カールレオン



エドワード・カールレオン
 北欧あたりの貴族らしき感じも見受けられるが、出身地や調製時期については不明。
 一時、アルカンフェルに疑問を持つような言を発し、バルカスに叱咤されるが、実際はアルカンフェルに対する高い忠誠心の持ち主だった。
アポルオンと対峙するも、クリスタルを奪われ敗北してしまった。

カールレオンの能力
 虚数空間という、異空間とも違う領域に移動し、物理攻撃の一切を受け付けないばかりか、虚数空間から現空間に攻撃を行うことも可能である。現空間からは3分身の投影が見られ、その3体から同時にデバウァリング・プラズマという強力な破壊光線を放つ。
 虚数空間からの投影は虚像ではあるが、破壊光弾は実体のものであり、それを同時に3つ放てることから、時間の進み方が虚数空間では少し違うのではないか?とも推測されている。3発撃つなら3発分の時間が必要だが、虚数空間では一回分の時間で済む、という具合にである。
 巻末資料によれば、虚数空間利用ではかなり膨大なエネルギーを使うため、10数分しか持続性がないようである。
 次元攻撃では、リ・エンツイの場合もそうであったように、元々が戦闘用というより別の用途として使われるのが本筋であり、カールレオンの場合でも随時駆り出される戦闘用ではなく、飽くまで切り札的役割でしかない。しかし、その10数分持ちこたえ、他のゾアロード諸侯が駆けつけ敵を撃退する戦略的役割は大きい。同じ虚数空間移動力があるアポルオンには通用しなかったが、そのような存在は、他のゾアロード(アルカンフェルは除く)にもいないため、役割としては貴重な点もある。虚数空間に移動しなければ、デバウァリング・プラズマのみで攻撃するエネルギーの持続力は増すことになる。

 一見すると、カールレオンの獣神変形態が華奢であることから、肉弾攻撃には弱いように見える。ギュオーのような肉弾タイプとは違うとしたら、肉弾戦でのリスクはより増すことになる。だからこそ虚数空間における時間制限がありながらも完全にノーダメージにするか、現空間で普通に戦うかは選択次第ということになる。

 ちなみに、カールレオンの肉体は虚数空間という特殊条件でも耐えられるようにできており、プルクシュタールのようなエネルギー耐性に特化するような防御方式を採用しているはずである。虚数空間がどのような空間かは定かではないが、ガイバーが格納されるような異空間ではないように予想される。それは、ユニットは呼び出すまで全く現空間で認識できるものではないからだ。虚数空間は、少なくとも現空間でエネルギー弾を行使でき、また姿を投影できるような「浅さ」?で存在しつつ、現空間の物理攻撃を食らわないという空間となる。
 基本的には、現空間と比べて虚数空間に入ったら原子に変化を加えるほどに干渉されるとしたら、肉体が維持できなくなるためそこから肉体を守る方法が必要となる。これはただバリアを張ったらよいというものではなく、空間に入った瞬間からその空間の方式に沿って肉体の物質が変化するため、その肉体を構成する物質が変化してもカールレオンの存在を壊さない何らかの措置を取るか、もしくは変化してもその変化から元に戻すためにエネルギーを注ぐかのどちらかとなる。ゾアクリスタルがあれば、肉体保護の作用が強いため、虚数空間でもその維持エネルギーを注げば肉体は維持されると思われる。これは、クリスタルも異空間に適用できる物質でできているから可能なことでもある。多少の虚数空間における肉体抗生物質が変化しても、現空間に復帰したらクリスタルの修復作用を行えるので、結果的な肉体維持に関しては同じである。ガイバーが異空間から戻ったときにリフレッシュされるが、そこまではないとしても、クリスタルの細胞維持修復性能は高いものである。

 では、虚数空間に移動されると、高エネルギー出力を誇るギガスマッシャーや、疑似ブラックホールなども全く効かないのか、と言われたら実際のところやってみないとわからない。あと、絶空斬のような技もあるが、それ以前に虚数空間からの姿投影ということは、実際にはそのあたりにいない可能性もある。
 もちろん、現空間から見えている位置にいたからといっても、虚数空間にいるわけだから位置は厳密には違う。虚数空間投影で視覚的に見えて、その位置の裏側?にいたとするなら、そこに高いエネルギー、つまり空間に影響を与える何らかの方法があれば、ダメージは与えられると思われる。それが絶空斬や、疑似ブラックホールである。疑似BHの場合には、本物のBHにならない限り空間を著しく歪曲できるかわからないが、一応できると仮定すれば効く可能性はある。

急激な老化
 カールレオンは、アポルオンによりゾア・クリスタルを抜き取られたことで、一気に老化が進んでしまった。この老化は、もはや回復不能であるらしく、バルカスも端から諦めていた。恐らく、これはクリスタルを再挿入しても老化で弱体化した体は元の若さを取り戻せないという、それほどの肉体崩壊が一気に襲ってくるようである。
 そこで一つ疑問なのは、カブラールやバルカスのように、元々年を取った人間がクリスタルを身に着けて不老化して、若者と同じように動けるのだから、カールレオンが老化してもクリスタルさえ戻れば復帰可能なのではないだろうか、ということである。もし復帰可能だとしたら、バルカスが諦めてたのはアポルオンから取り戻すまでに、カールレオンの肉体が崩壊するという時間制限が要因となるが、そうではなく寿命という観点で細胞が老化による崩壊をクリスタルでも止められないとするなら、細胞活動そのものが根本的に修復不能ということになる。
 しかし、カールレオンが不老化してるなら、若さも保たれていたのではないだろうか?つまり、カールレオンの場合、クリスタルを装着した時点が中年あたりの年齢であるなら、クリスタルを外されたとしても、中年のままのはずである。だが実際はクリスタルを外したら老化してしまった。これは、細胞がクリスタルによって老化を本質的には解消していないことを意味する。
 話を戻すと、クリスタルの不老作用は、細胞が劣化したままでも当時の姿を維持できるようにはするが、細胞は劣化した状態でも活動できるようにしているだけである。本来死んでるのをゾンビのごとく無理やり動けるようにしているだけなのである。
 急速老化したカールレオンを復活不能とする意味は、老化した細胞運動を一端でも打ち切ると、細胞の劣化がクリスタルでも復帰不能な状態に陥ってしまうということになる。これは、DNAだけでなく細胞の活動の基本となる細胞小器官の崩壊にまで至ってしまうなど、ユニットじゃなければ修復が不能なレベルに至ってしまったのだろう。
 いわば、細胞を細胞小器官を含めて積み木に見立てた場合、それをクリスタルは崩れないように強固に支えることができる。積み木は、崩れさえしなければ若いまま保たれるため、クリスタルの不老化は、積み木が崩れやすい状態を、器用に崩さないようにすることを意味する。
 老化というのは、積み木がいつ崩れてもおかしくない状態であり、さらには積み木の一つ一つの部分に強度がなく変形しやすく、触らなくても放っておくだけでグズグズに崩れるようなイメージである。
 細胞が老化しても若さを維持できるのは、いわばその崩れやすい積み木を生命エネルギーで硬く維持していき、結果的に積み木が崩れないように維持していることになる。だが、本質的には積み木の部品は柔らかく崩れやすいのは変わらない。
 つまり、クリスタルを奪われたカールレオンの急速老化は、積み木が柔らかすぎて一気に崩壊し形がほとんど維持できない状態になった状態である。クリスタルといえども、保護・維持の対象がなくなった状況では何もできない。これがユニットのメタルなら、若い頃を記録しておき、万が一何らかの影響で急速老化したとしても、メタルが若い頃の状態をまた復元させるだけなので問題ない。カールレオンも、急速老化した時点でユニットを身に着ければ、少なくとも死なないで済むはずである。ユニットのような高度な細胞保護作用では、装着者に壊れた部分があっても、機能を代替して生命活動を維持できる。それはユニットに強殖組織という生物体が備わっており、クリスタルが維持する方法とは根本的に異なる維持方法があるからである。
 クリスタルの場合、老化を止めるように維持することはできるかもしれないが、老化を止めたからといって壊れた部分まで代替するわけではないので、結果的には細胞活動が停止するだけと思われる。
 このあたりはまだ単純にしか認識しておらず、もっとうまい説明を望むものである。

 ちなみに、ダミークリスタルでは、恐らく不老化することはないため、代替は無理だろう。それができるぐらいなら、グリセルダの寿命を延ばせるはずだからだ。

 これまでクリスタルを外されても老化しなかったのは、ギュオーミラービリスワフェルダノスである。リ・エンツィもクリスタルを外していたが老化しなかった経緯があるが、彼の場合はちょっと特殊なので別項目で考えることにする。アルカンフェルは、もしかしたらクリスタルの胚分割で一時外された可能性があるが、身につけたままでも技術的に可能なら外さず分割を行ったかもしれない。クリスタルを外しても老化しないのは、元々寿命が長いか、生誕からの年齢が人間の寿命に達していなければ、クリスタルを外されても問題なく生きられる。

 ただ、カールレオンは一気に老化はしたが、それによって即死はしなかった。これは、クリスタルの細胞保護効果が多少は残っていたのか、もしくは150歳程度と、ギリギリ生きれるかどうかの年齢だったなどが要因と思われる(バルカスはカールレオンに出会った年を言わなかったが、意外と若いのかもしれない)。
 カールレオンは、老化で消耗していながらも、気力を振り絞り状況を報告するなど、クロノスに対する忠誠心は高いことが伺えた場面でもあった。

 以上であるが、本来ならクリスタルの性能のところで記載したかった内容でもあるが、カールレオンが不老化の意味合いを特に考えさせる状況を見せてくれたので、あえてカールレオンの項目で記載させてもらった。

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最終更新:2017年05月29日 21:06
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