33-928「時の記念日」

「今晩はキョン。今日6月10日は時の記念日だったね。
天智天皇が日本で初めて水時計を作った日で、その記念だね。
残念ながら国民の休日にはなってないのだけどね。くつくつ」
「そうだったのか。祝日じゃないから、知らなかった」
「ということで、今日これをプレゼントするよ。目覚まし時計だよ」
「はあ、ありがとう」
「微妙な顔だね。微妙なプレゼントなのはわかっていたから、これもあげるよ」
開けてみると、IだのOだのLだのを模った手作りのアルファベットチョコレートだった。

「3箱もあるのか?ありがとう。これは旨そうだ」
「3つの箱は同じ意味の暗号だよ。
文字を並べたら、表現は違うけど同じ意味の文章になっているのだよ。
暗号解読後、妹ちゃん達にも分けて食べてやってくれ。くつくつ」
「暗号解読できなかったら?」
「映画を奢ってもらうよ。解読できれば僕が奢るよ」

俺はその日より、『お早うキョン。朝だよ』という佐々木の声で気持ち良く目覚めることになった。
暗号?全然わからなかった。一つの箱の文字がEIKLNOOVYで、3つともEILOVが共通しているのだけは覚えているが。
長門に聞いても怒り出して教えてくれなかった。
古泉は苦笑いして『涼宮さんには知らせないように』と言うばかりだし。
佐々木のヒントの『名前』というのもわけがわからなかった。
そのため、暗号がわからなかった罰ゲームとして、今度の日曜に映画を奢らなければならなくなった。やれやれ

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最終更新:2008年06月18日 22:08
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