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CUPSの設定

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CUPS


CUPSとは、Common UNIX Printing Systemの略であり、UNIX(Linux)での印刷関連を司るシステムである。

UNIX(Linux)では古くから広く利用されてきた lpd と呼ばれる印刷関連デーモンがあり、この lpd は機能的には現在でも充分役に立つレベルであるが、プリンタ設定方法が洗練されていないとか、プリンタごとの詳細な設定がやりにくいといった問題がある。

CUPSや lpd の他にも多くの同じような目的のアプリケーションは存在しているが、世の大勢は「lpdからCUPSへ」という流れであるようだ。

CUPSのlpdに対する最大のメリットは、プリンタ設定が初心者でも分かりやすい点にあるだろう。CUPSさえインストールしてしまえば、Windowsで設定するのと同じくらい簡単にプリンタが設定できるようになるのだ。

インストール


インストールは下記でOK。

emerge cups

USEフラグは、samba、nls あたりがあれば普通は充分だろう。詳しくはGentooのドキュメントを見てくれ。

CUPSデーモンの起動方法は

/etc/init.d/cupsd start

だ。

プリンタの設定


設定をするツールはいくつかあるが、一番オーソドックスなのはウェブブラウザを使う方法だろう。FirefoxでもKonquerorでもいいので適当なブラウザで下記にアクセスする。

http://localhost:631/printers/

あとは適当にプリンタを追加したり、設定を変更したりするだけだ。詳しくはやっぱりGentooのドキュメントを見てくれ。

PPDファイルの準備


ここからがこのページの本題である。PPDファイルとはPostScript Printer Descriptionのことである。Windowsでいうところのプリンタドライバに相当するものだ。

CUPSでプリンタを設定するときに、各プリンタ毎に適切なPPDファイルを指定する必要がある。PPDファイルはLinux Printing.orgで手に入る。ただ、ここに掲載されていないプリンタもある。そういう場合はプリンタメーカーが配布している場合があるので、探してみるとよい。

たとえば Xerox (富士ゼロックス)はこのページからPPDファイルがダウンロードできる。目的のプリンタの「英語版Windows用」のPPDファイルをダウンロードすればいい。ここで英語版をダウンロードする理由であるが、日本語版だと文字化けする可能性があるからだ。何とか努力すれば文字化けは修正できるが、「両面印刷」程度の英語が分かるならば、努力は惜しんでさっさと英語版を使う方が吉である。

他にもエプソンのプリンタの場合、エプソンアヴァンスがドライバを配布している。ここの場合、LPD用とCUPS用のドライバ(PPDファイル)の両方を配布しているので、CUPS用のドライバをダウンロードする。運悪く自分が必要なプリンタのCUPSドライバがなければ諦めるしかないが。

とまぁ、こんな感じでPPDファイルを取ってくる。

もしも適切なPPDファイルがない場合には、似たようなプリンタのPPDファイルを使うしかない。PostScriptプリンタの場合はGeneric-PostScript_Printer-Postscript.ppdが上記のLinux Printing.orgで手に入る。このドライバは設定できる事項が少ないが、とりあえず単純な印刷には使えるはずだ。

PPDファイルのインストール


PPDファイルは

/usr/share/cups/model

の下に置けばよい。直に置いてもいいし、自分で適当な名前のサブフォルダを作って置いてもよい。

PPDファイルを置いても、そのままでは反映されない。cupsdを再起動する必要がある。

/etc/init.d/cupsd restart

これで設置したPPDファイルが使えるようになる。
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