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NIGHTMARE CITY ~悪夢の街~ (ファイヤ~)

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匿名ユーザー

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             ~NIGHTMARE CITY~

プロローグ   悪夢

                ~1~

それはぼんやりとした夢だった。
そして真ん中に猫のような少年が立っている。
「ここは・・・?俺の体が・・・?俺は誰だ?思い出せない。夢・・・なんだろ?だったら・・・覚めてくれ・・・」
少年は嘆いた。しかし一向に夢は覚めない。仕方なく少年は歩き出した。

                ~2~ 

しばらく少年は歩いていた。ふと少年は前を見た。前には自分と同じような猫が座っている。少女のようだ。少年は思い切って声をかけた。
「あの・・・ここはどこですか?」
少女の猫は答えた。
「・・・ここは、NIGHTMARE CITY」
少年はこの名前に聞き覚えがあった。
「NIGHTMARE CITY・・・?これどっかで・・・。糞!思い出せない!」
すると頭上から声がした。
「やっと見つけたぞ・・・。しぃ。それにおまけもいるようだが・・・。まあいい。二人とも片付けてやる!」

                ~3~
藍色の猫だった。手には赤い剣を持っている。
「モララーッ!この人は関係ない!」
少女、しぃも叫んだ。
「うるせえ!よし、まずはお前からだ!」
モララーと呼ばれた猫はしぃに襲いかかった。
「危ない!!」
とっさに少年はしぃを守った。そして深紅の刃は少年に突き刺さる。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

                ~4~

叫び声と共に少年は飛び起きた。気づくと周りは普段と変わらない自室。
「はぁはぁ・・・。よかった・・・。やっぱり夢か・・・」
安心してため息を立てた。そして体も記憶も戻っていた。
少年の名前はギコ。この街で一人暮らしをしている、ごく普通の少年だ。
この街はNIGHTMARE CITY。そこまで思い出してギコは思った。
「ん・・・、NIGHTMARE CITY・・・?」
夢に出てきたのもNIGHTMARE CITYだった。
「あの夢・・・。まさか・・・な・・・」
ここNIGHTMARE CITYは名前と違い平凡で平和な街だ。
しかしギコは不安だった。この街に何か起きる気がしてならなかった。

プロローグ   悪夢   終

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第1章   皆既日食

                ~1~

目覚まし時計がなった。そして少年はうなり声を上げて目を覚ました。
「んぁあ~あ。よく寝た」
少年は時計を見た。6:00・・・。少し早すぎたかなと思いつつ、少年、ギコは寝室を出た。

                ~2~

少年は昨日、妙な夢を見て一度起きた。しかしまだ3:00だったこともあり、今まで寝ていたのだ。朝食を食べていると、窓から朝日が見えてきた。
少年の名前はギコ。この町に住むごく普通の少年。
「やっぱり、太陽はいいな」
寝起きだったまぶたに燦々と降り注ぐ太陽。その太陽がギコは好きだった。
「さて、メシも食ったし。・・・散歩でも行くか」
そうしてギコは家を出た。

                ~3~

「んんーっ。気持ちいぃ」
久しぶりの散歩でギコはご機嫌のようだ。朝見た太陽は今もこの町を照らし続けている。しばらくして、公園に着いた。
しかし、朝早いこともあり、公園には誰もいない。
「一番乗りだな」
そういってギコはベンチに腰掛けた。そしてすこし一服をしていると・・・。「お前が早起きして散歩なんて、こりゃ明日は雪だな」
振り向くと髪の毛の立派な少年が立っていた。
「なんだフサか。悪いかよ散歩して」
「いや別に」
そう言って少年、フサは俺の横に座った。
彼はフサ。俺の友達でもライバルでもある。トレードマークの髪の毛を触りながら、フサは言った。
「天気もいいし、今日は太陽が一段と綺麗だ」
皆、同じことを思っているようだ。
「まあな」
そう言って俺も太陽を見た。しかし今の太陽は様子が違った。
「あぁ!!」
二人は同時に声を上げた。

                ~4~

「皆既日食・・・?」
さっきまで綺麗だった太陽に黒い影ができていた。そう皆既日食である。
「ニュースとかで言ってたか・・・?」
「いや・・・」
二人は驚きを隠せないようだ。
「・・・俺帰るわ」
フサが言ったのでギコも言った。
「あ・・・あぁ」
そして二人は別れた。
(悪夢といい、日食といい。今日はなんか変だぞ・・・ゴルァ・・・)
不安がより高まった。そしてその不安は今日、的中してしまう。
日食はその、合図だった。

第1章   皆既日食   終

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第2章   正夢

                ~1~

「糞!もう日食があんなに・・・。なんだってんだ」
フサが空の太陽を見て言う。もう日食は4/5程に広がっていた。
「あぁ~あ、こんな遠くまでくるんじゃなかった。これから地下鉄にも乗らないと・・・」
フサはことの重要さを理解できてなかった。当たり前である。まだ悲劇は始まったばかりであった。

一方ギコもフサと同じようなものだった。
「散歩していい気分だってのに・・・。帰ったら昼寝でもするか」
そしてギコは人通りの少ない交差点に出た。そのとき太陽は見ていなかった。
もう日食は終わろうとしていた。

                ~2~

ふっと前が暗くなった。
「ちっ、日食がピークを迎えたんだな。まだ8:00だっての・・・・・・」
ギコは最後まで言葉を続けなかった。体に青い光が纏っていたのだ。
「なんだ・・・?これ」
そして驚きは倍になる。急に目の前が真っ白になった。光がはじけたのだ。
「くっ・・・・・・!」
光がすごくよく目が見えなかった。しかし自分の体を見て驚きは3倍になる。
「かっ・・・体が・・・!」
猫化、すなわちAA化していた。まるであの夢のように。
「正夢・・・!?」

                ~3~

AA化はギコだけではなかった。フサ、そして一般市民にも広がっていた。
「なんだこりゃあ!?俺の体が・・・」
フサ、一般市民も当然驚いていた。
「夢・・・じゃねえみてえだな」
皆悲しい現実を突きつけられる。
「畜生!どうなってんだ!?日食するわ、AAになるわで!もう帰るぞ!」
フサが怒るのも当然だった。皆今日起こったことが信じられないようだ。
だが、悲劇はこれだけでは終わらなかった。

第2章   正夢   終

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第3章   野望

                ~1~

ここは、NIGHTMARE CITYの外れにあるビル。その二階に彼らは住んでいた。
カタカタカタカタカタ・・・
PCを打つ音が聞こえる。
「おっ、画像みっけ!」
カチッ
ガガガガガガガガガガガガガガ・・・
「OKブラクラGET。流石だよな、俺。」
「兄者、こんな体になってもPCをやっているとは・・・。流石だな」
「弟者よ、こういうときは引き篭もるのが一番だ」
(いつも引き篭もっているだろ・・・)
彼らはここに住む流石兄弟、兄者と弟者。PC御宅の兄弟で、兄者はいつもブラクラを探している。
トントン。
部屋のドアをたたく音がした。そしてドアが開いた。
「兄者達ー。外は大パニックじゃー」
「おぉ妹者。見回りご苦労。」
(妹に見回りさせるか・・・?)
彼女は流石兄弟のもう一人、妹者。口調はふざけているが、銃の扱いは天下一品。妹者はなぜかAAになっていなかった。それはなぜか誰にもわからない。
「弟者よ、さっきから変な声が聞こえるんだが・・・♯」
「空耳だ、空耳。聞こえなかったが」
この愉快な兄弟も戦いに巻き込まれることになる。悲しい、戦いに。

                ~2~

ここはNIGHTMARE CITYの外れにあるビル。だが流石兄弟の住んでいるところではない。そして屋上に、人影が4つ。
「ついに我らの作戦が実行される日が来た。日食も始まり、市民はAAに。この世界を俺たちの世界にするのだ」
「歯向かう奴は勿論、殺すモナね」
白いAAが言う。その質問の答えは赤いAAが答えた。
「当たり前だよ、モナー。アタイらに逆らうのがいけないんだ」
白いAAはモナー、赤いAAはつーという。モララーの仲間のようである。
「ぼ、僕は>>1さんを・・・、ハァハァ」
モナーより大きいAA、八頭身は>>1さんという人を探しているようだ。
4人がそれぞれ話していると最初に言った藍色のAA、ギコの夢に出てきたモララーが気づいた。
「ん?しぃはどこ行った?」
「アレ?ホントだね。どこいったんだろ」
「じゃあモナが探してくるモナ」
そういってモナーが緑色に光と共に消えていった。それに続けて。
「作戦実行してくるよ」
「じゃあ僕も>>1さんを!」
そう言ってつーと八頭身も赤とオレンジ色の光と共に消えていった。
そしてモララーが一人ビルの上に残った。
「しぃ・・・。まだ俺たちに逆らうか。仲間とはいえ、逆らう奴は誰であろうが」
言葉の途中にモララーの手から赤い剣が飛び出した。
「殺す」
光を失った太陽が、不適に笑うモララーを見続けていた。

                ~3~

「あぁ~、くそ。こんな遠くまで来るんじゃなかったな~、本当に」
フサは愚痴を吐きながら路地を歩いていた。
「早く帰らないと何が起こるか」
言葉の途中にフサは路地の奥を見た。二人のAAが話している。
「なんだ・・・?」
影からフサは見た。
「しぃ、ちゃんと仕事するモナ。モナが許しても、モララーは許さないモナよ。それに反対しても遅いモナ。もう世界は人間界とAA界に分かれてしまったモナ。実行しないといけないモナ」
一人は先ほどのモナーだった。そしてもう一人は。
「・・・・・・・・・」
一人はピンク色の体をしたAAだった。ずっと黙っている。
彼女はギコの夢に出てきたしぃであった。
フサは影から見ていたが何のことかさっぱりわからなかった。
「何言ってんだ?人間界とAA界・・・?AAって今の俺たちのことだよな・・・?」
フサはしばらく考えていた。
「・・・まぁいいや。どうせ俺には関係ない」
そういってフサは地下鉄の方に行った。それと同時に。
「モナは仕事があるモナ。地下鉄に行ってくるからちゃんと仕事するモナよ」
そういってモナーも消えた。しぃだけが残され、たたずんでいた。
モナーとフサの対決が始まろうとしていた。

第3章   野望   終

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第4章   視線

                ~1~

NIGHTMARE CITYは妹者の言うとおりパニック状態だった。
「俺の体が~!」
「どうなってるんだ~!」
その中冷静な顔をしているのが一人。
「皆俺たちと変わらない状態か。原因はなんだろうな」
兄者だった。バイクに寄りかかり街の様子を見ている。20分ほど前弟者に、兄者も様子を見てこいよと言われて、街に出てきたのだった。
「弟者め。別にやることないのに・・・」
兄者が弟者の悪口を言っているところを赤いAA、つーがじっと見ていた。
「ターゲット、発見」

ここは兄者のいるところより少し離れた路地。そして二人の人物が歩いていた。
「僕は本当におにぎりみたいになったのに、なんで>>1さんだけ・・・」
「僕は生まれつき運がいいんだ~♪」
おにぎり頭のAAと、人間が歩いている。
彼らは>>1さんとおにぎり。仲がよく、二人で遊んでいる。
おにぎりはAAになったが、>>1さんは妹者と同じく人間のままだった。
「とにかく行こう」
二人が走り出した。そして後ろに大きめの影が一つ。
「>>1さん、見~つけた♪」

場所、人物が違っても二組の狙われている状況は同じだった。


                ~2~

「おっ、いいもの見っけ」
フサが拾ったのは大きめの太刀。ここは地下鉄の駅前。乗る直前に見つけたものだった。
「何が起こるかわからないし、もって行くか」
太刀を拾い上げ、フサは電車に乗り込んだ。

「はぁはぁはぁはぁ・・・」
息を荒らくしているのはギコだ。家の近くまで来ていた。
「はぁはぁ・・・ん・・・?」
目の前に何か見つけたのかギコは前を見る。前には。
「君は・・・、夢の・・・?」
目の前にいたのはうずくまっているしぃだった。

                ~3~

ガタンゴトン、ガタンゴトン・・・
地下鉄は一定のスピードで動き続けている。その一番後ろにフサはいた。
フサは太刀を枕にして寝ていた。しかしその一瞬の休息もフサには許されないようだった。
ドガァン!!
凄まじい音にフサは跳ね起きた。
「なんだ!!?」
「今日で君が千人目モナ」
連結器の上辺りに立っていたのはモナーだった。
「お前さっきの・・・。千人目って何のことだ!?」
「決まってるモナ。モナの犠牲になった人モナ!」
そう言ってモナーはフサに襲い掛かってきた。とっさにフサは太刀を構えた。
「そう簡単にやられるか!」
刀を振りかざした。しかしモナーにあっさりとかわされる。
「刀を持っているとは驚いたモナ。・・・ついてくるモナ!」
そういうとモナーは窓ガラスを突き破った。
「あっ!・・・クソッ!なんなんだよ!」
フサも負けじと屋根へ登った。モナーがひとつ前の車両に立っていた。
「・・・・・・来るモナ!!」
「言われなくても!うおぉぉぉぉぉ!!」
気合の声と共にフサはモナーのところへ走っていった。

第4章   視線   終

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第5章   イツワリ

                 ~1~

「さて、弟者のところに帰るか」
そういって兄者はバイクに腰掛けた。そのとき。
アーッヒャッヒャッヒャッヒャ・・・
不気味な笑い声。上空からだった。
「・・・なんだ?」
上を見るといきなり赤いAAが襲い掛かってきた。
「なんだ!?こいつ!くそっ!」
兄者はエンジンをかけた。すこし前進した直後に。
ドゴォーン!
凄まじい爆音と共にコンクリートの塊が兄者の頬をかする。後ろを見ると、アスファルトが剥き出しになっていた。そしてその犯人が着地する。
「アヒャヒャ。よくかわしたねぇ!アタイはつー。あんたの命、もらうよ!」
そう言うとつーが走り出した。
「まずい!」
兄者もバイクのスピードを上げる。
「アヒャヒャヒャ!逃げようたって無駄無駄無駄ー!!」
つーは向かい合ったビルとビルに壁キックをして進んでいく。
「へっ!捕まえてみな!」
兄者はバイクの最高速を出した。

                ~2~

「>>1さ~ん!見つけたよ~!」
「ウワ~ン!キモイヨー!」
>>1さんとおにぎりは八頭身に追われていた。しかしそんなに力のない二人は追いつかれる。
「>>1さん!アレに乗りましょう!」
おにぎりが指差したのは軽トラックだった。
「おにぎり君!運転頼むよ!」
「まっかせてください!」
そう言うとおにぎりはトラックに乗り込み、>>1さんは荷台に乗る。
「>>1さ~ん!おとなしくつかまって~!」
信じ難いことが起きた。八頭身が三人に増えたのだ。
「これでどうだ~い!」
「ウワ~ン!」
追いかけっこはまだ始まったばかりであった。

                ~3~

「君は・・・?」
「私は・・・、しぃ」
ギコはしぃと会っていた。夢で一度あっているなんてことは言えない。
「しぃ。君、この街がどうなっているかわかる?」
ギコは疑問をしぃにぶつけた。だめもとで。しかし、しぃは、はっきり答えた。
「ここは二つ目の街、元いた人間界とは違う、AAの世界なの」
ギコは驚いた。違う世界、つまりイツワリの世界だと言うのだ。
「嘘・・・だろ?」
しぃは首を横にふった。そうここはイツワリの街なのだ。

第5章   イツワリ   終

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第6章   護る

                ~1~

イツワリの世界、それはギコにとって絶望的だった。
「しぃ。何とかこの街から出る方法はないのか!?」
数秒たってしぃは、答えた。
「あるよ」

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ちょうどその時、フサはモナーと対峙していた。
(あいつに武器はねぇ。当たりさえすれば・・・)
「武器ならあるモナ」
フサの考えを否定してモナーは手から緑色をした、オール状の光った武器を出した。
「なんだ!?」
フサの疑問にモナーはゆっくり答えた。
「これが光閃武モナ」

                ~2~

「方法があるのか!?」
しぃは答えた。
「うん。この街と隣町をつなぐ【スレッド橋】。そこを渡れば・・・」
ギコはなぜしぃがここまで知っているのか少し不安だが信じることにした。
「よしっ!すぐ行こう!【スレッド橋】へ!」
「えっ、私も・・・?」
しぃは驚いた。本来なら殺さなければならない相手に、一緒に来いと言われたのだ。まだギコは続ける。
「このイツワリの街を出るんだ!大丈夫」
しぃの耳には確かにこう聞こえた。

───必ず君を護るから・・・

                ~3~

「光閃武だって!?」
刀とオールがぶつかり合う中、フサは言った。
「そうだモナ。我らAIだけが使える、光の技だモナ!」
「AIってなんだ!?」
フサの疑問をモナーは笑いながら答えた。
「我らAIはこのAAの世界を征服していようとしているモナ。人間よりAAの方が手っ取り早いモナからね。さっきの会話聞いてたモナ?あれは勿論、本当のことモナ。今ここは人間界ではなく、AA界モナ」
モナーの言葉は真実のようだった。フサは勿論驚く。
「馬鹿な・・・!本当だったのか!?」
「そんなこと知っても無駄だったモナね。だって君は・・・ここで死ぬんだから!」
モナーの武器の威力が上がった。
「やってみな!」

第6章   護る   終

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第7章   死闘

                ~1~

「アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!待ちなー!」
兄者のバイクをつーが追う。
「ちっ。しつけぇ野郎だ」
そう言って兄者は携帯電話を取り出した。

「はい、弟者・・・。なんだって!?襲われている!?」
電話相手は弟者だった。弟者の声に妹者も真剣になる。
「・・・あぁ。わかった。気をつけろよ・・・」
電話を切り、弟者は妹者に言った。
「妹者、銃の準備だ」
妹者はこくんと、うなずいた。

「よし、OK。後は逃げるだけだ!」
兄者は運転に集中する。
「逃げれると思ってんのかい!?」
つーもスピードを上げた。

                ~2~

「おにぎり君!もっとスピードは出ないのか!?」
「無理です!これが最高スピードです!」
>>1さん達も奮闘していた。
「>>1さ~ん!待ってよ~!」
「ハァハァしようよ~!」
「>>1さ~~~ん!!」
増えた八頭身にはプロペラとジェットがついていた。
「ウワ~ン!キモイヨー!」
「まずい!」
おにぎりが声を出したので>>1さんが見る。
「どうしたんだ!?」
「ガ、ガソリンが、もうない・・・!」

                ~3~

「ここを抜ければ【スレッド橋】だ」
「う、うん・・・」
ギコはトンネルの中を走っていた。しぃの手をつないで。
「出口だ!!」
外に広がっていたのは、巨大な橋だった。
「って、長!こんなの渡んのー・・・」
全長1km程だろうか。普段交通量の激しい橋も、今は何も通っていない。
「しょうがない、行こう!」
ギコとしぃは走り出した。それをじっと見ているAAが橋の上にいた。
「やっと見つけたぞ、しぃ・・・」
声がした。二人が見る。藍色の物体は上空から赤い剣を出し、橋に激突する。つー、と同じ飛び方だった。しかし衝撃はつー以上でそばにあった標識なども吹っ飛ぶ。二人が呆然とする中、衝撃の主、モララーが言い放つ。
「一般市民を助けるとは・・・。これは俺たちへの完璧な裏切りと見て、いいんだろうな?」
「お、お前は・・・、夢の・・・?」
ギコはモララーの言っていることの意味がよくわからなかった。そしてしぃが言う。
「元々、貴方達のやっていることは反対だったわ。貴方達がそう思うなら私は別に構わない。殺してみたら?」
ギコはその場の状況はまだよく理解してなかった。
(裏切り・・・?やっていること・・・?どういう意味なんだ?)
考えていたが、ギコは我に返る。モララーがしぃを襲おうとしていた。
「そうか・・・。残念だな。お前が抜けると、俺たちは力がなくなり、日食も終わる。だが構わねぇ。要望通り、殺してやるよ!」

                 ~4~

「やばいですね・・・」
「アァ。コノママジャマチハホウカイスルダロウ」(あぁ。このままじゃ街は崩壊するだろう)
どこかの廃墟のようなところで二人のAAが話している。一人は白、もう一人は紫色をしていた。
「ここは我らの出番ですかね?隊長」
「・・・トリアエズヤツラノオウトウヲマトウ」(・・・とりあえず奴らの応答を待とう)
二人は光らない太陽を見て言った。
「次はいつ太陽が見れるでしょうか・・・?」
「タイヨウナンテアマリミネェクセニ、カッコイイコトイウナ。ヒキコモリダシナ」(太陽なんて余り見ねぇくせにかっこいいこというな。引き篭りだしな)
彼らは座り込み誰か達の応答を待った。

第7章   死闘   終

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第8章   終止符

                 ~1~

カキィーンッ!
「がっ!」
フサの太刀は宙に跳ね上がった。モナーの武器が手に当たったためだ。
「これで終わりモナ?弱いモナね」
「く、そ・・・」
モナーが余裕の表情を浮かべる。力の差は歴然だった。そして。
「か・く・ごモナ」
ドゴォ!
モナーの一撃がフサに命中する。
「ぐあぁーーー!」
フサの吹っ飛ぶ距離が衝撃の強さを物語る。
ガシッ
「ち、畜生・・・」
間一髪、電車につかまったが登れる気力もなかった。
「しぶといモナね。けどこれで終わりモナ。」
モナーが最後の一発として、武器を振りかぶった。
「く・・・、これまでか・・・」
ドガァアーン!!
今までで、一番大きい衝撃に、フサは飲み込まれた。

                 ~2~

「アヒャヒャヒャヒャ!観念しろ!」
こちらも戦いに終止符が打たれようとしていた。
「そう簡単にしないのが流石な俺。・・・見えたぞ!」
兄者の先に見えたのは、弟者のいるビルだった。
「2階にはどうすれば・・・、あれだ!」
目線の先にあったのは、斜めに積まれた板だった。
「何しようが、アタイからは逃げられんよー!」
「うおりゃあああ!」
全速力で板を駆け上がり、2回の窓へ飛び込んだ。
パリーン!
ガラスが割れ、兄者のバイクが見えた。それを見計らい、弟者が叫ぶ。
「妹者!後ろのつーを狙え!」
「了解なのじゃー!」
そう言ったときにつーも続いて飛び込んできた。
「待てやー!」
「今だ!!」
兄者と弟者が同時に言う。妹者は引き金を引いた。
バァーーーン!
「ぐあぁ!」
つーは苦悶の声を上げる。弾は左足に命中していた。

                 ~3~

モララーの光閃武、赤い剣はすぐそこまで迫っていた。ギコは咄嗟に折れた標識をつかんだ。
キィーン!
標識の出す高い音。それは赤い剣を止めた音だった。
「・・・やめな。俺に逆らうとどうなるかわからねぇぞ?」
「知るか!俺はしぃを護る!それだけだ!」
ギコは決意の言葉を言った。
「ギコ君・・・・・・」
「そうか・・・。ならお前から片付けてやるよ!!」
モララーが邪悪な笑みを浮かべた。

「ちっ!今日のところは勘弁してやる!」
そう言ってつーは飛び出ていった。
「ふーっ。助かった・・・」
兄者が安心の言葉を挙げる。
「しかし、何でいきなり襲い掛かってきたんだろうな」
まだ謎が多すぎた。考えることもできなかった。
「まぁ、いい。兄者、アレを言おう」
「そうだな」

―――流石だよな、俺ら
「なのじゃー」

第8章   終止符   終

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第9章   声

                 ~1~

「ガソリンが!?」
>>1さん達は大ピンチだった。
「>>1さ~ん、追いかけっこも終わりか~い?」
後ろからは3人の八頭身が迫っていた。
「>>1さん、しょうがない!速攻であのビルの中に逃げよう!」
おにぎりが指さした方向には、ビルの入り口があった。
「よしわかった。・・・3、2、1ゴー!!」
二人は軽トラックから飛び降りた。軽トラックは壁に激突した。
「逃げろー!!」
「>>1さ~ん!待って~!」
追いかけっこも終わりそうだった。

モナーはフサのいた所を見る。姿は、無かった。
「終わったモナね」
モナーは表情を変えぬまま言う。すると。
プルルルルルルッ・・・
携帯電話の音。モナーがでた。
「こちらモナーだモナ」
“モナーかい?こちらつー。そっちはどう?”
「千人、殺したモナ」
“流石だね、モナー”
「早く内容を言うモナ」
“いや、ちょっと痛手を負っちゃって・・・。応援頼みたいんだけど”
「図々しいモナ~。・・・わかった、すぐ行くモナ」
“頼んだよ、じゃ”
携帯電話をきり、モナーは緑色の光と共にワープした。

                 ~2~
「・・・・・・ん・・・」
地下鉄の線路の上に倒れているフサの姿があった。左腕からは血が出ている。
「痛てててて・・・。俺は・・・?そうだ、モナーっていう奴に吹き飛ばされて・・・」
左腕を見ながらフサが言う。そしてふと思った。
(ギコ・・・、大丈夫だろうか・・・)
少し考えているところに、対向電車がやってきた。騒ぎのせいか、スピードはとても遅い。
「ちょうどいい。乗らせてもらおう」
フサは立ち上がり、電車にしがみ付いた。荷物置きらしい所のドアが開いてたため、そこでフサは休んだ。

一方そのギコは、モララーと対峙していた。
「ゴルァ!」
標識を振り回すギコだが、その攻撃はあっさりかわされた。
「それが、本気か!?」
モララーは赤い剣を叩きつける。間一髪、標識で止めたが勝てる見込みはさらさらなかった。
「糞・・・!」
「おらぁ!!」
逆に今度はモララーが攻撃を仕掛ける。
カッ!
「う・・・・・・!」
摩擦のせいか、まぶしい光が出た。しぃも一瞬、目をつぶる。だが目を開けたとき、二人の姿は無かった。
ガァーン!
上だった。初めモララーがいた所で戦っている。すでにギコの手には標識が無かった。
「ゴルァ!!」
「おらっ!!」
二人の攻撃が同時に炸裂した。一瞬、ほんの一瞬の静寂の後、一方の体が傾いた。それは・・・ギコだった。
「フン・・・」
「ギコ君ーーーっ!!」
傷だらけになった体でギコは運河に落ちた。

                 ~3~

体が沈んでいく。傷だらけになり、ギコは沈んでいった。
―――あぁ、俺、負けたのか・・・
心の中で思う。意識も無かった。
―――死ぬんだろうな・・・。・・・母さん・・・
ギコにも母はいる。しかし小さいときに病気で死んだ。父も小さいとき、行方不明になったままだった。ギコは死ぬというのがわかった。しかし。

―――それが望んだ結末か?

どこかから声がした。ギコは声の主を探す。
―――ちがう・・・。俺は、しぃを護る!
声に答えると、声もまた答えた。
―――そうか・・・。ならば私が力を与えよう。水竜の剣だ・・・。お前の護る人、ちゃんと護ってこい・・・
―――あぁ。ありがとよ!
そう言ってギコは上に向かって泳ぎだした。

第9章   声   終

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第10章   太陽

                 ~1~

橋の上には、しぃとモララーが残っていた。
「ギコ君・・・・・・」
しぃは絶望的に運河を見つめている。そのうちモララーが降りてきた。
「俺に逆らったのが悪かったな、ギコ。・・・さて、しぃ。今度はお前の番だ。覚悟しろ」
今度ばかりはしぃも死を覚悟した。しかし現実は違った。
ザッバーン!
突然の水しぶき。二人は運河を見る。空中にはギコがういていた。
「モララァー!」
叫ぶと水しぶきが右手に纏わり水色の剣がうまれた。声が言っていた水竜の剣だとすぐにわかった。そしてモララーに飛び掛った。
「おらぁ!」
ギコの攻撃をモララーはガードしたがその衝撃はなかなか大きかった。
「ハッ、死にぞこないが・・・」
余裕の台詞だが、攻撃はきつかった。

                 ~2~

(ちょっと続き待ってください。なんか今紋章物語のPassが読み取られない・・・)

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