27-429「バーテンダー佐々木」

俺はハルヒ達大学の友達で飲みに行った。そして、3次会はハルヒと二人になった。
「キョーン、3次会行くわよ」
「飲みすぎだぞ、ハルヒ」
「あんたのせいでようが。あんたが女心わかっていたらこんなことにはならなかったのよ」
意味不明だぞハルヒ

3次会のバーでは佐々木が偶然バイトしていた。
「げ、佐々木さん。キョン、別の店に行くわよ」
「涼宮さん。何で逃げるのかな?」
「あたしが逃げるわけないじゃない。佐々木さん勝負よ」

「最近、鬼緑があたしを睨むのよ。まるで旦那の愛人を見るような目付きで。何でかあんたわかるでしょ?」
「さあ、そういや最近会ってないな」
「あんたわかりやすい嘘ばっかり。佐々木さんがただの友達とか、有希とは何も無いとか。
カナダに行った朝倉だって怪しいもんだわ。そういや、みくるちゃん今何しているのかしら」
「元気でいると思うぞ」
「もしかして、あんたにだけは連絡しているとか」
「う、いやそういうことは無いぞ。ははは」
(キョン、朝比奈さんから連絡もらっているんだ。へー)
「あーあ、こうなったら目付きの悪い生徒会長とでも付き合ってみようかしら」
そういや、最近ハルヒと生徒会長は仲が良いな。
「悪くない相手だと思うな、うん」
「何?キョン、あんた死にたい?それをもう一度言うと殺すわよ。
嘘でも『お前が他の男と付き合うのは嫌だ』と言えないの?」
酔っ払い相手は疲れる。やれやれ

佐々木との飲み比べに負け、酔いつぶれたハルヒは生徒会長が迎えに来た。相変わらず、奴は苦手だ。
それはそうと、俺がついてなくて良かったのかな?


「彼は紳士だから大丈夫だよ」
(本当は逆なんだけどね。ツンデレの彼が涼宮さんにお熱だということは僕にはわかるよ。
喜緑さんが涼宮さんを睨むのは生徒会長が涼宮さんに惚れているからなんだけどね。
喜緑さんがキョンを好きというのは涼宮さんの誤解で。生徒会長がらみんなんだよ。
何だかんだと言って最近二人は仲が良いからねー
彼が酔った女の子をどうこうする鬼畜では無いとは思うけどね。多分)

「そろそろ店じまいか。キョン、僕の奢りだよ、最後に飲んでくれ。くつくつ」
そのこぼれたカクテルが俺の服に掛かってしまい、
「くつくつ、悪いことをしたなキョン。店が片付いたら僕の家へ寄りたまえ。服を洗ってあげるよ」
「どうでも良いが、夜遅いぞ」
「何なら僕の家に泊まっていくかな?」実は今日、親いないのだけどね
「そうしようか。母親からは『今夜は帰ってくるな』と言われて正直困っていたんだ」母よどういうつもりだ?
「それはちょうど良いね。くつくつ」
その夜、俺は佐々木の家に泊まった。
酔った佐々木が一緒に風呂に入ろうとか一緒に寝ようとか言ってきたが、丁重にお断りした。
佐々木はブーたれていたかもしれないが、悪戯っぽい顔をして機嫌を直した。
「問題は世論が何を信じるかなんだね。良い事を思いついたよ。
僕としては君が寝床に忍び込んでくれても一向にかまわないのだがね」
その後、佐々木は九曜と橘に電話していたと思う。
ちなみに、長門が殺気と共に覗いているような気がしたが、気のせいだったと思う。
「やっぱりこの服はクリーニングに出した方が良いね。代わりに僕の父親の服を着てくれ」


家に帰ると、母親が鬼の形相だった。
「あんたハルヒちゃんほっぽって今まで何やってたのよ。一生独身でいるつもり?」
お母様、意味不明なんですが
「ハルヒなら生徒会長が送っていったぞ」
「この低脳のフラクラ野郎。もしかしてED?今までどこ行ってたのよ」
「『今夜は帰ってくるな』と言ったので佐々木の家に泊まったのだが」
とたんに母親の顔が明るくなる。
「何だそういうことね。佐々木ちゃんと寝たのね。早速婚約しないとね」
おい、勘違いするな。
俺達はやましいことは何もしてないけど、親は勘違いして、うやむやの内に結局佐々木と婚約することになった。
その時既に、何かの嫌がらせか親切か知らないが九曜と橘と藤原が佐々木と俺の結婚式の招待状を皆に配っていた。

なお、その夜、ハルヒは生徒会長に告白され、喜緑さんと修羅場を演じたらしい。
喜緑さん生徒会長が好きだったのか、知らなかったぞ。しかし、二股の生徒会長は女の敵だな。
「あなたがそれを言いますか」
なんだ、いっちゃん。最近閉鎖空間は大丈夫か?

(終わり)

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2008年01月06日 18:53
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。