キョン「昔、お前は『恋愛は精神病』と言っていたが、今はどうなんだ?」
佐々木「今でも同じだよ。大体、君は恋の定義がわかるかな?」
キョン「言われてみれば、知らん」
佐々木「明確な定義などどこにもないよ。だいたい人が恋と思っているものは『異性を求める本能』
『気の合う友人といたいという社会的欲求』
『結婚すれば妻の美味しい料理が食べれるとか、夫の収入で安定した生活ができるという打算』
その他にもいろいろあるけど、それらが混然一体となった物なんだよ」
キョン「それじゃ、何でも恋愛感情にできるじゃないか」
佐々木「確かにね。例えば釣橋効果と言って、釣橋を一緒に渡る時の興奮を相手が魅力的なためのドキドキと勘違いする例も少なくない。
テロリストと人質が同士となった有名なストックホルム症候群も同じ理由で起きるんだよ。くつくつ」
キョン「俺は釣橋渡った事無いからわからないな」
佐々木「そんなことない。客観的事実を鑑みるに、君にとってのこの一年間は、毎日が釣橋以上だと判断できる」
キョン「でも、そういうのは本当の恋では無いのだろ?」
佐々木「何でそう言い切れる?本物と偽物の違いが君にわかるのか?何が本物かもわからないのに。
でも、何故自分が相手に好意を持ち、相手が何故自分に好意を持つかを冷静に見つめ直すのは良い事かもしれないね。
一緒にクラブを作るには互いに強い好意を持ってないとできないはずだと考えられ、一緒に図書館や映画に行きたがるのは恋心持っている証拠。
わざわざ髪型や衣装を自慢するのは、恋愛的好意を持って誘惑しているのかもしれない。
同時に複数の異性に恋心を持つこともあれば、同じ人を何年も想い続けることもある。
異性でなく同性に恋することもあれば、何年も続いた恋が夢から醒めるように一瞬でなくなることもある
恋心とはそういう物だよ。くつくつ」
最終更新:2008年06月18日 22:05