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NIGHTMARE CITY―NEW STORY― ( み~やファン)

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匿名ユーザー

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プロローグ 手紙


しぃ達が、この世界になれてきたころ―ある手紙が届いたんだ。その手紙とは―

「さてと、新聞っと?」

しぃが玄関に新聞を取りに行った時、白い封筒を見つけた。

「?なんだろ?ギコ君~」

「んあ?どうしたしぃ」

「手紙が来てる…研究所から!」

しぃが書いてある住所を見て叫んだ。

「なにぃ!?」

ギコは突然起き上がり、居間に来た。

「なんて書いてあるんだ?」

「えーっと…『拝啓ギコ 久方ぶりだな。一週間前は世話になった。今回この手紙を書いたのは他でもない。NIGHTMARE CITYの件だ。今日の午後5時に来てほしい。待っている。 ガナー』」

しぃが手紙を読み終えて一息ついている。

「…ガナーって名前なんだな…NIGHTMARE CITYについてか…とりあえず学校いくか」

「うん」

二人は学校へと向かった。


第一話 再び


キーンコーンカーンコーン

学校のチャイムが鳴り響いた。

「やべぇ!しぃ!急げ!!」

ギコとしぃはまだ廊下を走っていた。

ガラッ

「セーフ…」

と、思ったらもうH・Rが始まっていた。

「おまえらなぁ…しぃはギコに付き合わされたからいいとして、ギコ……お前……」

ギコはヤバイという表情をとった。

「何度遅刻すれば分かるんだよ!!!!!廊下に立ってろ!」

「へーい」

ギコは鞄を席に置いて、廊下に出た。

「えーでは、続きだ。一週間前のNIGHTMARE CITY事件についてだが、記憶装置のロックを解除できたらしい」

「!」

最近の朝の様子はいつもNIGHTMARE CITYの話から始まる。しかし、みんなの反応がいつもと違った。

「先生!じゃあ、その事件に巻き込まれたクラスメイトは戻ってくるんですか?」

生徒が言った。

「ああ、明日ぐらいには戻ってくるはずだ」

ギコはその言葉を聴きながら考えていた。

(なんでロックが解除できたのに呼ぶ必要があるんだ?分けわかんねぇ…)


放課後………

「ギコ!お前のとこにも手紙来たか?」

フサがギコに聞いてきた。他の人もいる。

「ああ。もしかして、お前らのとこにも?」

その場の全員が頷いた。

「しゃーないな…今日の午後5時に行くぞ」

午後5時 研究所

「おい、一体どうなってるんだ!?」

「まあ、落ち着いてくれギコ君」

ガナーは少しずつ言い始めた。

「実は…ロックを解除した瞬間、その記憶が何者かに持っていかれたのだよ…」

「!!!!!!!」

全員が驚いた。

「そして…みんなをAIに変えた…AIは倒せば元に戻る…それで協力してもらいたいのだよ」

「しょうがない、やるか」

モララーが最初に声をあげた。

「そうだね、私もやる!」

「え?しぃもやるのか?じゃあ俺も…」

戦闘に向かない≫1さん、おにぎり、毒男、ヒッキー、ショボ

戦闘に行かないレモナ、ぼるじょあ、ニダー、ネーノの理由はこうだ。

「私たちは、まだ力が足りません。あなた方に任せます」

戦闘に行かせない奴ら→弟者、妹者

「大切な兄弟を危険な目にあわせるわけには行かない」

「お、兄者にしてはいい意見だな」

「…(#´_ゝ`)何か言ったか?」

「(´<_`;)空耳だ兄者」

(まったく、何やってるんだか家の兄弟は)

と、いうことで残ったのは、ギコ、サザンクロス、ノーザンライツ、モララー、しぃ、フサ、兄者の六人だ。

「転送準備完了、転送します!」

六人の転送が始まった。

(……なにかが引っかかる…まさか奴が…)



第二話 光と闇


「ウオォオオオオオオ!!!」

ギコが吹っ飛ばされた。

「強い……」

ギコはつぶやいた。

数分前―NIGHTMARE CITYに再び転送されたギコたちがいた。

「懐かしいな……」

「ギコ君、早く行こう!」

思い出に浸っているギコを現実に戻した。

「さてと、倒しにいくか」

「倒すか……言っておくが、あいつらはもう現実世界に返ってるぜ?」

「なに!?」

ギコ達が振り向いた先には、羽の生えたモララーがいた。

「モラエル…!」

ノーザンライツが言った。

「ようノーザン。マタやられにきたのか?」

ギコはお前が来たんだろ!と思いつつも黙っていた。

「ウルセーんだよ。AIに細工をしたのもお前だろ」

「ああそうさ、AIには闇の心があったからやりやすかったぜ」

ノーザンライツの問いにモララエルは普通に返した。

「そうか…モラエル、決着をつけようじゃないか」

「まてよ!俺もやるぜ」

モララーが言った。

「こいつが俺たちを操ったんだ。その屈辱をはらす!」

しかし、モララエルが、

「残念だが…お前の相手をしている暇はない。お前たちの相手はこいつらがやる」

モララエルが指をパチンと鳴らした。そうするとギコたちの足者から黒い自分が出てきた。

「“影の自分”(アイ・ファントム)さあ、逝こうか」

「今度は負けねぇ」

「ノーザン!待てよ!」

ノーザンライツとモララエルはその場から立ち去った。

「<アクアソード>!」「<ライトブレード>!」

モララーとギコは剣を取り出した。

「待て!一旦引くぞ!」

サザンクロスが手を上げた。

「…………チッ」

モララーは剣を消した。

「走れ!」

一目散に走り出した。もちろん、影も追ってくる。

「みんな!俺の後についてこい!」

サザンクロスが言った。その後、ビルの間に逃げ込んだ。影も追う。

しかし、すでにいなかった。

「? この周りを探せ」

影のギコが命令した。

ビルの中にギコ達は隠れていた。

「よし、ここならしばらく持つだろう」

「サザン!どうして引くん…」

モララーがギコの口を押さえた。

「静かに聞いてくれ、お前たちの戦いに関係がある話だ」

サザンクロスは語りだした。

「ノーザンとモララエルの因縁の話だ……」



第三話 過去の話


「ノーザンと…モララエルの因縁?」

フサが聞きなおした。

「ああ…これを言う前に、お前らにいいたい事がある。ノーザンのことと、モララエルのことだ」

そのまま続け、

「ノーザンはみんな知ってのとおり、北の方角の持ち主だ。大体、異名がある者は能力があるんだ。ノーザンの場合は光だな」

「ああ、それは知っている。モララエルは?」

ギコが聞いた。

「それが重要なんだ。モララエルは……方角がないのに能力があるんだ」

「!!!?」

全員が驚きの表情を浮かべた。

「これから、その話をする……時は西暦1248年、四方の異名を持つものが有名だったころだ…」


西暦1248年、現実世界(架空空間は存在しない)

四方がこの世に名前を轟かせていたころ、そのうちの一つ、北の光、ノウスと約同等の力を持ったものが現れた。

「お前がノウスか、異名を明け渡してもらう」

「そう簡単に渡すかよ」

この頃から、光と闇の能力を持つものが対立していた。

そして、あるバトル後…

「ふぅ…おい、今日はここまでにしよう」

「……そうだな、お互い力も尽きていることだし」

ノウスとダーク(闇の能力者)は芝生に転がり、語りだした。

「おいノウス、なぜ俺が能力を持っているか知りたくないか?」

「知りたいねぇ、どうやったんだ?」

「あれは、確か一年前…俺が働いていた頃だ。ある奴が現れた。そいつの名前はしらねぇ。しかし、こんなことを聞いてきたんだ」

ダークがそこで一回話をとぎった。まるで質問するのを待っているかのようだ。

…ここでそれで?といったらどうなるんだ?と思いつつ、質問をした。

「どんなことだ?」

「『有名になりたくはないか』だと、俺はもちろんだ、と言った。それで能力を貰ったんだ」

「フーン」

「さて、回復したことだし、続きを……」

「ゲッ」

そして、西暦1997年、この時代ではもう、ライバルではなく友達(?)関係になっていた。

「モララエル!もう一度だ!」

ノーザンが叫んだ。

「まったく、異名は関係ないからってそんなにやるか?」

モララエルが呆れ顔で言った。

「やるったらやる!」

このなんでもない友達(?)関係が後に壊されることとなった……


「………おい!やめろモラエル!そんなもの……」

「すまんなノーザン……しかし、俺はいつまでもお前に負けっぱなしは嫌だ」

ノーザンとモララエルは五分程度の実力だったが、ある日を境に力が上がってきた。

「モラエルゥ―――――ッ!!」

「じゃあなノーザン、次に会うときは………きっと敵同士だ」

モラエルは闇の中に消えていった。


「………というわけだ」

「ちょっとまて!重要な部分が何一つ入ってないぞ!?それに、ある日ってなんだ!?」

「ギコ、少しはモチツケ。で、なんなんだ?」

兄者がギコをなだめ、同じ質問をした。

「それは、俺と出会った日。つまり、本当の力の使い方を教えた日さ」

サザンクロスが言った。するとモララーが

「お前、確か『お前たちにも関係のある話だ』といったよな。それは何なんだ?」

「なぜ、モララエルとノーザンが五分の実力だったか分かるか?」

モララーの問いにサザンクロスは問いで返した。

「……………そうか……光と闇、つまり光は闇を払い、闇は光を覆う……」

フサが感ずいて言った。

「そう、つまり闇の弱点は“光”なんだ。つまり、光を出せれば……」

「でも……このNIGHTMARE CITYはあいつが監視しているんでしょ?じゃあ、光を出すことなんて不可能じゃない」

しぃがサザンクロスの言葉を否定した。

「どうすれば良…」

「みぃつけた」

影のモララーに隠れている場所が見つかった。

「皆!相手の弱点は自分の弱点でもある!ただし、とどめをさすのは光のみだ!」

全員が頷いた。

「つまり」「全員が」「自分を超えて」「奴を倒し」「ノーザンの元へ行けばいいんだろ!?」

サザンクロスはなんだ、分かっているじゃないか、と呟き、叫んだ。

「皆!生き残れ!」

全員四方八方に散った。



第四話 自分との戦い① ~自分の能力~


NIGHTMARE CITY北部ではモララーとモララーの影の闘いが繰り広げられていた。

「ぐ……」

「四方の戦士と言ってもそんなものか。堕ちたものだな」

影が言った。それにモララーは

「そんなもの……?残念だが、俺の力はそんなものではない!」

モララーは刀を押し返した。

「うおぉおおおおお!!!」

(………もう一押しだな)

モララーの攻撃で影は飛ばされた。

「フン……どうだ?思いし「やはり『そんなもの』だな」

モララーが見た先には、傷一つついていない影の姿があった。

「なに……?傷一つ付いていない……?」

「さあ…今度はこちらの番だ!」

影が一気に距離を詰めてきた。

「“影の斬撃”(ファントム・ザン)」

影の<ライトブレード>がモララーを襲った。

ズパン

「が……」

モララーはその場に倒れた。

「さて…他の奴の手伝いをしにいくか……俺がいれば、簡単に終わるからな」

その言葉を聞いた瞬間、モララーの耳が動いた。そして影が去ろうとしたとき、

「まて……まだ終わっちゃいねぇ!」

モララーは立ち上がった。それどころか、ライトブレードも大きくなっていた。

「…!そうか……その心を絶望で砕いてやる!」

影はさっきと同じように、距離を詰めてきた。

「“影の斬撃”!」

ほぼ同じように繰り返した。が

「“風の分身”(ウイングミラー)」

それは分身だった。

「喰らえ!“風の暴走”(ハリケーン)!」

モララーから出た暴風が影を襲う。

「ぐおぉおおおおお!!!」

「はぁ……はぁ……勝った……!」

モララーは大技に息を切らせながら、ガッツポーズをとった。

「く…お前は……」

言い終わる前に、自分の影に戻った。

「あいつ……何を言おうとしたんだ…?」


同時刻、モララーより少し離れたところでフサが戦っていた。

「うぉぉおおおおおお!!!」

フサは剣を振り下ろした。(ちなみに、すぐ近くの武器屋にあったのが剣だった)

「フッ」

影のフサは剣を斜めにし、フサの攻撃を受け流した。その後、すぐに首を狙ってきた。

「うおっ!?」

フサは間一髪でそれをかわした。

「はぁっ……はぁっ……」

フサは敵の猛攻(?)で息を切らしていた。

「弱いな……そんなことだから、仲間の足を引っ張るんだ」

フサは弱い、という言葉に反応した。

「弱い……?そんなの、やらなきゃわから―」

「弱いよ。君」

影はフサの後ろに移動していた。そして、剣で斬られた。

「“俊足の剣”(スピード・ソード)」

「がはっ……」

フサは少し飛ばされたが、まだ立てた。

「ほう、弱いのに体力だけはあるんだな」

影がフサを小馬鹿にしたように言った。それにフサは

(どうする…?こいつにどれだけ攻撃しても受け流される……サザンが、相手の弱点は自分の弱点でもある、って言ってたっけ…)

フサは構えながら考えた。

(つまり……自分の能力は相手の能力とおな―)

「!そうか……いける…!」

「いつまで考えている?こないならこっちから…」

影が言いかけたときは、もうフサはいなかった。

「その必要は無いぜ、なぜなら、お前はこの攻撃で終わるからだ!」

フサは、さっきの影と同じように、背後に立っていた。

「な………なに!!?」

「喰らいやがれ!“全力の剣”(オーバーソード)!(自分で命名)」

フサの全力の剣が、影に当たった。

「ぐぉ……」

影は消えた。

「………『自分を超えてなお強くなる』……ある賢者の言葉だ……誰かは覚えてないけどな!」

フサは、ノーザンライツの元へ向かった。



第五話 自分との戦い② ~仲間のため~


NIGHTMARE CITY南部……ここでは、しぃと兄者の闘いがあった。

「<ライトボウ>!」

しぃが弓矢を出した。そして

「“炎の矢”(フレイムボウ)!」

しぃの矢が燃え、相手に突っ込んでいった。

「“氷の矢”(アイスボウ)」

影のしぃから出た、氷の矢がしぃの炎の矢に当たった。互いでうちけし合い、消えた。

「く……“雷の矢”(サンダーボウ)!」

しぃはもう一度、今度は雷の矢を放った。


「おい、逃げんなよ!」

パァアアアン

街中に、何度も銃声が鳴り響いた。

(おいおい……マジで殺す気か…?来なければ良かった…)

後悔しているときに、後ろから、左手を撃たれた。

(ぐおぉおお!!!)

兄者は心の中で叫びをあげたが、まだ走っている。

「タフだな。しかし、これじゃ無理だろ」

パァン

今度の弾は、兄者の足を狙った。しかし、兄者は進路を変え、ビルの陰に逃げ込んだ。

「いってーなぁ……こうなったら、血がなくなる前にあいつをやっつけるか…」

兄者は、道を覗いた。

「!!!あいつ……」

影はしぃに拳銃を向け、こっちを見ていた。

「おい!さっさと出てこい!でないと、あいつを撃つ!」

しかし、兄者は出なかった。

(どうする…もし出たら撃たれる…しかし、でないとしぃが……)

兄者には、命を捨てる覚悟がなかった。

「……五……四……三……」

影はカウントダウンを始めた。

「二……一……零」

パァン

また、街中に銃声が響いた。しかし、撃たれたのはしぃではなく

「な……銃だけをピンポイントで……?」

影は怪我をしていない。しかし、手元の銃だけ飛ばされた。

「あいにくだが、射撃は得意なんだ。祭りでやってるしな」

祭りってそんな無茶な…などと思いつつ、次の言葉を発した。

「銃は弾かれたが……いつでも出せるんだぜ!」

影の両手に拳銃が現れた。しかし、兄者はそれを

パァン パァン

またもやピンポイント、そして的確に当て、弾いた。

「いったろう、射撃は得意だと……」

「……フ……フン!それならこれだ!」

影は大きな大砲を出した。

「これなら、重いから弾かれない!」

「そんな大きかったら、小回りもきかないだろう」

兄者はそういって、影に向かっていった。

「く……くるな!」

影は叫び、何発も撃った。しかし、小回りがきかず、なおかつ動いているものを当てるのは不可能だった。

そうこうしている内に、兄者は影の前までたどり着き、銃口を頭に向けた。

「ジ・エンドだ」

パァアアアアン


「きゃあああああ!!」

影の撃った無数の矢が、しぃを襲った。

「……自分を超えないと、未来はないわよ」

影はしぃに向かって叫んだ。

(そんなの分かってる!でも…倒す方法が見つからない!ギコ君ッ!)

「終わりね」

影は弓を引き絞り、矢を放った。それは風を切り裂き、しぃを確実に捕らえた。そのとき

「ギコは来ない。自分の力で解決しろ」

兄者はしぃに言った。

(そうだ……ギコ君は、自分の戦いをしているんだ……いつまでも……ギコ君に頼っちゃいけない!)

しぃは前を向いた。矢がもう目の前まで迫っている。

「“壁”(ウォール)!」

しぃはギコを拒んだときの壁を目の前に出した。そして矢を弾いた。

「な…壁!?そんな……」

(自分を超える!)

しぃは弓を引き絞った。

「“三色の矢”(トライアロー)!!」

しぃは矢を放った。その矢は、それぞれ炎、氷、雷に分かれた。その矢が影を襲った。

「キャアアアアアア!!!」

影のしぃは、それをまともに喰らった。そして消えた。

「大丈夫か?ノーザンのところへ行くぞ」

兄者が手を差し伸べた。しぃはそれをとり、

「うん!行こう!」

しぃと兄者もノーザンライツのところへと向かった。



第六話 自分との戦い③ ~VS影、最終決戦~


ここはNIGHTMARE CITY中央部、ここで四方の二人が戦っていた。

「ウオォオオオオオ!!!」

ギコは影の攻撃に吹っ飛ばされた。

「強い……」

ギコは立ち上がった。ギコの影はてまねきをしている。

「どうした?さっさとかかって来い」

「んにゃろう……だったら、本気でかかろうじゃねーか!」

ギコの体から青いオーラが出ているのが見えた。

(それでいい……本気でなければ、意味がない……)

「“波”(ウェーブ)!!!」

ギコが剣を振ったら、波が地面から出てきた。

「“闇の波”(ダークウェーブ)」

影もそれに対抗した。波同士が打ち消しあいあった。

「うおぉおおおお!!!」

ギコが、その打ち消したところからすぐに出てきた。

キィイイイイン

剣と剣がぶつかり合った音がした。

「どうした?それで本気か?」

影があざ笑うかのように言った。

「うるせぇ!少しは黙れ!」

ギコは叫んだ。そしてすぐに剣を放して離れた。

「“海の刃”(オーシャンズソード)!!!」

ギコは再び剣を出し、モララーを倒したときの大技を放った。

「フン……」

ドオォオオオオオ

海の刃は影を貫いた……はずだった。

「よし……早くノーザンのところへ……」

「“影の刃”(ファントムソード)」

ズシャンッ

影の刃がギコを貫いた。

「ガ……」

ギコは倒れた。

「フッ……そろそろ、他の奴も殺している頃だな……あと10分もすれば、けりが付くだろう……」

「な…に!?」

ギコは声を上げた。

(しぃが……危ない!)

「ホウ、まだたつ力が残っていたか」

「五月蝿い……お前をさっさと倒して、しぃを助けに行く!」

ギコはまた影に突っ込んでいった。その時、ギコの剣に水が集まっていた。

「“海の町”(オーシャン・タウン)!!!」

ギコの放った一撃で、そこの一角はまるで海のようになった。そして水が引いていった時、

「ギコ……じつはな、影同士は連絡が出来るようになっている……しぃの相手をしていた奴の通信が途切れたんだ」

「え……?じゃあ、しぃは生きてる!?」

ギコが言ったとき、影は頷いた。

「おそらくな……お前も早くノーザンの所へ行ったほうがいい……俺の役目はここまでだ」

影がギコの影に戻った。

「俺の……役目?」


「さあ、自分を超えれるかな?」

影が言った。それにサザンクロスは、

「超えるさ……どんなことをしてもな」

影とサザンクロスは同時に走り出した。

ズバアァアアン

どちらかが切れた音がした。

「ぐっ」

影が倒れた。サザンクロスは近づき、

「おい……どういうことだ?普通は光でなければ、倒れないはずだ」

「しらねぇなぁ……あいつに聞いてこいよ」

影はその言葉を発した後、消えた。

(明らかにおかしい……他の影も、育てるような戦い方(サザンクロスの能力で町全体を見れる)をしていた……これは何か裏があるな)

サザンクロスもノーザンライツのところへと向かった。


「ノーザン……俺があの時どのくらい落ち込んでいたのか分かるか?」

「わからねぇな……俺も……あの時、屈辱的な負け方をしたのは忘れてねーぞ」
第七話 再びの出会い 「屈辱的な負け方?」 ギコが聞いた。 「ああ、ノーザンはモラエルともう一度会っている」 「じゃあ……ノーザンが負けたのは、その時……」 「前と同じ技でくたばれ!“黒宛砲”(コクエンホウ)!!」 モララエルの手に黒い玉が集まりだし、大きい弾になった。 ―あの時はこれでやられたんだっけな― 西暦1998年 ノーザンライツは町へ買い物へきていた。 「えっと……ジャガイモと人参…あいつめ…カレー嫌いなの知ってて… 嫌がらせか?」 「そこの兄さん」 ノーザンライツがその声の持ち主を見た。 白いマントをかぶった商人だった。 「壺買わない?買ったらマタ―リと幸せが来るよ」 いかにも詐欺師みたいだな、 と思ったノーザンライツはいった。 「いま、金少ししか持ってないんだ。また今度な」 ノーザンライツは後ろを向いた。 「逃げるのか?堕ちたものだな」 「な…に」 ノーザンライツが振り返った。 そこには、羽が六本のモララエルがいた。(昔は2本) 「モラ…エル?」 「ノーザン、勝負だ」 その後、二人は場所を移した。 「ここならいいだろう。さあ来い!」 ノーザンライツが叫んだ。モララエルは 「じゃあ……行かせてもらう!」 10分後…… 「“黒宛砲”(コクエンホウ)」 大きな黒い玉がノーザンライツに当たった。 「ガ……」 ドサアァアアアア ノーザンライツはその場に倒れた。 「弱い……いや、俺が強くなりすぎたのか…」 モララエルは続けて、 「今回は見逃してやる……今度会うときにはもっと強くなってるんだな」 「モラエル…本当にお前なのか……?」 (あれから8年、あの時から俺は、強くなることを決意したんだ) ノーザンライツの目の前に黒宛砲が迫っていた。 ドオォオオオオオ 「フン……今度こそ、異名を貰う」 「いつまでも、あのときの俺と思うな!」 ノーザンライツは右手に白い剣を持っていた。 「これは、“光の剣”(ライツソード)。光を放つ剣だ」 「くそ……」 「俺はあいつにある技を教えた。それを使えば、大体の奴は倒せるだろう」 サザンクロスが言った。 「じゃあ、あいつも一発なんじゃないのか?」 フサが問うた。 「ああ…しかし、タイミングが難しい。問題はあいつがそれを何処まで使いこなせるかって事だ」 第八話 決死の覚悟 「行くぞぉおおおおお!!!」 ノーザンライツは光の剣を持ち、モララエルに突っ込んでいった。 「“闇の雷”(ダーク・サンダー)ッ!!!」 モララエルは黒い雷を放った。その雷はノーザンライツを襲う。 「“光の盾”(ライト・シールド)!」 ノーザンライツの体全体を囲う盾が現れた。 「その攻撃は俺には効かない!さぁ……次はなんだ!?」 ノーザンライツはモララエルの技を知っている。だからその技をかわすのはたやすいことなのだ。 「だっ……“闇の剣”(ダークソード)!!!」 モララエルは黒い剣を取り出した。 キィイイイイイイイン 白と黒――互いに正反対の色を持つ剣がぶつかりあった。 「剣術では、俺のほうが優れている!」 ノーザンライツが叫んだ。剣を受け流し、斬りつけた。しかし、当たらなかった。 「俺はその裏を読んでいる!」 モララエルはノーザンライツの懐から切りつけた。しかし、それも当たらなかった。 「なに!?馬鹿な!普通はかわせないはず……」 「悪いな、俺はそれの裏を読んでるんだ」 「くっ……!」 キィン その音が響いた瞬間、二人は互いに吹っ飛ばされた。 (なんなんだこの強さ……本当にノーザンか!?) 「昔は……自分自身の力を過信していた……」 ノーザンライツは立ち上がった。 「だが……今の俺は、前のお前に負け強くなったんだ……」 ノーザンライツの言葉を聴きながらモララエルは言った。 「違う!お前にはそれだけではない『覚悟』を感じる!!」 モララエルの言葉にノーザンライツは 「…………確かに、俺はある覚悟を持っている……しかし、それは自分のためじゃない、『仲間』のためだ!」 「!!!」 「仲間の為なら……命も惜しくねぇ!」 「そうか……お前と俺の間には、そんな壁が在ったのか……」 モララエルは“闇の剣”を消した。 「だが、俺はそのお前を越える!それで真の異名を持つことが出来る!」 モララエルは手を合わせた(正確には右手を突き出し、その上に左手を重ねている) 「“血の弾”(ブラッド・ショット)!!」 合わせた手から無数の血の塊が飛び出した。ノーザンライツはそれに飛び込んだ。 「馬鹿だ!自ら死を選ぶとは!」 「それはどうかな?」 ノーザンライツには一つも当たってはいない。それどころかどんどんちかづいてくる。 (何でだ!何で当たらない!?俺はもう後戻りは出来ないんだ!) 「く……く………くそったれがぁああああ!!!“黒宛砲”オォオオオオオオ!!!!!」 「状態を崩していないのに、そんな大技が当たると思うのか?」 “黒宛砲”は無残にも外れた。ノーザンライツはモララエルの目の前にいた。 「光よ、永遠に葬り去れ……“光身斬”(コウシンザン)」 「ぐお……ぐおぉおおおおおお!!!」 ノーザンライツとモララエルの戦いはこの一発でけりが付いた。 エピローグ  「ノーザン!無事か!?」 サザンクロスが話しかけた。すると 「ああ……おいモラエル、起きろ」 「起きてる」 「なっ……なんでこいつが生きてるんだ!?」 フサが声を上げた。 「静かにしろ。何か言いたい事がありそうだ」 「流石だな、……お前らは………自分の影と戦って、何かを手に入れられたか?」 モララエルが言った。 「何か……何か、一皮向けたようなそんな感じがする」 モララーの一言にモララエルは頷いた。 「そう、その通りだ。あいつらは……お前らを育てるために作った」 「!!?」 ノーザンライツを除く、全員が驚いた。 (そうか……あの時感じた違和感は、こういう事だったのか) 「なんで、俺たちを育てるんだ?」 サザンクロスが言った。すぐに 「俺は………あいつに力を貰った……その時から決まっていたんだ……もう後戻りは出来ないからな……」 「あいつ?おい、あいつって誰だ!?」 ノーザンライツがモララエルに近寄った。 「前のお前らじゃあ、あいつには勝てない、だから育てた。それと……」 モララエルは続けて 「時間切れだ」 モララエルは消滅した。そこには今、七人の戦士達が立っている。 「あいつ………モララエルが力を貰った奴か…………とりあえず、これでNIGHTMARE CITYは完全消滅だ。」 「そうだな………これで明日からは普通の生活に戻れるのか!」 「よっしゃ、んじゃ帰るぞ!」 七人はそれぞれ帰っていった。

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