ギガンティックが作られる前提条件



 降臨者においても、宇宙船破壊によってギガンティックのような外部装甲が成立したかといえば、実際にはどちらとも言いがたい。殖装者保護の観点から、防御力の点ではユニットより頼りとされる宇宙船(ユニットにはない、バリアや、外皮組織の物質侵入排除効果など)が破壊されること自体、降臨者にとってはよほどのことであると予想される。
 その宇宙船破壊が人類を創造したあたりから頻発したことは、地球での実験が相当の危険孕むものであったことを意味し、こういったケースは稀で宇宙船がほとんど破壊されたことがない前提においては、深町が起こしたようなギガンティック創造という奇跡が降臨者にも起きていたとは通常考えにくい。宇宙船が破壊された後に降臨者は何もできずにいたことからも、宇宙船が破壊されたら終わりということなのだろう。(ただし、地球のような中央から離れた実験地ゆえのことかもしれないが)
 仮に何らかの形で宇宙船が破壊され、かつ制御球が無事であれば、もしまだその状況でも生き延びた殖装体がいた場合に、制御球側から殖装体に対し接続を試み、保護機能を発揮させる可能性はある。ただ、そのことだけでギガンティックのような外部装甲に簡単になることもなく、ただ殖装者を取り囲んで保護する程度にしか機能的には働かなかったと思われる。
 戦地においては難しいかもしれないが、なんらかの事故であれば、殖装者保護のためにはまず殖装体を制御球の近くに引き寄せ、殖装体の保護効果を高めつつ可能なら宇宙船の再生を試みることだろう。そうったことから、ギガンティック生成は深町、あるいは人類が殖装した場合にしか起こらないものと予想される。

 降臨者は、人類(深町が特殊なだけかもしれないが)が進化で獲得した生体兵器の特性上、大きな心理的障壁を越えようとする力が強く、強い敵に対し強力なまでに対抗する因子を持つに至った。この因子は降臨者にもあったかもしれないが、降臨者が自ら戦わない限りギガンティックを作り上げる強い意識は発生し得ない。それらの結論から、ギガンティックは人間特有のものであると推測される。(仮に降臨者がギガンティック的なものを生成できたとしても、その出力がかなり違うために人間特有のものとなる)

 しかしながら、降臨者も長年(もしかしたら数億年もある)の歴史をもち、その間に予想もつかない事故が起こったかもしれない。その中で、宇宙船がギガンティックに近い事象を引き起こし、それを元に降臨者の高い技術でギガンティックのような外皮装甲を持ちえたかもしれない。下手をしたら、殖装者を段階1、ギガンティックを2としたら、さらにその上の3以上に重ねた外皮装甲も応用的に作られているかもしれないが、そこまでしなくても降臨者には色々な成体駆除の方法を持っているようなので無いとは思うが、実現はしていなくても、構想にはあるのかもしれない。
 降臨者のいる「中央」などでは、防御態勢も圧倒的であれば、宇宙船破壊という一大イベントでも抱擁できる文化レベルはあるのかもしれない。ただ、そのレベルがアルカンフェルがユニットを殖装しただけで瓦解するならダメかもしれないが、「降臨者の手に余る」の意味が、やろうと思えば被害は被るが殖装アルカンフェルをも駆逐可能なら侮れない。万が一ギガンティックまで得たアルカンフェルはさすがに抑えることは不可能な感じもするが。
 ギガンティックにリムーバーが効かない可能性も考えると、余計な外皮装甲は降臨者にとっても不要かもしれない。

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最終更新:2017年05月22日 21:55
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