「いいかい、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションによって、
人間は言語に頼らないコミュニケーションも一定程度可能だ。
ただし、そのためには個体に関する情報の蓄積が必要になる。
残念ながら貴方と僕の間にはこれまで一面識もなく
……ああ、もう、どうしてこの子は泣きやまないんだろう、なんとかしてくれ、キョン!」
「佐々木……お前は赤ちゃんの相手が苦手なんだな。
そんなことじゃいい母親にはなれないぞ」
「だから今練習してるんだ、あ、あ……」
「うう、酷い目にあった、笑わないでくれないか、キョン」
「いや、優等生の佐々木にも苦手なものがあるんだと知ってな。親近感が湧いたよ」
「それにしてもキョンは乳児の世話になれているんだね、意外と言っては失礼かな?」
「妹の世話で慣れてるからな」
「くくっ、キョンは良いお父さんになれそうだ。僕も練習しないとね」
佐々木は言葉が通じない相手は苦手そうな気がした。
最終更新:2007年10月27日 10:34