22-319「後悔」

高校を卒業してからもう三年が過ぎた
二年のときに佐々木と再会して親交を温めたものの結局は別の大学に行き
新しい生活になじむうち、また疎遠になっていた。

あいつは高校時代もずっとあのままで変わった奴だったが
俺はなんだかんだで気に入っていたと思い知らされる事がよくある
地元の成人式で久々に佐々木に再会したあの日もそうだった・・・

久々に再会した佐々木と話をすると近々結婚するんだそうだ
どうやらできちゃった結婚らしい、あの佐々木がね・・・
その夜、同窓会で酔った勢いだったのかなんなのかさだかではないが
どちらともなくそんな雰囲気になり、佐々木を抱いた
俺に抱かれてる間佐々木はずっと俺の名前を呼びながら泣きじゃくってた・・・

後日、佐々木からハガキが届いた、入籍の報告だった
その笑顔にあの頃の輝きは無かった・・・
俺の色褪せた日常の中で眩しいほど輝き続ける高校生活ニ年間の思い出
そして、その中で他のなによりも輝いていた佐々木の笑顔
もしあの頃、俺達がお互いにもう少し素直になれていたら
こんな未来を選ばずにすんだんだろうか・・・
などと答の出ない疑問を思い浮かべながら
俺は今日も色褪せた日々を生きている

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最終更新:2007年10月04日 14:48
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