29-492「佐々木 vs ハルヒ ver.バレンタイン」

「ほら、あげるわ。ありがたく思いなさいよね!」
と言われ、突然目の前に突き出された箱・・・。
「何だこれ」
勝ち誇った顔のハルヒは近くで歩いている佐々木をチラチラ見ている。
「チョコよチョコ。あんたそんな事も分かんないの?今日はバレンタインよ」
ああ、そう言えばそうだったな・・・。
「義理だからね!"ぎり"!中にも大きく書いてるから勘違いしないでよね」
「はいはい。お前がそんなことするなんて思ってねえよ」
「じゃあ、僕もこれをあげるよキョン」
今度は佐々木が勝ち誇った顔。ハルヒに動揺が見られる。
「ちなみにこれは俗に言う"本命チョコ"と言う奴だよ、キョン」
「ささっ・・・・・・!?」
「なんですって?」
「中にもしっかり"本命"と大きく書いているよ。少々不恰好だが君なら食べてくれると信じている」
「あ、ああ・・・もちろん食べるが・・・」
近くでハルヒが「ぐぅ~~~~」と犬歯を尖らせ唸っている。どうした事だ。
「立ち止まってないでほら、行くよキョン」
と言われ、手を引かれる。
「あっ、ちょっ、待ちなさい!」

朝まで降っていた雪も今はしんしんと空を舞っている。
あの男の周りにいる、太陽のように明るく照らす少女と月のように静かに照らす少女。
似ていないようで似ている。これからどうなるのだろう。
・・・寒いな。まだまだ冬は続きそうだ。
ぶるっと体を震わせシャミセンはベッドの上で円くなった。

『シャミの観察 "バレンタインデーと二人の少女"』
あれ?タイトル変わった・・・?

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最終更新:2013年03月03日 01:34
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