kuac - 神奈川大学山岳部
八ヶ岳春山合宿渡辺報告
最終更新:
匿名ユーザー
-
view
- 3/17(金) 部室→神大富士見研修所
ICI本店にてハーネスを購入し15:30頃部室へ。新しいザイル2本をしごいて馴らす。
その後前日買いそびれた食料を購入。今回レーションパックの作成を指示されていたので、その中身も検討しつつスーパーなどを回る。前回の合宿後、個別包装のレーションは手袋をしているとあけにくいとの意見があったので、ひねるだけで食べられるものを主とし、そうでないものは小さめの保存袋にまとめて入れてみた。この方式についてのほかの人の意見も聞いてみたいところだ。
部室に戻ると菊池さんが来ていた。コンロがひとつ不調であることを報告し、燃焼実験をしてもらう。その間自分は食料のセットと個装と団装の仕分けをする。出発の直前になってまでこのような初歩的準備が終わってないなど、すでに反省点が続出していた。その後曽根さん、宮守さんらと合流し出発。
その後前日買いそびれた食料を購入。今回レーションパックの作成を指示されていたので、その中身も検討しつつスーパーなどを回る。前回の合宿後、個別包装のレーションは手袋をしているとあけにくいとの意見があったので、ひねるだけで食べられるものを主とし、そうでないものは小さめの保存袋にまとめて入れてみた。この方式についてのほかの人の意見も聞いてみたいところだ。
部室に戻ると菊池さんが来ていた。コンロがひとつ不調であることを報告し、燃焼実験をしてもらう。その間自分は食料のセットと個装と団装の仕分けをする。出発の直前になってまでこのような初歩的準備が終わってないなど、すでに反省点が続出していた。その後曽根さん、宮守さんらと合流し出発。
- 3/18(土) 神大富士見研修所→美濃戸口→行者小屋
富士見研修所で田中さんと合流、団装の最終確認。銀マット、4テン、ワカンなどを研修所にデポし、最後に斉藤さんと合流し出発。
立場川林道で南稜隊と別れ、赤岳山荘から登山開始。南沢より行者小屋を目指す。今回始めてプラスチックブーツを履いたが、普通の靴の感覚でインナー、アウターともに硬く紐を締めすぎ、血行が悪くなり足を痛めるというミスをしてしまう。またパッキングも悪く、一番上に入れたテントが左右に振られなんとも歩きにくくなる。結局行者小屋へは標準的なコースタイムの倍近くかかっての到着。深く反省。
テン場の整地を行いテントを設営。その後夕飯作り。夕食はすき焼きとサラダ。米は三合用意したが、食べたのは一合五尺程度。少し多すぎたか。
立場川林道で南稜隊と別れ、赤岳山荘から登山開始。南沢より行者小屋を目指す。今回始めてプラスチックブーツを履いたが、普通の靴の感覚でインナー、アウターともに硬く紐を締めすぎ、血行が悪くなり足を痛めるというミスをしてしまう。またパッキングも悪く、一番上に入れたテントが左右に振られなんとも歩きにくくなる。結局行者小屋へは標準的なコースタイムの倍近くかかっての到着。深く反省。
テン場の整地を行いテントを設営。その後夕飯作り。夕食はすき焼きとサラダ。米は三合用意したが、食べたのは一合五尺程度。少し多すぎたか。
- 3/19(日) 行者小屋→文三郎尾根→行者小屋
朝起きるとテント内にネズミが。これには驚いた。
朝食は前日の残りで雑炊。すき焼きのたれがかなり甘く、少々食べにくかった。
サブザックを忘れたため菊池さんより借り受ける。準備中登攀具が見当たらなくなるアクシデント。結局ハーネスも菊池さんから借りる。登攀具類は翌日テント撤収時に無事に出てきたが、用具の管理の甘さを痛感した。またロングスパッツも靴に合わず、斉藤さんのスパッツを貰い受けた。
行動開始直後、何度かスパッツにアイゼンの爪を引っ掛けてしまう。登りが険しくなったところでアイゼンの登り方の指導を受ける。唐松ではうまくできていたと思うが、なかなか感覚を思い出せない。ふと左を見ると、主稜を攻めるクライマーでにぎわっていた。そうこう登っていくうちに南稜隊と遭遇。聞けば前日に中岳まで強行して登っていたとのこと。お互いの無事を確認し再度分かれる。文三郎尾根分岐につくと、ガスはうっすらとかかる程度だったが風が徐々に強くなってきていた。休憩後山頂を目指し再度出発したが、岩稜帯に入るところにて撤退。ずっと近くを歩いていたほかのパーティーも、やはり撤退していた。
下りもアイゼンに手こずるが、傾斜が緩やかになったところで多少ペースが上がる。感覚がようやっとつかめてきたか。明日もこの調子で行きたいところだ。
テントに戻ると来れないと思われていた落合さん、立川さん、米内山さんが来たためテントが足りず、雪洞を掘るとのこと。出来上がった雪洞は4人テンほどの広さでなかなか快適だった。
夕食ができるまで雪洞で濡れた物を乾かしながら、南稜隊の話を聞く。シュラフが凍った、アイゼンが壊れたという話を聞かされ驚く。自分もいつかこのような壮絶な経験をするのだろうかと思うと萎縮してしまう。
夕食後水作りを行い就寝。
朝食は前日の残りで雑炊。すき焼きのたれがかなり甘く、少々食べにくかった。
サブザックを忘れたため菊池さんより借り受ける。準備中登攀具が見当たらなくなるアクシデント。結局ハーネスも菊池さんから借りる。登攀具類は翌日テント撤収時に無事に出てきたが、用具の管理の甘さを痛感した。またロングスパッツも靴に合わず、斉藤さんのスパッツを貰い受けた。
行動開始直後、何度かスパッツにアイゼンの爪を引っ掛けてしまう。登りが険しくなったところでアイゼンの登り方の指導を受ける。唐松ではうまくできていたと思うが、なかなか感覚を思い出せない。ふと左を見ると、主稜を攻めるクライマーでにぎわっていた。そうこう登っていくうちに南稜隊と遭遇。聞けば前日に中岳まで強行して登っていたとのこと。お互いの無事を確認し再度分かれる。文三郎尾根分岐につくと、ガスはうっすらとかかる程度だったが風が徐々に強くなってきていた。休憩後山頂を目指し再度出発したが、岩稜帯に入るところにて撤退。ずっと近くを歩いていたほかのパーティーも、やはり撤退していた。
下りもアイゼンに手こずるが、傾斜が緩やかになったところで多少ペースが上がる。感覚がようやっとつかめてきたか。明日もこの調子で行きたいところだ。
テントに戻ると来れないと思われていた落合さん、立川さん、米内山さんが来たためテントが足りず、雪洞を掘るとのこと。出来上がった雪洞は4人テンほどの広さでなかなか快適だった。
夕食ができるまで雪洞で濡れた物を乾かしながら、南稜隊の話を聞く。シュラフが凍った、アイゼンが壊れたという話を聞かされ驚く。自分もいつかこのような壮絶な経験をするのだろうかと思うと萎縮してしまう。
夕食後水作りを行い就寝。
- 3/20(月) 行者小屋→地蔵尾根→赤岳→ピストン→赤岳山荘
朝から警察のヘリがひっきりなしに飛んでいる。遭難でもあったのだろうか。
行動開始直後はまあまあのペースで登れていたが、落合さんから「深呼吸をしろ、そんながむしゃらなペース登っていたらもたないぞ」と言われる。その後自分のペースを探しながら登るがなかなか自分のペースが見つからず、落合さんの忠告どおりかなり消耗してしまった。
樹林帯を抜け斜面が急になってくると、今日もアイゼン指導。アイゼンの爪をなかなか信用できず後ろに体重がかかり、そのたびに落合さんからの叱咤が飛んでくる。登るのがかなりしんどくなってきたころ地蔵ノ頭に到着。ガスはなくかなり展望が利く。この景色に励まされ山頂を目指す。このあたりで落合さんが主稜を登るパーティーにコールサインをしたが、反応はなかったようだ。赤岳展望荘から赤岳への最後の登りの途中、靴がゆるくなり前爪にのるとかかとが靴の中で浮いてしまう事態に見舞われた。前々日きつく締めすぎて失敗したため少し紐をゆるめにしたが緩くしすぎたようだ。自分の辞書の中には中庸という言葉はないのだろうか。とにかく途中で結びなおし山頂まで登りきる。
所要時間は2時間半。ガスはなく、山頂からは富士山や南アルプスがくっきりと見える。この景色と達成感だけで疲労がいくぶん和らぐ。
くだりは自転車をこぐように下りろと教えられ下山開始。雪のくだりはまだかなり怖くどうしてもへっぴり腰になってしまう。菊池さんから唐松ではできてたぞ、と言われたがなかなか感覚が思い出せない。それでも展望荘まで降りるころには少しずつ恐怖感も和らぎペースも上がってきた。地蔵ノ頭を過ぎ沢に入ったところで滑落停止とシリセードの練習をすることに。滑落停止では2度ほどしっかりとまらず落合さんに体当たりをかましてしまう。しかし何度かやってるうちになんとかしっかりとまる様になる。これで滑落しても多少は大丈夫だができればそんな事態は御免こうむりたい。シリセードではなかなか制動ができず、滑落停止に移行する際アイゼンをヤッケにひっかけてしまい、ふくらはぎにくっきりと傷ができてしまった。
樹林帯に入ったところで練習は終了。傾斜も緩やかになり、ペースもだいぶ上がってきた。行者小屋に到着したのは12時半。頂上からは1時間だった。テントを撤収し装備をまとめ、主稜隊が戻ってきたらすぐに下山できるよう準備して待つ。上空では県警のヘリがまだ飛んでいる。やはり遭難者の捜索のようだ。
それにしてもなかなか主稜隊が戻ってこない。主稜と地蔵の沢に目を凝らし、何時下りてくるかと気をもみながら待機する。
結局3時過ぎに田中さんと米内山さんが到着。曽根さんと宮守さんはあと1時間ほどかかるだろうというので、立川さん、菊池さんとともに一足早く下山。行きの不調がうそのようにすいすい体が動く。沢筋で一回休憩を入れ1時間10分で赤岳山荘到着。正直休憩なしで下りきりたかったしそうなるだろうと考えていたが、下に来てだいぶ暑くなってきたのでウェアを脱ぐいい機会になった。
行動開始直後はまあまあのペースで登れていたが、落合さんから「深呼吸をしろ、そんながむしゃらなペース登っていたらもたないぞ」と言われる。その後自分のペースを探しながら登るがなかなか自分のペースが見つからず、落合さんの忠告どおりかなり消耗してしまった。
樹林帯を抜け斜面が急になってくると、今日もアイゼン指導。アイゼンの爪をなかなか信用できず後ろに体重がかかり、そのたびに落合さんからの叱咤が飛んでくる。登るのがかなりしんどくなってきたころ地蔵ノ頭に到着。ガスはなくかなり展望が利く。この景色に励まされ山頂を目指す。このあたりで落合さんが主稜を登るパーティーにコールサインをしたが、反応はなかったようだ。赤岳展望荘から赤岳への最後の登りの途中、靴がゆるくなり前爪にのるとかかとが靴の中で浮いてしまう事態に見舞われた。前々日きつく締めすぎて失敗したため少し紐をゆるめにしたが緩くしすぎたようだ。自分の辞書の中には中庸という言葉はないのだろうか。とにかく途中で結びなおし山頂まで登りきる。
所要時間は2時間半。ガスはなく、山頂からは富士山や南アルプスがくっきりと見える。この景色と達成感だけで疲労がいくぶん和らぐ。
くだりは自転車をこぐように下りろと教えられ下山開始。雪のくだりはまだかなり怖くどうしてもへっぴり腰になってしまう。菊池さんから唐松ではできてたぞ、と言われたがなかなか感覚が思い出せない。それでも展望荘まで降りるころには少しずつ恐怖感も和らぎペースも上がってきた。地蔵ノ頭を過ぎ沢に入ったところで滑落停止とシリセードの練習をすることに。滑落停止では2度ほどしっかりとまらず落合さんに体当たりをかましてしまう。しかし何度かやってるうちになんとかしっかりとまる様になる。これで滑落しても多少は大丈夫だができればそんな事態は御免こうむりたい。シリセードではなかなか制動ができず、滑落停止に移行する際アイゼンをヤッケにひっかけてしまい、ふくらはぎにくっきりと傷ができてしまった。
樹林帯に入ったところで練習は終了。傾斜も緩やかになり、ペースもだいぶ上がってきた。行者小屋に到着したのは12時半。頂上からは1時間だった。テントを撤収し装備をまとめ、主稜隊が戻ってきたらすぐに下山できるよう準備して待つ。上空では県警のヘリがまだ飛んでいる。やはり遭難者の捜索のようだ。
それにしてもなかなか主稜隊が戻ってこない。主稜と地蔵の沢に目を凝らし、何時下りてくるかと気をもみながら待機する。
結局3時過ぎに田中さんと米内山さんが到着。曽根さんと宮守さんはあと1時間ほどかかるだろうというので、立川さん、菊池さんとともに一足早く下山。行きの不調がうそのようにすいすい体が動く。沢筋で一回休憩を入れ1時間10分で赤岳山荘到着。正直休憩なしで下りきりたかったしそうなるだろうと考えていたが、下に来てだいぶ暑くなってきたのでウェアを脱ぐいい機会になった。
- 3/21(火)神大富士見研修所→部室
朝食後ミーティングと講習。
医療担当として今後の準備の進め方などを確認。また氷河滑落時のレスキュー方法の講習を受ける。これは昨年秋にも指導を受けていたがやはり忘れてしまっていた。本番までに何度も復習しておかねば。その後バーベキューをし部室へと戻った。
医療担当として今後の準備の進め方などを確認。また氷河滑落時のレスキュー方法の講習を受ける。これは昨年秋にも指導を受けていたがやはり忘れてしまっていた。本番までに何度も復習しておかねば。その後バーベキューをし部室へと戻った。
- 今回の感想と反省
装備の不備および管理の悪さ→出発前セルフチェックの徹底、テント到着時に保管場所の決定および管理の徹底
食料の量(一食分丸まる余ってしまった)→現役とOBの食べる量の差を把握する。
プラブーツの履いた感触、紐の締め具合も再度確認しなければならないだろう。アイゼンワークは少しずつ自信はついてきた。恐怖心をなくし、アイゼンとの一体感を早く感じられるようになりたい。
食料の量(一食分丸まる余ってしまった)→現役とOBの食べる量の差を把握する。
プラブーツの履いた感触、紐の締め具合も再度確認しなければならないだろう。アイゼンワークは少しずつ自信はついてきた。恐怖心をなくし、アイゼンとの一体感を早く感じられるようになりたい。