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(未題) (DEATHGEAR)

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~プロローグ~


彼の名前はギコ。
幼き頃の記憶はないが、周りの話によると小さい頃に両親に捨てられて今はしいの家に拾われて生活している。

<序章>

------462年=5月=15日------

その日は曇天だった。その雲は何か邪悪な雰囲気をかもし出すほど黒かった。

~~しいの家~~

しい「曇ってるね」
ギコ「ああ」
しい「どうする?今日」
彼らは今日は街に出かける約束をしていた。
ギコ「こんな雲はみたことがない。やめておこう」
しい「そうだね」
ギコ「それに何か寒気がする」
その雲はどんどん厚くなっていくような雰囲気だ。

~~ポプリの家~~

ポプリ「この雲は・・・?」
彼女はポプリ。この村、スールズ村の村長。
とはいえ周りは彼女の明るい性格のおかげで村長と言う隔たりなく接してくれる。
ポプリ「不吉だな・・・」

ドーーーーン

そんな村に爆発音が響き渡る。

~~しいの家~~

バタン
と言う音とともにしいの父が飛び込んでくる。
しい父「大変だ!」
しい&ギコ「どうしたの?」
しい父「集会所に青い雷が落ちて大火災なんだ」
ギコ「いってみよう」
しい父「まて、お前が行ったところで何もならない。それにここのほうが安全だ。待っていろ」
ギコ「ちぇっ」
二人はそれぞれの部屋に戻った。

<第一話>

~~ギコの部屋~~

部屋に戻って5分ほどするとしいがやってきた。
ギコ「どうした?しい」
しい「いや、その・・・怖くて・・・」
恥ずかしそうにしいが言った。
そういえば今まで気にならなかったが外はかなり暗い。昼とは思えない、夜といわれても違和感を感じないほどだ。
ギコ「それもそうだな」
しいには何がそうなのかわからなかった。

数分後、雨が降り出した。
しかしただの雨ではない。青い。いや、青黒い。
二人は窓から外を見た。
青い雨・・・青い液体のようなものが降っている。
そして地面につくと、消えた・・・

しい「あれなんだろう?」
沈黙を破ったのはしいだった。
しかしギコはしゃべらなかった。
しい「どうしたの?」
振り返るしい。
ギコは湯気のような、霧のような、冷たいものに覆われていた。
うっすらと見えるギコは歯を食いしばっている。
ギコ「に・・・逃げろぉー!」
どうやら冗談ではないらしい。
逃げなきゃ。そう思っても、足がすくんで動けない。
煙のようなものがしいを覆う・・・

------463=5=15------

~~ギコの部屋 だった場所~~

そういえばあの日から一年になる。
あの日から毎日ここに来ている。

 あの日、氷を扱う能力を手に入れた。
 幼馴染の犠牲によって。

目の前の巨大な氷の中には、幼馴染が眠っている。

 この一年で、周りは大きく変わった。
 村の皆はギコを恐れるようになり、誰もよってこなくなった。
 ギコの性格が暗くなった。
 そして・・・この力。

  ここまで生きてこられたのは、子供を氷づけにした本人にやさしくしてくれたしいの両親のおかげである。

 皆はここによってこない。
 なぜなら、凍えるような寒さだから。そして、ギコがいるから。
 誰も来ない、はずだった。
 そして、この氷の前に座って一日をすごす日々が続くはずだった。

ガチャッ

寒い部屋に響き渡るドアの音。

ギコ「何の用だ・・・」
???「心配しなくてもいいよ。モナたちは仲間モナ。」
間の抜けた声が響き渡る。2人のようだ。
ギコ「帰れ。何も知らないくせに・・・」
???「モナたちは君以上に君の事を知ってるモナ。君の疑問の答えを知ってるモナ。」
ギコ「ふざけるな。何が答えだ。」
モナー「まあ話をしようモナ。モナの名前はモナー。君がこっちに来ないのなら、モナがそっちへ行くモナから」

ガキィン
一歩踏み出したモナーの周りは氷に包囲されていた。
???「力の制御はできてるんじゃネーノ」
もう一人のほうが言った。
ギコ「出て行け。次は容赦しない」
モナー「ああ言ってるんですけど・・・」
???「手荒な真似はしたくなかったが・・・」
ギコ「何をしている。さっさと・・・」
言い終わらないうちにモナーは赤い光、炎に包まれていた。
モナー「降参するなら今のうちだよ、ギコ」
ギコ「ふざけるな!!」

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