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“PROFESSOR” 夢見ヶ崎さがみ

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■キャラクター名
“PROFESSOR” 夢見ヶ崎さがみ

■性別
女性

■年齢(学年)
その他

■エントリーする部門
最強

■特殊能力
『Mighty Guard』(マイティガード)
毒殺や姦計等、自分が遭った事に気付かなかった害を無効化する能力。
この場合の“害”とは、自分が武術家としての実力を発揮する機会を奪われる事を指す。

何故、武術はどれほど鍛錬しようと謀殺や不意打ちに勝てないのか――
さがみが幼き日に悩み、その結果、魔人となった際に習得した能力である。


『Royal Guard』(ロイヤルガード)
毒殺や姦計等、自分が遭った事に気付かなかった害を無効化する能力。
この場合の“害”とは、予め定めた護衛対象を護る機会を奪われる事を指す。
また、その定めた対象から「ヒーローらしくないと思われる事」も、そこに含まれる。

どこまでも、どこまでも、手の届かない処へ駆け往く相手を護るため――
さがみが若き日に悩み、その結果、転校生となった際に習得した能力である。


『Lost Royal Guard』(マイティガード)
毒殺や姦計等、自分が遭った事に気付かなかった害を無効化する能力。
この場合の“害”とは、自分が目指す夢を追い続ける機会を奪われる事を指す。

AD2015以降のさがみの能力である。

■キャラクター説明
幼少の頃より武術の鍛錬に明け暮れてきた生粋の武術家。
道場稽古だけでなく、命を懸けた戦闘経験も豊富な実戦派である。

剣術、柔術、その他様々な武術に才を発揮し、幼くして一人前の武術家となるも、
更なる武術の研鑽を積むため、魔人へと覚醒し、より高みを目指して日夜を過ごしている。

ごく若い頃は武術の見聞を広めるために世界各地へ武者修行の旅に出掛け、
訪れた地域に住む人々の心身鍛錬や人助けをしつつ、 強者を探して野営生活を送っていた。

しかし、ある日を境に、とある少女の身辺警護兼武術指南役をするようになり、
その少女から慕われ、親交を深める日々を通して、
己の身だけでなく、他者の身を護る武術というものについて模索を始める事となる。

また、夢見がちなその少女を楽しませるため、
師匠らしさ、ヒーローらしさについて思索する事もしばしばあった。

AD2014末、護る対象であった少女に先立たれるも、
少女の命を奪った病をも倒せる武術の完成を目指し、前へと進む。

日常生活では面倒見が良い優しい大人のおねえさん。

現在の住居は持ち歩き可能な伸縮自在の古い日本家屋(付喪神)。
井戸から水を汲み、竈に火をくべ、行灯の明りで書を読み日々を暮らしている。

■アピールポイント
私にとって格好良いキャラクター、心躍るキャラクターといえば、
「ヒーロー」と「とんでもなく強い師匠」のふたつになります。
物語の中でこのふたつのキャラクターが登場すると、それだけでうきうきとするもの。

どんな苦境にもへこたれず、格好良い魅せ場を作るヒーロー。
主人公の危機を、ご都合主義も裸足で逃げ出すパワーでなんとかしてしまう師匠。
本当に素敵です。

また、私にとって格好良い行動、心躍る行動といえば、
「行き着くところまで行った者が、それでもさらに先を目指す」ことです。

例えば――私の手元にはひとつの写真があります。
富士山の絵で有名な画家、葛飾北斎の「富嶽百景」の後書きですが、
そこには以下のような文言が書かれています。



己六才より物の形状を写の癖ありて半百の比より数々画図を顕すといへども七十年前画く所は実に
取に足ものなし七十三才にして稍禽獣虫魚の骨格草木の出生を悟し得たり故に八十才にしてハ益々進ミ
九十才にして猶其奥意を極め一百歳にして正に神妙ならん歟百有十歳にしてハ一点一格にして生るがごとく
ならん願くハ長寿の君子予が言の妄ならざるを見たまふべし    画狂老人卍述
(実際は縦書き、各漢字に振り仮名あり、文中「益々」の「々」は縦書き用の記号)



私はこれ以上に格好良いと思った後書きを知りません。

教え子の少女にとってヒーローであり、師匠であり、
人から魔人になり、転校生になり、それでも先を目指す存在。
夢見ヶ崎さがみは、私にとって、そんな格好良いキャラクターです。

■プロローグSS
「お前の能力は知っているぞ」

夢見ヶ崎さがみの前に現れた剣士は、手に持つ剣の切っ先をさがみの顔へと向け、言った。

「事前に教えておけば防ぐことはできないのだろう」

剣士から十歩程は離れた位置に立つさがみは、
赤地に白い花のあしらわれた羽織の衿に手を添え、静かに剣士を見据えている。

「私の剣は防御も回避も不能の気弾を放つ。その顔面目掛けてな」

剣士は柄を握る手に力を込めた。

「喰らえ」

静かな声に裂帛の気合を混ぜ、剣士が宣言した。
同時に剣士の腕が揺らぎ、切っ先が不可視の速度で払われ、斬撃が気弾となって飛んだ。

防御することも回避することも適わない、剣士にとって必殺の一撃。
しかし、さがみはゆるりとその身を流し、それだけでその一撃を回避していた。



「……なんと」

剣士は驚愕に目を見開き、呟いた。

「魔人能力の発動条件は満たしていないと……思ったが」

回避不能の技が回避された。
絶対の自信を持った必殺技を防がれた。
剣士は、信じがたい事態に困惑していた。



魔人能力じゃないわ――と、さがみは剣士の呟きに応えた。

「回避不能の技を回避するのは得意だから。弟子に教えられるくらいには」

涼しげな表情で、さがみは言った。

「防御出来ないものを防御し、回避出来ないものを回避する。
 それだけの技を体得したからこそ、魔人になるほど悩んだのよ」

その言葉に、ううむと剣士は唸った。

「なるほど、能力にかまけた武術家かと思っていたが」

そして……顔に喜悦の表情を浮かべた。

「久しぶりに全力で楽しめそうだ」

得物を握りなおし、獲物と認めた相手を睨みつけ、重心を落とす。

「丸腰相手に悪いが、このまま死合わせてもらうぞ」

臨戦態勢を整える相手の気遣いに、さがみはご心配なく――と、微笑み、
左手で摘むように衿を持っていた羽織を、脱ぎ払った。



さがみの脱ぎ払った羽織に変化が起こった。
羽織は中空で芯が通ったかのように細長くまとまり、
まるで朱色の鞘に収められた一振りの太刀のようにその形を固定した。

地面と水平に、胸の前へと掲げたその羽織の一端を右手で握ると、
さがみは左手で『鞘を抜いた』。あたかも、羽織が本当の刀であるかのように。

鞘を払うように流れる左手にあわせ、羽織がはらはらと薄赤い欠片に変わる。
花の意匠を施した羽織が、桜の花弁へと姿を変じ、さがみの左手から花吹雪となって零れた。

鞘を払い終えた後――
果たして、舞う花弁の中から、白く煌く刃が現れ、
さがみの手には、確かに、一振りの太刀が握られていた。



「私も本道はこちらだから」

そう言って切っ先を前方の地面へと垂らし、流麗に立つさがみに、剣士は笑った。

「なんとも洒落た演出だな」

さがみもまた、笑った。

「こういう演出が好きな子がいてね。研究したのよ」



互いに剣を持ち、ふたりの武術家は改めて見合う。
恐らくは交錯した瞬間が決着の時。
思い残しなどないよう、しっかりと口上を述べ、

「よし、往くぞ。
 我が剣の錆にしてくれよう」

「ごめんなさいね。
 私は手入れを欠かさないから、貴方は刀の錆にもならないと思うけれど」

刹那の後、白刃を閃かせ、切り結んだ。

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