20-762「佐々木さんの、「ラスト・シーンから始めよう」の巻」

佐々木さんの、「ラスト・シーンから始めよう」の巻

  STAND BY ME・・・ あの頃は愛だと知らずに
  STAND BY ME・・・ ただ君を見ていた
  ラストシーンから始めよう 君ともう一度
  Once Again 君と 愛の物語

インターネットの発達というのは便利なもので、自分が生まれた頃の、
さほど流行したとも言えない曲を、無料で閲覧できてしまえるのだから有難い。
著作権法的には多分グレーゾーンだと思うのだけれど、
少なくとも、今度中古CD売り場に赴いた時には、
「LOOK」というバンドを探してみようという程度には、購買欲をそそられるものではある。
男性にしてはやけに高く澄んだ声が、昨今の流行とは違う、派手さはないが美しいメロディーラインにのり、
心地よく耳元を流れてゆく。

あの頃、僕は確かに君の「親友」であっただろうか。少なくとも、気の合う友人であったとは思いたい。
学校で、まあ普通かそれより少ない程度の交友関係を持つ僕にとって、
君という存在は、一番気の置けない話相手であり、一番近い友人だった。
君にとっては、僕はどうだったのだろうか。
妙な話題を次から次に披露する変な奴?
塾の行き帰りを同道する、親しい話相手?
そこに、恋愛感情がなかったことはお互い明々白々なので認めざるを得ないが、
少なくとも君にとって、僕が多少なりと、「特別な友人」であってほしいと思ってやまない。

別々の高校に進学し、何事もなく別れて一年。
あの時の僕たちに、「何事か」があるとは期待できなかったけれど、
この1年間で、君という存在が僕にとってどれだけ大切だったか、再認識する日々をすごしたのだよ。
あちこちの書籍から仕入れてきた知識を君に語るのはとても楽しかった。
真剣に聞いてくれる人がいるということを、あれほど嬉しく思ったことはなかった。
君の、一見投げ遣りそうで、それでいて斬新な意見は、僕が倦んでいた日常に、
まだどれだけの驚きが隠されているのかを教えてくれた。
キョン、僕の日々に豊かな彩りを与えてくれたのは、間違いなく、君という存在だった。

STAND BY ME・・・ 過ぎた日々のために流した
STAND BY ME・・・ 涙はもういらない

君との再びの出会いが、こちらからの呼びかけでも、君からの連絡でもなく、
ただの偶然であったことに、なんらかの意味を見出すことはあまりに愚かだろうか。
でもねキョン、これは君が教えてくれたことでもあるんだよ。
日常の何気ないことでも、それにどんな意味を与えるかは、一人ひとりの自由なのだと。

君の傍にはいつの間にか、手ごわいライバルが揃っていたけれど、
でも、構わない。
僕たちは、もう一度出会えたのだから。
さあ、もう一度始めよう、キョン。私とあなた、二人の「親友」の再会から始まる物語を。

  ラストシーンから始めよう 君ともう一度
  Once Again 君と 愛の物語
  ラストシーンから始めよう 君ともう一度
  Once Again 君と 愛の物語

「親友」
「一年ぶりの再会だったとしても、殆ど挨拶抜きで会話を始められる知り合いというのは、
充分親友に値すると思うんだよ。僕にとってはキョン、キミがそうなのさ」
「北高ではキョンが世話になっているようですね。改めてよろしく」
                                      おしまい
                        ようつべ様ありがとう十数年ぶりに聴けたよ記念。

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最終更新:2007年09月08日 10:35
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