Inspector接続キット

Inspector接続キット(GeigerNT675ガイガーカウンタ汎用接続キット)



概要

InspectorとPCを繋ぐ通信ケーブルです。
「Radiation Alert Observer」の代わりにGeigerLoggerSを使って、データを記録できるようになります。
また、GeigerLoggerSを使うことにより、TwitterやCosmに投稿できます。
※抵抗R5をInspector用にしていますが、お手持ちのガイガーの出力に合わせて変更したり、GeigerNT675 のベースキットとして汎用的に使えます。




仕様

名称 GeigerNT675-Kit Rev.1.0
対応機種 Inspector, Digilert 100, Monitor 4 & 4EC, その他互換品
使用チップ PIC12F675(GeigerNT675 Rev.1.4)
動作電源 シリアルコネクタから供給*1
消費電力 1.5mA typ.
ガイガーパルス入力 最小検出幅 4us
最大CPM*2 65535cpm*3
積算カウント 電源投入から 4,294,967,295 カウント
警報 2段階、専用アプリケーションから設定
ログ記録機能 平均分毎にカウントを記録、合計60本まで*4
通信方式 シリアル通信 9600bps 8ビット パリティ無し ストップビット1
スルーモードの場合、相手アプリに準ずる
レビジョン 備考
1.0

動作確認済みUSB・シリアル変換機

シリアル接続ですので、パソコン本体にシリアルポートが必要ですが、USB・シリアル変換機も使えます。
動作確認しているものは2機種です。皆様の動作報告をお待ちしております。


使用方法

  1. シリアル変換ケーブルをPCに接続
  2. Inspector接続キットを接続
  3. 専用アプリケーションを起動し、変換ケーブルのポートを選択
  4. 専用アプリケーションの「接続」をクリック
  5. 「ピポッ」と音がして動作開始
※「Radiation Alert Observer」への接続方法はこちら

変換ケーブルと接続キットを一体化している場合は、下記の方法でもかまいません。
  1. 一体化したUSB・シリアル変換ケーブルをPCに接続
  2. 連続で複数回「ピポッ」の音が鳴るので、収まるまで待つ
  3. 専用アプリケーションを起動し、変換ケーブルのポートを選択
  4. 専用アプリケーションの「接続」をクリック
  5. 「ピポッ」と音がして動作開始

本体の設定等

設定の変更は専用アプリケーションから行えます。
各種設定の方法はGeigerNT675に準じます。

OUTポート設定
アクティブ状態 デフォルトはアクティブLowです。*5
LEDモード デフォルトは有効です。「Radiation Alert Observer」で使用するときは無効に設定します。

ジャンパ設定
1-2 「Radiation Alert Observer」で使用するときは、こちらに設定します。
2-3 デフォルトはこちらです。専用アプリケーションから各種設定等が出来ます。

本体のログ機能を使う

  • MODEボタンを押すと「ピッ」と音が鳴り、設定した平均分毎にロギングをします。
  • もう一度ボタンを押すと「ピピッ」っと鳴りロギングを停止します。
  • ボタンを押したときに「ピー」と鳴ったときはログ記録領域が一杯です。
  • ボタンを長押し(約2秒)で「ピー(高い)」と鳴りすべての記録を消去します。
  • ログの取り出しは専用アプリケーションから行えます。

※積算カウントは保存されません。


キットの製作

まず、足りない部品が無いかを部品表で確認してください。
※互換部品になる事があります。

部品表

記号 部品名 型番 備考
R1 抵抗 200Ω 赤黒茶金
R2 抵抗 4.7kΩ 黄紫赤金
R3 抵抗 100kΩ 茶黒黄金
R4 抵抗 300Ω 橙黒茶金
R5 抵抗 1kΩ 茶黒赤金
R6 抵抗 2kΩ 赤黒赤金
R7 抵抗 4.7kΩ 黄紫赤金
D1 整流ダイオード 1N4148
D2 整流ダイオード 1N4148
D3 整流ダイオード 1N4148
LED 赤色LED 3mm
C1 電解コンデンサ 22μF
C4 積層セラミックコンデンサ 0.1μF
IC1 電圧レギュレータIC S-812C50AY-B シルクミスで向きが反対になっています。
詳しくは製作手順のところを参照してください。
IC2 インバータIC 74HC04
IC3 警報・ログ記録・シリアル通信モジュール GeigerNT675 専用基板に実装済み
JP ジャンパピン・ヘッダ 一組
SW タクトスイッチ
SP 圧電ブザー
COM Dサブ9Pコネクタメス
SENS ステレオコネクタケーブル 1.8m
インシュロック 1本
専用基板 1枚

備考

  • IC3は半田付けされてます。
  • C2、C3、C5はオプションです。付属部品には含まれません。安定しないときに使用してください。


製作手順

袋から出します。
まず、部品表を見て足りないものが無いか確認してください。
抵抗を実装します。このときIC2と接触する抵抗R5は今は実装しません。
D1~D3、IC2、スイッチの順で実装します。ダイオードは向きに注意してください。
R5、C4、SP、LEDの順で実装します。LEDは向きに注意してください。写真では切り欠き*6が左に来るように実装しています。
次にIC1を実装します。このときICの切り欠きが手前に来るように注意して実装してください。シルク印刷の部品方向とは反対になります。終わったらジャンパを実装します。ハンダ付けの際は、ジャンパピンを外してください。
Dサブ9Pコネクタ、C1の順で実装します。電解コンデンサは向きに注意してください。
ケーブルはGNDと白線を適当な長さに切って予備半田をした後、GNDを先にハンダ付けします。赤線は使いません。
白線をハンダ付けします。下側からインシュロックを通して固定し、余った部分をカットしたら完成です。


回路図


※他のガイガーカウンタに接続する場合は、入力がTTLレベルになるようにR5を調整してください。
※R5はデフォルトではプルダウンです。裏のパターンまたは右のパターンにずらす事によってプルアップとなります。
※chanさんのレベル変換回路を使わせてもらってます。


作例

ユーザー様からキット動作中の写真をいただきました。今回のキットの実現に多大なご支援・ご協力を賜りまして、有難うございました。今後とも宜しくお願いします。
ほこりが付くので、USB変換機もろともラップで何重かにぐるぐる巻きにして、端をテープで止めると扱い易いです。













最終更新:2012年07月01日 23:54

*1 外部電源の場合5.7V~16V

*2 平均が1分の場合

*3 シリアル通信では 65535cpm の制限はありません

*4 電源を切っても消えません

*5 ボタンを押しながら電源を入れることによりHighとLowが入れ替わります

*6 足が短いほう