中学三年の事だった。俺は自慢するほど頭は良くはなかった。流石にクラスでも下から数えた方が早い。
その結果の所為で母親から無理矢理塾に行かされるはめになったのだ。まったくやれやれだね…
母は将来の為に必ず役に立つとは言っていたが、はっきり言って傍迷惑この上ない。
確かに勉強はあまり出来ないが、俺としては普通の学校に行き就職、結婚と波乱が無く悠々とした人生を送りたいね。
母親の言う通りに進学校に行っても落ちこぼれて留年して退学、ニートになる可能性が高かったと思う。
しかし俺のクラスのある友人のお陰でなんとか勉強にもついていけるようになりなっていった。
そして、ある夏の日にそいつと肉体関係まで発展してしまったのだ。それ以来二人きりになるとお互いに身体を求めてしまう
勉強にも身が入らなくなってしまっていたのだ。今ベットであいつと重なりながら寝ている。なんという可愛い寝顔なのだろうか…
たぶん近い将来こいつと一緒に居る予感がする。
実際思うのだが俺みたいな普通の男で良かったのだろうか?
もっと格好良く勉強が出来る男が居るだろう?そう言うとあいつは笑いながら、
『じゃあ、キミは好きになった人って金持ちや容姿で選ぶのかい?』
ああ…まったくこいつには適わないね。
最終更新:2007年11月25日 21:01