17-147「佐々木を取り戻せ!全員集合!!」

「佐々木が攫われただって!?」
俺は橘に向かってそういった
「はい……私達がついていながら……
どうやら九曜さんの仕業――と言うよりも天蓋領域の仕業みたいです。」
しゅんとしながら橘はそういっている。
なんだってあいつは自分達の尊崇の対象であるはずの佐々木を誘拐したりなんかしたんだ?
「恐らく佐々木さんの改変能力を利用するつもりでしょう」
古泉はお得意の解説スキルを発揮し始めた。
「いくら天蓋領域でも世界改変の力は持ちません。
ですから前回の長門さんとの一件でも失敗を踏まえて、
佐々木さんの改変能力を利用するつもりなのでしょう。」
なんてこった。あいつはそうまでして場をかき乱したいらしい。
「現段階では涼宮さんがいますから、佐々木さんの世界改変能力をフルで使うことは出来ないでしょう。
ですが相手は高次知識生命体です。それが何時までも続くとは限りません。」
もしも、九曜の奴を叩くとなると今しかないって事か……
「そういうことです。問題は彼女が佐々木さんを連れ去った場所ですが……」
それが分かれば苦労はしないぜ。
「はっはっはっはっは!!!!!
どうしたキョン?自分の女が連れ去られた先を知りたいか?」
ポンジー!?どうしたってんだ。今お前に構っている時間はないぞ。
「おやおや……そんなことを言って良いのかな?
せっかくあの女の連れ去られた先を教えに来てやったと言うのに。」
なに!?どういうことだ。
「勘違いするな!?
お前がくだらない事で悩んでいると、
決着をつけられないからな」
ポンジー……分かった。
場所を教えろ。
その代わり戻ってきた後は決着を今度こそつけてやる。
「ああ、死ぬなよ?お前を殺すのはこの俺だ」
そうしてある鉱山から別の空間に通じている事が分かった。
おれはナイフを握り締めながら、
佐々木を取り返すことを固く心に誓った――

「この空間は情報操作されている。
この空間内では何が起こっても不思議ではない。
引き返すなら今……」
長門が黄緑さんの横に立って俺に悲しげにそういってきた。
自分の非力さを悔いているのかもしれない。
だが今の俺は以前朝倉と戦った時とは違ってこいつがいる。
そういって俺は自分のナイフを長門に見せた。
「わかった……貴方がそういうのなら私もついていく」
悪いないつもつき合わせて。
「僕も及ばずながらお手伝いさせていただきます」
古泉も悪いな……
朝比奈さん貴方は危険ですから、ここで待っていてください。
「私もついていきます。今回は武器の使用も許可されています。」
何時になく真剣な顔をした朝比奈山はそういった。
「私達も佐々木さんを取り返すために全力協力します!!!」
橘たちもそういって協力の姿勢を見せている。
そしてあいつ――
ポンジー……お前はどうしてついて来るんだ?
「お前と決着をつけるためにな。お前と決着をつけるために茶番は早く片付くに越した事はない」
分かった。絶対に決着をつけよう!!

そこで息を吸って俺はこういった

――みんなありがとう


いったんここまで

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最終更新:2007年08月14日 10:34
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