22-178「飛蝗」

「佐々木、ハルヒが怒っていたぞ。」
「また涼宮さんの逆恨みか?なるほど考えておくよ。くつくつ」
佐々木は悪戯っぽく笑った。

数日後
「佐々木さんまた来たわね。ここはあんたなんかが来る所じゃないわ。」
「嫌われたみたいだな、キョン行こう」
「ああ?」
「何言ってんの。キョンは置いていきなさい。」
「そうだ、昆虫の王様をプレゼントするから仲直りをしようと思って、持ってきたのよ。涼宮さん」

「何それ」
「昆虫の王様というとカブトムシですかね?」
「カブトムシ・・・見たい」
「えーと、どれどれ?何よこの過剰包装」
「あの、涼宮さん、ちょっと、キョン君が。」
「何よ、みくるちゃん。今はキョンのことなんてどうでも良いわよ」
「涼宮さん、乱暴にするとカブトムシが死にます。」
「よし、開いたわよ。って何よこれー?!!」
「いやー、バッタですー。飛んできましたー。怖いですー」

数分後
「やっとバッタいなくなったわね。あれ、キョンと佐々木さんは?」
「ずっと前にいなくなっちゃいましたよ。」
「さては二人でラブなホテルに行ったわね!(怒)皆で手分けして探すわよ!(怒)」
コンピ研の連中とかも駆り出されて俺の探索が始まった。
不純異性交遊を摘発するという目的で、生徒会とかもてない男達とか教師達まで駆り出され、
最終的には、生徒60名と教師5名を巻き込み、夜10時まで捜索したらしい。ご苦労なこった。
(どこにいるか私にもわからない)
(え?長門さんにもわかりませんか)

その頃、俺たちは北高の図書室にいた。心理的盲点になっていたので長門にもわからなかったのである。
「しかし何で図書室なんだ?」
「ここが穴場なんだ。」
「よくわからんが、まあ良いか。しかし、ハルヒに何をあげたのだ?」
「虫の王様さ。漢字で書けばよく判るよ。」
こうして見ると佐々木はやっぱり美人だ。
いっしょに勉強している佐々木は知的で優しくて、思わず抱きしめてキスしたくなりそうな。
いかんいかん。勉強に集中だ。
しかし、佐々木とラブなホテルとかに行きたいなー。そして、
いかんいかん。勉強に集中だ。

(国木田君、キョン君と佐々木さんよ。)
(二人きりにしてあげよう。)

俺は『また』佐々木とラブなホテルに行ったと噂され、ますます白い目で見られるようになった。
ハルヒ達の誤解は国木田の証言で解けたけどな。
(終わり)

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最終更新:2007年09月30日 18:41
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