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 この世には、小さくも大きな七つの罪がある。
 誰も気付かず、自分でも犯したことに気づかないほど小さな罪。
 しかしその罪は、たとえ自ら命を絶とうとも、決して償うことを許されない大罪・・・。



 †壱章†

 とある日曜日の午前七時十五分。開店前の喫茶店の裏口から、赤いロングコートを着た少年がどこかに行こうとしている。
 「あれ、ギコ? どこに行くモナ?」
 「? ああ、モナーか。ちと、しぃと待ち合わせしててな・・・」
 「・・・・・・デートモナァ!? モララー、フサ店長! ギコがデートに行くって言ってるモナよ!」
 「な!? ち、違う! デートじゃない!! 断じて違う!!」
 デートという言葉に、コートと同じぐらい顔を真っ赤に染めている少年の名は、ギコという。
 怒りっぽい性格だが心優しい、黄色の毛をもつ十六歳の猫AAだ。
 そして、彼は右目に黒い眼帯を付けている。本人は、そのことについてはあまり知らないそうだが、気にしてもいないようだ。
 そんなギコが睨みつけている少年は、モナーという白い猫AA。
 ギコと同じ歳で、いつものほほんとして馬鹿にされやすいが、とても信頼できる少年だ。
 「デートじゃないモナ? じゃあ、なんでしぃちゃんと待ち合わせしてるモナか?」
 「あ、あいつとはただ待ち合わせしてるだk」
 「用もないのに『ただ待ち合わせしてるだけ』というのはおかしいんじゃないの、ギコ?」
 「なっ!? く、くううぅぅ!!」
 「クックック。やはりデートか・・・。お前も大人に近づいてきたな、ギコよw」
 「だああぁぁーーー!! お前らああぁぁぁ!!#」
 墓穴を掘ったギコに追い討ちをかけたのは、モララーという紫色の猫AAだ。
 歳は十七歳。いたずら好きだが、冷静な判断力を持っている少年だ。また彼は両手に、黒い革手袋をしている。本人曰く、ファッションだそうだ。
 その後ろでニヤニヤしながらコーヒーを淹れている青年は、フサギコという。
 歳は二十五歳で、フサフサした毛が特徴的な犬AA。その歳で、この喫茶店の店長をやっているそうだ。性格は、ほとんどギコと似ているらしい。
 「ところでギコ。待ち合わせは大丈夫モナ?」
 「え? ああーー!! もうこんな時間!! ったく、お前らのせいで遅くなっちまったじゃねーか!!」
 「キミが勝手に遅くしたんじゃないの? 素直にデートに行くって言えば良かったものを・・・」
 ギコが見た時計は、七時二十分を指している。
 しぃという女性との待ち合わせは、七時三十分にウェスト公園と言うところで待ち合わせしているらしい。そこは、歩いて十五分かかるそうだ。
 「ええい、もういい!! とにかく、行ってくる!! 多分五時頃に帰ると思うから!!」
 「わかったモナ。いってらっしゃ~い」
 「進展、期待してるぜぇww」


 (中断スマソorz)

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