インターネット…… それは世界の人々が利用している情報源の一つだ
だが、インターネットはそれだけでは無い。 様々な人と会話が楽しめる『チャット』、いろんな地方の画像や会社にも役立っている。 そして様々な分野で、皆を楽しめる『flash』………ん?
……まて、まだ忘れているのではないか?……
……インターネットと言えば……
……『2ちゃんねる』を……
そう、巨大掲示板『2ちゃんねる』。
ここでは女に興味を持たない独身男…通称『毒男』や、中、高年の人が『スレ』、というものを生み出している。 スレにもいろんな分野が存在する。
だが、『2ちゃんねる』の世界は厳しい…… 不必要な『スレ』はすぐに叩かれていく…… でも、人々に奇跡や希望をもたらす『スレ』もあるはずだ。
そんな『スレ』を幾つも生み出し、人々に勇気、自信、幸せを与え続けた人物もいる。
人は、そんな人を……
…………壱王と呼ぶ…………
Ж計画.壱Ж
Ж挑戦者たちЖ
十一月
外は白い雪が降っていた。 しかし、気温がまだ高いため、雪は地に舞い降りると解けてしまう… 美しいものでも堕ちることで無意味になってしまうということだ。 だがその逆として、汚れた存在でも成長していく事で、全てを凌駕する権力を得る事が出来るかもしれない……
もしそうなったら……
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ガチャ ガタン
扉が開き、勝手に閉まっていく扉… 人気の無い所に扉の音がこだまする
「おーい、兄者~ 今、帰ったぞー」
返事は無い
背と鼻の高い青年が薄暗い廊下を歩いていく。
そして青い扉のノブを凍えた手でつかみ、押し開ける。
「おーい、兄者……なんだ、またパソコンか」
青年の目線の先には一人の青年がパソコンの画面に夢中だ。
その青年は先程、扉を開けてこの部屋に来た青年と同じくらいに鼻と背が高かった。
「なんだ? 弟者か……今、いい所だ邪魔するな」
この鼻と背が高い青年二人組は、兄者と弟者と言い、兄者が名前の通り兄である。
実は兄者は、最近『2ちゃんねる』にはまっている。
だが、いつも役に立たないスレをたて、皆に叩かれている。
「よし、昨日作ったスレにいってみるか」
「どうせ叩かれてるって…」
「フフフ……弟者、俺は今まで何度叩かれている?」
「えっ、100は超えてるんじゃないのか?」
「そう、昨日で163回だ。
しかしだ弟者、世間では失敗は成功の元というらしいじゃないか」
(流石だ、それくらいの言葉も知らないとは……)
「だから、もうそろそろ成功するぞ~」
「無理だって……」
弟者は部屋の隅に買ってきた物を置いた。
中にはお菓子がいっぱい入っている。
兄者は、マウスを動かし『お気に入り』のリストに入れていた自作の『スレ』に行く
「どれどれ、俺のスレ…俺のスレ……あった」
兄者はマウスを操り、自分の『スレ』をクリックして、書き込みを見る
「まずは上からゆっくりとだ……」
兄者はゆっくりと上から見ていく。
初めに目に映るのは自分が作った『スレ』の紹介だ
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【***】 耳寄り情報について言いまくるスレ
1 名前:よくいる名無しさん 投稿日:**/**/**
とりあえず、なんかイイ! 情報をキボンヌ
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「なんだ? このスレは……」
「ふはは! 驚いたか、このスレでネタをもらって、テレビ番組にハガキを出すのさ!」
(馬鹿だコイツ……)
兄者はすでに勝った気分だった。
そしてマウスを動かし、次の書き込みをみる。
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2 名前:よくいる名無しさん 投稿日:**/**/**
2ゲットズサー~~~
∧_∧
(´_ゝ`) <フ~ン
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書いていたAA(アスキーアート)は見事にずれている。
「…………」
(流石だ兄者、プッ…… ダセ―――――!!)
「何かいったか?」
「空耳だ兄者」
「そうか、ならばいいのだが……」
「しかし……いきなりズレてると叩かれるがオチだな……」
「……消すか?」
「俺は別にいいが……兄者は?」
「消してぇ……」
「じゃあ、削除しろ」
「まった!!」
兄者は急に消去を止めた。
「どうした兄者…」
兄者は指を差した。その指先には一つの書き込みがある。
「これは?」
「読んでみろ、俺も読むけど」
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3 名前:情報屋 投稿日:**/**/**
一つ情報カキコする
目指したいなら頑張れや。
2ちゃんねるにおいて人々に勇気や希望、自信など……人々のためになったり伝説にのこるようなスレを建て続けた人(>>1)は……
壱王と呼ばれる……
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これは補足だが、スレをたてた人の事を>>1と呼ぶ。
その事が由来となり、『壱王』と呼ばれるらしい…
「兄者……壱王だってよ…」
「壱王……」
「まさかなるつもりか!? 兄者!!」
「フフフ……当然だろ!! 壱王か……絶対になってみせる!!」