22-93「高校入学直前にこんなやり取り」

これから高校に入学する若者たちの門出を祝うかのように桜の咲く、
暖かな春の陽気に包まれた春休みだった。
とにかく素晴らしい日だったのだよ。その日は。

「ササッキー、キョン君とは違う高校ね。これから離れ離れになって淋しくなるわよ。」
「休日くらいしか会えなくなるしね。」
「春休みはキョンと旅行行って楽しかったなー。またどっか行きたいなー」
「のろけはお断りよ」
「そのキョン君だけど、実は、、、」
「私、高校入学までにちゃんとキョンに告白してみるわ。卒業式には言えなかったから。」
「えー?今までちゃんと告白してなかったの?」
「嘘ー?すでに婚約しているという噂もあったのに。」
「あたしの話を聞いて。そのキョン君だけど、実は、この前、女の子といっしょに、、、、」
ミヨキチとのデートがバレたらしい。怒っているぞ佐々木さん


そして、
「君はあの過剰発育小学生とデートしたらしいな。」ビキビキ
「それってミヨキチのことか?いっしょに映画に行ったけれどデートじゃないな。」
「それをデートと言わなければ何をデートと呼ぶんだ。」
「俺とミヨキチはそんな関係じゃないぞ。佐々木、もしかして怒ってないか?」
「そんな関係じゃないって。どういう神経だよ。一度君の頭を解剖してみたいな。」
「何を怒っているか知らないが、物騒な発言は止めてくれないか。」
「じゃあ、僕と君の関係は?」
「親友だが、それがどうした。」
「もう絶交だ。君がちゃんと謝まるまで許さないぞ。」

佐々木さんとキョン君は春の陽気とは裏腹に、別々の高校で沈んだ気持ちで入学式を迎えた。
佐々木さんはキョン君の返事を待っていた。
キョン君は佐々木さんにどうやって謝るかをずっと考えていた。ハルヒに会うまでは。

(おしまい、これだけだよ)

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最終更新:2007年09月30日 18:38
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