製作者:龍使い



2017/3/16 正式設定の仮投下

●基本設定

古参退魔師の家系で、魑魅魍魎が渦巻く平安後期に勃興する。
狐神を氏神とし、隙魔鬼に調伏に突出した技能を持つことから退魔の大家へと成長していった。
しかし8年前、真行寺家で神隠しが発生し、さらにその解決と共に「隙魔鬼を式神化する術式の開発と悪用」も露見し、歴代の真行寺一族が闇で隙魔鬼そのものを利用してきたことが明るみとなってしまう。
結果、真行寺家は退魔古参大家の列席から外され、さらに大幅な降格処分によって家財の多くも散逸し、復権は絶望的となった。
それでも対隙魔鬼の専門技術には一日の長があるため、完全に爪弾きにされることは避けている。
因みに、当主代行である真行寺愿夜、ならびに現当主である真行寺浩一に本家再建の意思はなく、何らかの事情で再び退魔古参大家の列席に加わえられようとも、断る意思を持っている
その理由は、没落した根本的な原因そのものが、歴代真行寺一族が行ってきたことに対する因果応報であり、如何な理由があろうとも覆すことは罷り通らないし、筋が通らないからだと言う
その為、この事は本家ならびに分家の人間には徹底して伝えられており、神楽坂現当主の神楽坂月音と、その両親である神楽坂夫妻は理解を示している

  • 氏神について
真行寺家勃興の頃から、当家はさる旧い狐神を氏神として奉ってきた。
その名を「弥富稲荷(やといなり)」と云い、真行寺本家の屋敷の中に六畳間付きの祠堂を建立している。
ところが神隠し事件までは、祠堂は封鎖されて立ち入り禁止となり、また六畳間も骨董品を仕舞う納屋と化していた。
そして神隠し事件以降、祠堂は大規模に清掃され内部も改装された。
この祠堂の主にして奉じられた神こそ、真行寺修夜の師である夜都衣白夜である。

  • ツクヨミ
真行寺本家の嫡流男子のみが開眼可能な霊的異能。
現世と彼岸の境にある「比良坂の祠」で、継承の儀を経てのみ発現する。
能力は五つの属性が存在し、即ち、【蒼、赫、白、黒、金】の五色である。
ただ黒と金は、真行寺家所蔵の文献上で江戸時代以前にしか確認できておらず、以降は残る三色しか記録されていない。
また、ツクヨミには副作用があり、長時間の使用や短期間に乱用すると「人としての心身を失う」というデメリットが存在する。
ツクヨミは単なる退魔の力ではなく、「マイナスにマイナスをぶつけて相殺する」という感覚の力であるため、使い過ぎるとその心身が徐々に人外へと堕ちていく。
つまり――鬼と化す。

  • ツクヨミの能力
【蒼】
性質は『解放』、型は新月(三日月)
対象を事象による束縛から解放する力。
修夜はこれを使って自然法則と人体の限界から自身を解き放つことで高速行動を可能にしている。

【赫】
性質は『狂騒』、型は黄昏(紅月)
純然な戦闘力強化。
素手で猛獣の肢体を引き千切るほどのパワーを得るが、同時に闘争本能を増幅させるため、狂戦士と化す危険を孕む。

【白】
性質は『制圧』、型は弓月(半月)
光を発し、それを浴びた者は一切の力を封じられる。
一切の虚飾を白日の下に晒す破邪と看破の光明。

【黒】
性質は『呑潰』、型は朔夜(新月)
漆黒の影を生み出し、そこに全てを呑み込んで消滅させる。
それ以上については不詳だが、明確に「危険」と指定されている。

【金】
性質は『豊穣』、型は望月(満月)
金色の光を発し、周囲に活力を与える。
英気を養い、身体能力を活性化させるとされる。それ以上は不詳である。



  • 真行寺家神隠し事件

8年前に起こった真行寺家の没落に関係する一大事件。
事の発端は、修夜の従妹である望が"門の鬼"に連れ去られたことが発端となる。
当来"門"は、この世ならざる世界――いわば"現世と冥府との狭間の世界"に繋がる場所であり、人間がおいそれと侵入できる領域でも進入してよい場所でもなかった。
そして、それは古くから退魔師たちの掟書きにも定められており、たとえいかなる理由であろうと、退魔師協会の許可なく"門"に侵入することは許されざることとされていた。

この掟を破り、大人たちの目を盗んで望の救出に出てしまったのが当時9歳の修夜だった。
それまで、生身の人間が"門"から帰還することはなく、そのまま"向こう側"で鬼の餌食となるか、彷徨い続けて餓死するしかないものとされてきた。
ところが、修夜は望を連れ帰ってきたばかりでなく、能力者として開眼していた。
しかし、それは同時に、真行寺家が退魔師協会に隠し続けてきた『秘密』を露呈することに繋がり、一族は退魔師協会から、退魔古参大家の列席からの脱退命令を下させられ、没落することになる。



●本家所属

  • 真行寺愿夜
現・真行寺家の当主代行であり、ツクヨミ「月の白」の使い手
現当主である浩一に代わって真行寺家の舵取りをおこなっている
厳格で、特に没落の直接要因である修夜には厳しい
しかし本性は孫バカで、望には甘く、また本心では修夜にも優しく接したいと願っている
また、弥富神伝流の使い手であり、一刀正伝を使う浩一を相手に互角以上の戦いをするほどの使い手である

  • 真行寺琥依里
愿夜の妻、つまり修夜の祖母
愿夜とは対照的に温和で優しい女性
決して他者を卑下することをせず、修夜にも常に優しく接してくれる
愿夜の意を汲むよく出来た妻だが、ちゃっかりと愿夜を尻に敷いている

  • 真行寺鷹夜
望の父で、浩一の兄
元々体が丈夫ではないものの、稀に見る才能から将来を嘱望されていた
だが「ツクヨミ」でも特に危険性の高い“赫”に覚醒し、徐々に赫の持つ波長に冒され暴走、ひいては鬼化の危険性にさらされてしまう
悩み抜いた末に、浩一に継承権の譲渡を提案
最終的に愿夜の提案で兄弟対決を演じ、その末に浩一が勝利し、継承権を譲った
しかし望の誕生からしばらく後に忽然と姿を消してしまい、現在行方不明となっている

  • 真行寺巴
鷹夜の妻、望の母
鷹夜とは見合い婚だが、互いに一目惚れでオシドリ夫婦であった
夫共々あまり体が丈夫とは言えず、特に鷹夜が行方不明となってからは入退院を繰り返している
この体質ゆえに、浩一・優梨夫婦に望を預かってもらっている




  • 弥富神伝流(ヤトシンデンリュウ)
四詠桜花流から分化した亜種流派。
正確には四詠桜花の業を模倣した武術で、四詠桜花から正式に暖簾分けされたものではない。
剣術・柔術・棒術・手裏剣術の四つからなる。極めれば相応の力を得られる一方、四詠桜花の本質である「サバイバル戦術」としての多面性は失われている。
現在の真行寺一族に伝わるのは、主にこちらである。
ほか外の武術を体得し、退魔術に応用する真行寺の者もいる。



  • シナリオでの運用方針
基本設定を変えすぎなければ設定の追加は許可とします
ただし、ツクヨミの黒と金に関しましては、これらの能力を持つキャラを作ることはしない方向性でお願いします


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最終更新:2017年04月09日 14:32