カシャン・・・カシャン・・・。 氷の上を歩く、少年が一人静かな都会を歩いていた。
その方向は路地にある小さなバーだ。カラカラン・・。ドアの近くにあるベルの音。 「いらっしゃい! あっ、ギコ!」 「んあ、久しぶりだな、兄者、弟者。」
兄者と弟者はもともとある会社のパソコン会社だったのだが、兄者がブレイクタイムでもないのに、勝手に変なホームページ見てハァハァしてたので弟者と連帯責任でクビになった。
それでのこりわずかな資金をつぎ込んでバーを造ったのだ。 「売れ行きは?」 「だめだだめだ、ほとんど客こねーよ」
「そうか?まわり結構がやがやしてんじゃねーか。」 「あー・・。こいつらほとんど茶1、2杯のむだけで帰っちまうんだ。 そのくせに何時間もいるんだよ・・・。」
「なーる・・・。」 「あ、そうだった・・大事な用があったんだ・・、ギコ、ちょっと裏に来い。」 ギコはすこし不思議になりつつも弟者に連れ出され、裏へ。
そして弟者が出したのは一枚の紙切れ。手紙のようだ。 「なになに・・・。」 ギコ君へ この手紙を読んでいるのがASUKIART
CITY なら、すぐにそこを立ち去ってください。
他のところならその町から動いてはだめ。絶対にASUKIART CITYに戻ろう、なんて考えをしてはいけません。そして、何年、何十年わたしをみなくても、決して探さないで下さい。
しぃより 「んなんだこいつは!!」 ギコはふるえ、弟者の襟をつかむ。
「いやいやいや!!おちつけおちつけ!この手紙は7日前のAM6時15分にポストに入っていたんだ。この手紙が入っていた封筒にはしぃが書いたとは思えねえくらいきたない字でギコ君がこの店にきたらこれを渡してくれとかいてあったんだ。そんで、俺らが勝手に見たら不幸がおとずれるとかかいてあったんだ。兄者こういう系の苦手で、あけずにほうっておいたんだ・・・・。 オレは全部話したぞ。・・・。」
「っ・・・・・!!」 ギコは手紙を握り締めて、バーをでた。 「しぃーーーーーーー!!どこだあ!返事しろ!!」 静かな都会にギコのこえが響き渡る。
その瞬間ギコの脳髄に聞こえてきた言葉。 「我に逆らうな・・運命を見誤るな・・。侵食は止められない・・・。」 ドクン・・・ドクン・・・・!!
「なっ・・・・・・!?」
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