24-937「健康診断」

ある時佐々木が言った。「病院に行って健康診断を受けるから、君もついて来てくれ」
「それは良いが、平日に学校を休んでか?」
「授業より健康が大切だよ。君は最近、授業中居眠りが多いらしいし、一度調べてもらった方が良いよ。くつくつ」
こうして、俺達は市内の中規模病院に行った。
「大規模病院は最近、紹介状が必要になったからねー」

結論を言うと、俺も佐々木も「悪性貧血」という珍しい病気だった。
今後も半年に一回、注射を受けなければならない。
でも早く見つかって良かった。
「ありがとう、佐々木。恩に着るよ」
「パートナーの健康を気遣うのは当然のことだよ」
「ありがとう、親友。ってどうした?佐々木」
顔色が急に悪くなったぞ
「何でも無い。最近は学校で予防接種してくれないので、個人が受ける必要があるんだよ。
今度は、予防接種を受けよう」
しばらく、俺と佐々木は病院通いが続いた。


佐々木さん語る。
「悪性貧血は、ビタミンB12欠乏による貧血の一種だよ。
ビタミンB12は肉や納豆に多く含まれる、コバルトの入ったビタミンで、胃から分泌される内因子という物質と結合し、腸で吸収される。
だから、ビタミンB12が不足する原因には、菜食主義、胃での内因子を分泌される細胞がやられる悪性貧血、胃の手術、腸の病気などがある。
ちなみに、特に肉を多く食べなくてもビタミンB12は不足しないよ。少量で充分だよ。
そして、ビタミンB12が無くなると貧血が起こるんだけど、末期には神経がやられ、精神異常になるという。怖いよね。
ドイツの総統閣下は菜食主義だったから、ビタミンB12が不足していたのかな?
治療は、僕達みたいに、ビタミンB12の注射をする。昔は治療法が無くて悪性だったけどね。
ビタミンB12は数年分体内にストックできるので、半年に一回の注射で充分なのだよ。」

「ちなみに、最も多い貧血は鉄欠乏性貧血で、潜在例も含めれば、日本女性の1/3は鉄不足なのだよ。くつくつ
外国では、パンや米に鉄を入れて成功しているから、日本でもやれば良いと思うよ。
ビタミンB1は既に入っていて、脚気がほとんど無くなっているよね」


その後
「最近、学校を休んで病院に行っているのはどういう了見?」
団長様は機嫌が悪いみたいですな。
「佐々木に勧められて健康診断をな。おかげで、最近体調が良い。
何度も言ったよな?」
「佐々木さんと同じ病気なのは本当なの?」
「そうだが」
益々、ハルヒに(怒)のオーラが。
「つまり、佐々木さんと一緒に直さないといけない病気で、クラとかリンとかウメとかの名前が付いた病気というわけね?」
「日本語でOK」
ハルヒは泣きながら俺をひっぱたいた。
「この女たらしの性病持ち」パシーン

(終わり)

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最終更新:2007年11月24日 09:40
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