Ubuntu Linux 8.10 日本語デスクトップ版の初期インストール手順。
基本的にコンソールを使った操作を書いていきます。
スーパーユーザの作成
Ubuntu Linux は初期段階ではスーパーユーザは存在しないことになっています。
正確に言うと存在するのですがパスワードが分からないため、スーパーユーザになれません。
正確に言うと存在するのですがパスワードが分からないため、スーパーユーザになれません。
以下の手順でスーパーユーザのパスワードを設定することによりスーパユーザを作成します。
$ sudo passwd
また、パスワードは設定したくないがスーパーユーザになりたいという場合は、
$ sudo su
でスーパーユーザになれます。
sudo 使用時にパスワード入力しなくても実行できるようにする
$ sudo visudo
とvisudo を起動して次の文字を追記する
<ユーザ名> ALL=(ALL) ALL
たとえば、 ユーザ名がhoge なら
hoge ALL=(ALL) NOPASSWD: ALL
とする。
Ubuntu を最新の状態にする
ubuntu は、apt コマンドを使うことによって簡単にシステムを最新の状態に保つことができます。
その一連の作業は、
その一連の作業は、
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get upgrade $ sudo apt-get dist-upgrade
apt コマンドは、システムの更新のほかにパッケージのインストールや削除を行うことができる。
さまざまなパッケージのインストール
テキストエディタ、manpage のインストール
Linux などの Unix系 の OS は、さまざまな設定変更をテキストエディタで行う。
そのため、初期からインストールされているvi やgedit よりも高機能なvim とemacs をインストールする。
また、パッケージのマニュアルを表示するman コマンド (manpage) の日本語版をインストールする。
そのため、初期からインストールされているvi やgedit よりも高機能なvim とemacs をインストールする。
また、パッケージのマニュアルを表示するman コマンド (manpage) の日本語版をインストールする。
$ sudo apt-get install vim emacs $ sudo apt-get install manpages-ja manpages-ja-dev
デフォルトのエディタの設定を変更する
visudo,vigr,vipw など、あるテキストファイルを編集するコマンドを起動するときに起動するテキストエディタの設定を変更したいとき。
つまり、デフォルトで起動するテキストエディタを変更したいときは、
つまり、デフォルトで起動するテキストエディタを変更したいときは、
$ sudo update-alternatives --config editor
nkf のインストール
nkf は、様々な漢字コードをフィルタリングする便利なコマンド。
日本語環境である以上必須なコマンドともいえる。
日本語環境である以上必須なコマンドともいえる。
$ sudo apt-get install nkf
テンプレート,デスクトップ,ドキュメント,ビデオ,音楽,画像,公開 等の各種特殊ディレクトリ名を変更する。
Ubuntu の初期設定は、デスクトップへのディレクトリや音楽のディレクトリが最初から日本語で作成されている。
これをほかのディレクトリ名を変更したい場合は以下の手順を踏めばよい。
これをほかのディレクトリ名を変更したい場合は以下の手順を踏めばよい。
$ cd ~/.config $ cp user-dirs.dirs user-dirs.dirs.orig # バックアップを取る $ vi user-dirs.dirs
~/.config/user-dirs.dirs を編集する
# ~/.config/user-dirs.dirs XDG_DESKTOP_DIR="$HOME/Desktop" # デスクトップのディレクトリ XDG_DOWNLOAD_DIR="$HOME/Download" # ダウンロード先のディレクトリ
作成したくないディレクトリは、その行を削除する
編集した設定に合わせてディレクトリを作成する。
$ mkdir ~/Desktop $ mkdir ~/download
また、いらないディレクトリは削除する
$ rmdir デスクトップ # ほかのフォルダも同様に
次回、ログイン時反映される。
グラフィカルログインの無効
著者は、初期設定であるグラフィカルログインはあまり好みではなく、
X Window System の設定などを変更しやすいテキストログインに変更している。
X Window System の設定などを変更しやすいテキストログインに変更している。
$ cd /etc/rc2.d $ sudo mv S30gdm K30gdm
この一連の作業で、テキストログインへと変更される。
再起動後、その設定が反映される。
再起動後、その設定が反映される。
テキストログインからgnome (X Window System) を起動させるためには以下のコマンドを実行する。
$ startx
startx コマンドを実行したとき、~/.xinitrc の内容が反映される。
~/.xinitrc が存在しないしないときは普通に gnome が起動するが、
~/.xinitrc に様々な設定を記述したとき、gnome を起動させるには、
~/.xinitrc の最後に
~/.xinitrc が存在しないしないときは普通に gnome が起動するが、
~/.xinitrc に様々な設定を記述したとき、gnome を起動させるには、
~/.xinitrc の最後に
gnome-session
を記述する必要がある。
サウンドデバイスが認識されない問題
グラフィカルログインすると、サウンドデバイスは正常に認識されるが、
テキストログインから、startx で gnome を起動するとサウンドデバイスが認識されない。
テキストログインから、startx で gnome を起動するとサウンドデバイスが認識されない。
解決方法
audio グループに所属していなかったことが原因だった。
$ sudo vigr
で、audio グループに自分を含めればよい。たとえばこんな感じ
audio:x:29:pulse,hoge
その後、ログインしなおし
$ id
で audio グループに所属しているか確認する。
hosts ファイルの編集
例えば、LAN 内の IP アドレスを任意の文字列に変更したいときなどに hosts ファイルを変更する。
hosts ファイルの場所は、/etc/hosts にある。
hosts ファイルの場所は、/etc/hosts にある。
$ sudo vi /etc/hosts
ユーザID, グループID、所属グループの変更
他の unix系のマシンを使用していてユーザID,グループID,所属グループ等を変更を変更したい場合は、
vipw で、ユーザID と グループ(グループID)の変更を行い
vigr で所属グループの変更を行う。
vipw で、ユーザID と グループ(グループID)の変更を行い
vigr で所属グループの変更を行う。
$ sudo vipw $ sudo vigr
そして、変更を行った後ログインし直し
$ id
で、グループID 等が変更されているかを確認する。
EUC-JP 環境への移行
昨今のOS環境、PC環境はUTF-8 へと移行しているが、他PC間との関係でEUC-JP へと移行したい場合は、
/var/lib/locales/supported.d/local と/var/lib/locales/supported.d/ja
に以下の内容を追記する
/var/lib/locales/supported.d/local と/var/lib/locales/supported.d/ja
に以下の内容を追記する
ja_JP.EUC-JP EUC-JP
そのあと、次のコマンドを実行しEUC-JPが追加された事を確認する。
$ sudo locale-gen $ locale -a
その後、常に文字コードを EUC-JP にするために、
~/.xinitrc などに以下を追記する。
~/.xinitrc などに以下を追記する。
export LANG=ja_JP.eucjp export LC_ALL=ja_JP.eucjp
これにより、EUC-JPへの移行が完了する。
EUC-JP 環境へうまく移行できなかったとき、
上記の作業を行ってもうまくEUC-JP の環境へ移行することができなかったことがある。
$ locale -a locale: Cannot set LC_CTYPE to default locale: No such file or directory locale: Cannot set LC_MESSAGES to default locale: No such file or directory locale: Cannot set LC_ALL to default locale: No such file or directory
とこんな感じで出力されるためだ。
そのときは、
$ sudo localedef -f EUC-JP -i ja_JP ja_JP.eucjp
とすると、移行できた。
lv のインストール
文字コードの関係で 標準のページャーless では、文字化けして表示される事があるので、
漢字コードの問題をうまく吸収してくれる(UTF-8対応)lv をインストールする。
漢字コードの問題をうまく吸収してくれる(UTF-8対応)lv をインストールする。
$ sudo apt-get install lv
キーボード配列を英語配列っぽくする
著者は、ノートPCや日本語配列となっているキーボードにでも英語配列を用いたいので次の手順で英語配列にする。
$ setxkbmap -model us -layout us
これで、ほぼ英語配列が完了するが、バックスラッシュ(\) が 日本語配列の」 の位置に着ているこれをただし位置にするために次の手順を行う。
1. 以下のファイルを作成する
$ vi ~/.xmodmaprc.usswap
以下ファイル内容
! ~/.xmodmaprc.usswap ! Swap Caps Control remove Lock = Caps_Lock remove Control = Control_L keysym Control_L = Caps_Lock keysym Caps_Lock = Control_L add Lock = Caps_Lock add Control = Control_L ! key map of en keycode 132 = backslash bar keycode 51 = Return
前半の ''remove Lock'' から ''add Control'' までは、Ctrl キー と CapsLock キーを入れ替える文面で、
CapsLock 位置が Ctrl キーとなる。
(unix 系OS や emacs のような Ctrl キーを多用するソフトウェアはこの様にしておくと作業効率がよくなる。A キー の 横に Ctrl キーがあるのは非常に作業しやすい)
CapsLock 位置が Ctrl キーとなる。
(unix 系OS や emacs のような Ctrl キーを多用するソフトウェアはこの様にしておくと作業効率がよくなる。A キー の 横に Ctrl キーがあるのは非常に作業しやすい)
後半の ""keycode 132 〜 keycode 51'' までは、日本語配列の ''¥キー"' を バックスラッシュとし、日本語配列の」 を Enter キーとするもの。
2. 次のコマンドを実行する
$ xmodmaprc ~/.xmodmaprc.usswap
これにより、問題なく英語配列になったと思う。
なお、各キーのキーコードが分からないという人は、
$ xev
というコマンドで簡単に調べることができる。
xev の詳しい説明は、ITmedia: キーコードを調べるには を参考にするとよい。
xev の詳しい説明は、ITmedia: キーコードを調べるには を参考にするとよい。
フォントのインストール
IPA フォント, M+ フォントのインストール
IPA フォントや M+ フォントなど完成度の高いフォントをインストールする。
$ sudo apt-get install xfonts-mplus # mplus フォント (Bitmap) $ sudo apt-get install ipafont ipamonafont # IPAフォント、IPAモナフォント $ xset fp rehash
M+IPA フォントのインストール
IPA フォントと M+ フォントの合成フォントをインストールする。
M+ と IPAフォントの合成フォント から入手できる。
M+ と IPAフォントの合成フォント から入手できる。
あらかじめ、フォント格納先のディレクトリを作成しておく
$ sudo mkdir -p /usr/share/fonts/truetype/mplusipa
ダウンロード先から M+IPA フォントを入手した後次の手順でM+IPA フォントをフォント先のディレクトリへ格納する
$ tar jvxf mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1.tar.bz2 # 解凍 $ cd mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1/ # $ cd opfc-ModuleHP-1.1.1_withIPAFonts_and_Mplus/ # $ cd fonts # 目的のディレクトリまで移動 $ sudo cp -v M+*.ttf /usr/share/fonts/truetype/mplusipa/ # フォントをコピー
これで、M+IPA フォントが目的のディレクトリへ移行した。
この後、次のコマンドを行いフォントを登録する
この後、次のコマンドを行いフォントを登録する
$ cd /usr/share/fonts/truetype/mplusipa $ fc-cache -v *.ttf $ xset fp rehash
そして、以下のコマンドでフォントが追加されているか確認する。
$ fc-list
コンソール、シェル周りの設定を変更する
ターミナルの変更
初期のターミナルより、早くて便利なコンソールがいくつかある。
最も無難なのがmlterm で、UTF-8 の表示まで対応している。
mlterm より高速なコンソールをインストールしたければkterm をインストールするとよい。
最も無難なのがmlterm で、UTF-8 の表示まで対応している。
mlterm より高速なコンソールをインストールしたければkterm をインストールするとよい。
$ sudo apt-get install mlterm kterm
シェルの変更
bash より高機能なzsh を導入する
$ sudo apt-get install zsh
Screen のインストール
Screen を導入すると1つのターミナルで複数のスクリーンを開くことができる。
タブブラウザをイメージしてもらうと分かりやすいかと思われる。
タブブラウザをイメージしてもらうと分かりやすいかと思われる。
$ sudo apt-get install screen
Latex のインストール
基本パッケージのインストール
$ sudo apt-get install latex-env-ja $ sudo apt-get install latex-extra-ja $ sudo jisftconfig add
CMAP 関係のインストール
$ sudo apt-get install cmap-adobe-japan1 cmap-adobe-japan2 cmap-adobe-cns1 cmap-adobe-gb1
ビューアーのインストール
$ sudo apt-get install evince ghostscript gs-cjk-resource gv
プログラム言語関係
- C
- C++
- Ruby
- Python
- Java
- R
- scilab
をインストール
$ sudo apt-get install build-essential ruby python $ sudo apt-get install sun-java6-jdk # 同意するか云々聞かれるが同意する。 $ sudo apt-get install r-recommended $ sudo apt-get install scilab
デスクトップ環境
Compiz Fusion 関係
Compiz Fusion は、3D デスクトップ環境を構築してくれる視覚的に色々すごい。
Compiz Fusion 自体は、最初からインストールされているがマネージャーがインストールされていないため以下のコマンドでインストールする。
Compiz Fusion 自体は、最初からインストールされているがマネージャーがインストールされていないため以下のコマンドでインストールする。
$ sudo apt-get install compizconfig-settings-manager
Emerald
Emerald は、ウインドウのテーマ 見栄えがかなり良くなる。
$ sudo apt-get install emerald
起動ごとに Emerald を使いたいときは、
~/.xinitrc に以下の文を追記する
~/.xinitrc に以下の文を追記する
emerald --replace &
デフォルトフォントの変更
/etc/fonts/conf.avail/69-language-selector-ja-jp.conf
を編集する。
を編集する。
その他のパッケージのインストール (メモ)
gnuplot, inkscape, samba