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「堕天使という称号を持ってしまった俺の話」

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匿名ユーザー

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作:俔涙檜ン

誤字、脱字見つけてもスルーで 2005/02/13(日) 01:13:00

俺は堕天使。堕な天使だ。そのまんまだが。
天使は神の監視の下で働く。堕天使はちがう。
神の力など借りず、自分の力で仕事をする。
フフン、自立心があるだろ。
俺の仕事は迷った魂の道案内とかその他諸々。
事件も糞もない町の交番みたいな役だ。
*

「おい、秘書。俺はオレンジは嫌いだ。」
「オレンジではありません、みかんジュースですよ。」
「同じだ。」
堕天使モララーは みかんジュースのオレンジ色を同じ体色の堕天使秘書ガナーに
ジュースが入っているコップを突きつけた。プリクマのプリントがしてあるコップだ。
「おいしいのに」とガナーは受け取り、ジュースをいっきに飲みほす、そんなに飲むからオマエの体はオレンジなんだ。と、モララーは言いそうになったが羽交い絞めにされそうだから黙っておいた。
「で、話はなんだい?タカラギコ。」
「初対面なのに呼び捨てなんていい度胸してますね、アハハ。」
ずいぶん無視されていたタカラがニコニコ笑いながら言った。
「おまえもな。くだらない事言ったら殺すからな。用件はなんだ?」
モララーは頬杖をついて少しイラつきながら言った。
「いや、死んだショックで大事なこと忘れちゃったんですよ。」
「氏ね」
モララーは即答だった。それでもタカラは必死に説明した。
「いやいや くだらなくないんですよ!ホント。なにか急いでいて、その何かが思い出せないんですよーアハハ。僕、大した人生過ごしてませんけど あれほど大事だと思ったことはないですねぇ…。あー、気になるなぁ…。」
「アホらし。」
モララーは興味なさそうに手帳にメモした。が、内心 その『何か』が気になってしょうがなかった。メモを書く手がうまく進まない。
「たまには仕事をしたらどうですか?」
そんなモララーの心情をとらえたのか、ガナーが言った。
「まぁ…な、よしっ!やってやるよ。感謝しやがれ。」
「ハイハイ、感謝しますよ。アハハッ」
(ハイハイとは何だぁ?ハイは一回!ハイハイは赤ちゃん!)
と、モララー心の中の人(中の人などry)が叫んだ。
「あっ、ちょっといいですか?」
ガナーが奥の書斎から書類を抱えながら言った。 「ん、どうした秘書。」
「あなた、まだ死んでいませんね。」
「はい、臨死体験中です。」
「体験中にここまで来んなよ…。」
「いいじゃないですかー好奇心があって。アハハ」
「そーゆー問題じゃn(ry
「あなたは日没までにもどらなければ本当に死んでしまいますよ。
言っておきますが私たちは堕天使です。神の監視が無く、神から力を借りることもできません。だから、あなたの『大事な何か』を必ず見つけることができないかもしてませんけど。いいですか?」
「いいよ。僕は君達を信じるよ。別に思い出せずに死んでも後悔しないし、
ロクな人生歩んだわけじゃないからどうせ、ヤカンの火を消し忘れたぐらいですよ。アハハ」
「そうか、そりゃドウモ。じゃあ、さきに下界に下りていてくれ。」
モララーはフカフカの社長椅子でクルリと回り、窓に映るタカラを見た。
「ハイハイ、じゃあ お先にー。アハハッ」
(だーかーらー ハイは一回!ハイハイはry)
とモララーの心の中の人(中のry )は出てゆくタカラの背中を見ながら叫んだ。

そして…

くだらない。
人生の良し悪しは死んでから分かるんだ。
オマエはまだ生きる権利を持っているんだぞ…!

と、叫んだ。

+続く+

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