「ねぇ、ギコ君」
「ん? なんだ?」
「幸せってどういう時なの?」
「それは、お前といる時だな」
「その幸せを超えるものってあると思う?」
「難しいな… つまり、今、幸せな事を越える幸せか……」
「幸せだけ考えないでよ、今、幸せな事が本当に幸せと言えるのかも考えるの」
「へへっ、めずらしいな」
「なにがよ」
「お前がそんな事を深く考えるなんてな~ってさ」
「まぁ、そうかもしれないね」
「でも……幸せか… 幸せってなんなんだろうな」
ある夏の日の浜辺であった会話だった。
その会話がいろんな所で話題となる……
「なぁ、モナー」
「なにモナ?」
「クラスの誰かの話らしいんだけど… 幸せってなんなんだ?」
「幸せ?」
「お前にとっての幸せってなんだ?」
「モナは、焼肉食べ放題の時モナね
あの時の快感は今でも忘れられないモナ」
「たしかにお前にとってはそれが幸せなんだろうな、でも
他の人じゃ、それは幸せとは言えない時もある」
「じゃあ、君は何が一番幸せモナ?」
「今、生きているって事だよ」
「ふふっ… 君は意外とやるモナね」
「なにがだよ」
「幸せによってはその人じゃないとダメな時もあるモナ
でも、それがその人にとって幸せと言うものならそれでいいモナ」
「へぇ~、お前もやるじゃん」
「じゃあ、モナはもう帰るモナ」
「おう、また明日な」
「じゃあね~モナ」
夕焼けの照らす公園で変わった話題の会話だった……
「うぅ~ 寒い…」
「どうした、ジサク」
「こういう日は、温かい食べ物が食べたいな~と、思ってたのさ」
「……なぁ、ジサク」
「なに?」
「小学生が言ってた事なんだけどさ、幸せってなんなのかな」
「幸せ?」
「幸せって、お前が言っていたように望む物なのかな…」
「そうかな~」
「じゃあ、なんなんだ?」
「なんでもないんじゃないの?」
「ハァ?」
「幸せっていうのは望みや、今していることの快感なんかじゃないんだとおもうんだ」
「ふ~ん」
「幸せって思っていることが幸せなんじゃないのかな」
「まぁ、なんでもいいか」
雪が降り積もる夜の立ち話……
「なぁ、聞いてくれよ」
「どうした?」
「この前のテレビ出演で三十万もらっちまったぜ~!」
「今、思い出したんだけどよ、それって幸せなのか?喜びなのか?」
「なっ、なんだよ急に……熱でもあるのかよ」
「幸せと喜びってどう違うのかなってガキがいってたからよ」
「言われてみれば似てるな~ってそんな事はどーでもいい! さっさと次の収録にいくぞ!」
「あっ、待てよ!」
芸人二人の何気ない会話……
結局、喜びや幸せってなんなんでしょう……
快感や望みが幸せでしょうか……
何かを得る事が喜びなのでしょうか……
「ようするにどっちもどっちだ、ゴルァ
気ままに生きてればそれだけで俺は満足だ、ゴルァ」
こんな話がいつかあなたにも……届くかもしれません
ζ E N D ζ