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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
101 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/02/19(土) 22:30:22 0cGYgB1Y
「・・・・・・!!!」

次の瞬間、声にならない悲鳴がその場に響いた。

・・・数分後、その場所にはいい汗をかいたギコ&ジエンと両目から滝のような涙を流す、二分の一ほどの毛を刈り取られたフサがいた。
三人の周りには茶色い毛が散らばっている。
「ふぅ・・・スッキリしたぞ。」
「ギコ、ヨカッタネ!」
102 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/02/22(火) 09:48:27 mZG2V4uk
フサギコの髪は見事に切られてしまった。
「うぅ…髪が…。この世の終わりだ…。」
この世の終わりと聞いて皆はハッとした。
「…話を元に戻そう。」
103 名前: 名無しさん 投稿日: 2005/02/25(金) 21:17:35 1JX/b3l2
ギコは上空を見上げながら静かに言った。
「この際、俺が昔どんな奴だったかはいい。
 お前達の態度を見ると、今の俺と記憶を失う以前の俺はそう変わってないようだからな。」
そんなギコの横顔を見て、フサは軽く笑う。
「本当に・・・変わってないよ、ギコ。」
104 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/03/30(水) 21:37:49 mrROo6eQ
そしてフサはすぅ、と息を吸いつぶやいた。
「俺が何か言ったらすぐ毛を刈るってことがな…」
とたんにギコの耳がピクンと動き低い声で
「あぁ?なんかいいましたかぁ?」と言った。
フサはその声にびっくりしたのか後ずさりしようとしてコケた。
と、丁度フサの尻に何かがあたった。
105 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/03/30(水) 21:51:18 cCgVg.Kg
「いってー。・・・?何だ?」
突然の触感にフサは後ろへと振り向いた。
そこにあったのは、小さい青色のカプセルだった。
「フサ、どうした?」
声のトーンを普通に戻し、ギコはフサに手を差し出した。
フサはギコが差し出した手を握り、そのまま起き上がった。
起き上がった直後、また彼は視線を後ろに戻す。ギコも彼の視線を追った。
「ギコ、あのカプセル・・・・。」
「ああ、すごく気になる。」
106 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/01(金) 20:35:39 WYnwJPF6
青いカプセルをじっと見つめる二人を見ている影が一つ。
そいつは顔に笑顔を浮かばせていた。だからといって、そいつは喜んで笑っているのではない。
むしろその逆の感情を抱いている。
「その青カプセルを持って、遠くに逃げてください。ギコ、『先輩』。
 じゃないと僕は貴方を捕まえてしまいますよ・・・。」
・・・声は二人に届かなかった。
107 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/02(土) 23:00:39 NbtB7mA.
「フタリトモドウスル?」
ギコの頭の上にいたジサクジエンが、フサの頭の上に移動しながら言った。
「どうするって言ってもなぁ・・・。」
108 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/04(月) 18:48:51 vZAUsI9o
「・・・・・。」
青いカプセルの存在は気になる。
だが、易々と触ってもいいのだろうか?
ギコとフサはまったく同じ事を考えていた。
三人が知る由もない、モララーとしぃが追いかけていたカプセルみたいに動くわけでもない。
何の変哲もない、普通のカプセル。
109 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/06(水) 15:50:39 q3qMleN2
森の中、白いAA・モナーが走る。
「こっちからギコの気配がするモナ・・・。」
110 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/06(水) 22:00:26 9fg6i4LE
一本しかない道を懸命に。
だが、次第に表情が迷いのあるものになり、立ち止まった。
「でも、モララーとしぃちゃんも危ないモナ。」
最初、モナーはモララーとしぃの所へ向かおうと考えていた。
しかし、走っていくうちに、ギコの気配を二人のいる場所のまったく正反対から感じたのだ。
双方との状態は同じ――――――危険が迫っている。
「モナは、どうすればいいモナ・・・!?」
「どっちもいけないよ。」
「!!」
「なんせ、この俺にやられるんだから。おっ、ぱい!!」
111 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/07(木) 19:27:46 .vxtgnVw
「敵・・・!!」
モナーはそう叫ぶと、すぐさまその場所から離れた。

バゴ・・・・ドガーン!!

間一髪だった。
モナーが後ろへ振り向くと、先ほどまでいた場所が円形にへこんでいた。
敵によって計り知れないほどの衝撃が地面に加えられたためだ。
・・・・シュウゥゥゥと音を立てて出ている煙が物語っている。
112 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/07(木) 20:01:21 mrROo6eQ
「(おっぱい言ってる奴がこんな攻撃力を・・・?!)」
モナーがそう思いトンと円形にへこんだ穴の手前に降りた。が、そこには先程の敵の隣にもう一人のAAが改造した手榴弾を持って立っていた。
モナーは降りた時に目に入った砂埃を手でぬぐいもう一度敵の方を見た。そして絶句した…

「やっと思い出したのですね。モナーさん。」
113 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/08(金) 22:22:15 Y4oHWXQU
右手には手榴弾、左手には百合の花。
今、モナーの目の前にいる人物は・・・モナーのよく知っている人物だった。
驚愕の表情を浮かべるモナーに、百合がよく似合う人物は笑ってこう言った。
「お久しぶりですね。」
攻撃を放った、おっぱい発言を繰り返しているAA・ジョルジュは、百合がよく似合う人物の後ろから顔を出して、聞く。
「なぁに?偽モナーの知ってる人?」
「ええ、よく知っていますよ。モナーさんに、それはそれはお世話になりましたから。」
それを聞いたモナーは歯を食いしばる。表情からは驚愕がなくなり、変わりに悔しさと悲しさが入り混じったものになっていた。
「・・・なんでモナ・・・・偽モナー・・・・・。」
114 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/08(金) 22:37:11 hru4HV2o
「なぜ?簡単な事です・・・全ては理想のため・・・」
「嘘モナ!!おまえは記憶を書きかえられてるだけモナ!!」
そんな事を言っても無意味だとモナーは分かっていた。
記憶を書きかえられてる者に何を言っても無駄だと知っているからだ。
―――とにかく今は退くモナ・・・ギコ達が気がかりモナ・・・
だけど・・・はたして逃げきれるモナ?今の状態では助っ人も期待できない・・・
とりあえず適当に話しを合わせて時間稼ぎモナ・・・―――
115 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/09(土) 12:35:29 Rv.m9DX2
「どうしたのですか?モナーさん。」
しばらく顔を伏せ、考え事をしていたモナーを怪訝そうに見る偽モナー。
モナーは、今では何の表情も浮かばずに顔を上げた。
「・・・よく、モナの居場所がわかったモナね。なぜモナ?」
時間稼ぎの為の台詞。少なくとも、モララーやしぃ、ギコの方へ向かわせてはならない。
偽モナーは右手にあった手榴弾をしまいながら言う。
「あなたの気配を感じたんですよ。」
そして、モナーに近づき、耳元で
「・・・・吸い取ったはずの『力』もね。」
誰にも聞こえないよう、言った。
116 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/10(日) 12:49:51 0XWEjpO.
「モナの力を吸い取るつもりモナ?」
モナーは動揺せずに、偽モナーだけに小声で言った。
その時のモナーは、いつものほんわかした雰囲気が一切無くなっていた。
偽モナーはそれを見、静かに目を閉じる。
「いいえ、そんな乱暴なことをするつもりはありませんよ。
 私に与えられた使命は、足止め・・それだけです。」
117 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/10(日) 14:04:40 mrROo6eQ
「足留め・・・?」
モナーの額から汗がツーっと流れた。
まさか、罠にはまった・・・?そう考えはじめていた。
ふいに偽モナーは静かに深呼吸をし、小声をやめジョルジュにも聞こえる程の声で言った。
「まぁそういうわけで、とりあえずちょっとついてきてくれないか?」
モナーはもうここでは従う以外に方法が無いと悟ったのか、素直にうなずき、偽モナーたちとその場から姿を消した。
118 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/10(日) 14:31:59 0XWEjpO.
「取り合えず、このままにしておくわけにもいかないし、拾うか?」
「ギコに賛成。」「サンセイ!」
ギコ達はあの後数分の話し合いを始め、結果、『拾う』という結論にたどり着いた。
119 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/16(土) 21:47:45 lw9J47Gw
「拾った後のこと、考えてるか?」
「いや、全然。」
「・・・・まあ、ギコらしいというかなんと言うか・・。」
「とにかく拾うぞ。」
120 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/20(水) 15:55:30 ZnBuJiLg
ギコはカプセルを拾った。
しかし何も起こらなかった。
「…?」
121 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/20(水) 21:01:00 mrROo6eQ
しかしその瞬間、カプセルから青白い光が放たれた。
ギコ達はびっくりして身を引くと、丁度目の前にAAの形が作られるように光がカプセルから出ている。
「これは一体・・・」
ギコは言ったその時、その光で作られていたAAが鮮明と浮き上がってきた。
「やぁ諸君、君たちがこのカプセルを拾ったと言う事は、この世界は終わっている時だろう。」
そう言い放つ光のホログラムで浮かび上がるAA。
「貴方は・・・!」
122 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/04/30(土) 20:57:40 GO3UjkJI
「ウ・・・『ウララー』・・・?」
ギコはホログラムに映るAAの名前をポツリとこぼした。
全ての記憶を失っているはずなのに、なぜかコイツの名前は鮮明に覚えている。
間違いない、両耳に施されたあの跡。
モララーの裏の存在と言われている、ウララー。
123 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/01(日) 22:22:46 w/crvhPg
ズキン!
突如、ギコを強烈な頭痛が襲った。
「・・・っ!?」
ギコはその場に崩れ落ちる。
「どうした!?ギコ!」
126 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/04(水) 06:42:58 s077vUe2
「い・・いきなり、頭が痛み出して・・・・。」
あまりの痛さに意識が朦朧とする中、ギコはなんとかそれだけを伝えた。
フサとジエンはそのギコの姿に気をとられていて、ホログラム上のウララーがニヤリと笑ったのには気づかなかった。
127 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/07(土) 13:23:02 ZnBuJiLg
ギコの意識がどんどん遠のいていく…。
―俺は…もうダメなのか…?
128 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/07(土) 18:28:50 Y56TpM4Y
そう思った途端、ギコの脳裏に、ある映像が映りだした。
「・・・・!」
高いビルを見上げる二人の姿。
一人は笑ったような顔をしていて、後ろに日本刀のようなものをしばりつけている。
もう一人は背中から羽を生やしている・・・自分の、姿。
129 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/15(日) 06:55:37 lxXXA/HU
・・・なぜ、俺の背中から羽が生えている?
130 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/15(日) 23:58:16 iDLr1CtE
「ぐっ・・・・」
最早考えることさえ許さない頭の痛みが、ギコを襲う。
131 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/16(月) 19:15:19 HoffXrAM
何かを思い出そうとしている、それはわかっている。
いったい、何を思い出そうとしているんだ。
132 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/21(土) 02:24:29 wyvxxoG.
タカラはその様子を1kも満たないビルの屋上から見ていた。
とうとう、ギコがカプセルに触れてしまった。
やるせない気持ちの中、ふいに通信音が聞こえる。
「ギコの方はどうだ?モナーの方は今面白いことになってるぞ。
あの偽モナーとだ。悲惨な再開だな。昔の仲なんて忘れてるらしい。」
ククッとその通信の主が皮肉な笑いを出す。
タカラはそれを歯をくいしばって聞いていた。
「私も、もうすぐモララー達の方やらと向かわなければな。
あいつらももうすぐカプセルを手にする頃だろ。じゃあギコは頼んだぞ。」
そう言い残すと通信は消えた。
133 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/21(土) 10:53:30 mrPyoFpM
「どうして、こんなことになってしまったのでしょうか…」
タカラは、常に絶やしていた笑顔を表情から消し、懐から二枚の写真を取り出した。
一枚は、一面花畑の中に立っている、傷だらけの『彼女』の写真。
自分とは正反対でけして笑うことがなかった『彼女』が、唯一笑った所を撮ったもの。
とても寂しそうに、タカラは写真の彼女に言う。
「…でぃさんだったら、どう思います?やはり間違いだと思いますか?」
134 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/22(日) 19:36:23 DdQNptaI
返答は、ない。
135 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/23(月) 21:24:44 mrROo6eQ
写真の中の「でぃ」は、ただ少しひきつったような感じでじっと笑っていた。
136 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/24(火) 18:04:32 RZNFtMUo
タカラが、言葉で返答はしない『彼女』に質問している中、
モララーの脳裏には、何枚ものの記憶という画像が通り過ぎていた。
一つ一つ思い出していくたびに、彼の手が、足が、ビクビクと震える。
口から言葉が漏れていく…
「モララー君!?」
その様子を見、しぃはモララーの手を握る。
モララーはいきなりの記憶の押し寄せに苦しそうな顔になりながらも、手を握り返す。
「大丈夫。流石の僕もこの仕打ちに現在進行中でまいっているだけだからな。
・・・少し、物は考えてするべきだね。管理人にはまいるなぁ」
「仕打ち・・・!?いったい、何が起こってるの!?」
しぃの問いに、モララーは笑って返す。

「間に合ってよかった。偽者の記憶を植えつけられる前に、僕に、『本当の記憶』が戻ってきて」
137 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/25(水) 14:35:00 XWDu.4iE
「本当の、記憶・・・?モララー君、思い出したの?」
138 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/28(土) 21:32:42 LSU2fEHc
モララーはうなずく。
「ああ、この世界がこうなる前の記憶をね。そして、僕達のつながりのことも」
139 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/29(日) 19:24:48 wr0zWLxI
「私たちの・・・・繋がり?」
今までこの世界どころか自分自身ですら得体の知れないモノであったのに、
モララーのその言葉はしぃにかすかな望みをもたらした。
「そうだよ。僕とギコと君と、それから・・・・」「まだ他に仲間がいるの?」
意味ありげに沈黙するモララーに焦れて、しぃが先をせかす。
その様子が自分の記憶の中のしぃと重なるのを感じて、モララーは思わず微笑んだ。
「うん、でも君に説明するのは時間がかかる。それにいずれ、嫌でもわかることに
 なると思うからな。それよりも今はあっちの方が大事だよ。」
モララーがあれと称して指を差したのは、立ち止まる二人を待つかの様に静止するカプセルだった。
「思い出したんだ、カプセルの性質も。とても重要なものだよ。そしてこれを作ったのは…、僕達なんだ。」
140 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/29(日) 20:19:05 mrROo6eQ
「じゃぁあのカプセルに映し出された人物は一体・・・」
しぃは必死に今の状況を理解しようと必死に問いただす。
「あいつは・・・かつで僕達の友達だった人だったんだよ。」
モララーは静かに言った。その顔はまるで昔の悲しい出来事を思い出して今にも泣きそうな顔だった。
141 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/05/29(日) 21:14:10 pHv1xEQQ
「モララー君・・・」
流石のモララーも、思い出された悲しい過去に耐え切れることは出来ず、一筋の涙を流した。
彼は慌てて涙をぬぐう。
「あ・・・ごめん。昔は泣かなかったのにな・・・」
142 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/01(水) 22:45:07 fs6lph2Q
一筋のはずが、涙がボロボロと、次から次へと頬を流れていく。
記憶を無くす以前のモララーは泣くことはなかった。
・・・だが、記憶が戻ってきた瞬間、何かが彼の中ではじけた。
「アア、アアアアァァァーーー!」
大声を張り上げた彼は、知らぬうちに我慢していた自分に気づく。
「・・・・・・」
しぃは黙って、モララーの背中をさする。
小さな雨が生じる中、黄色のカプセルはモララーの足元へと転がっていった。
143 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/02(木) 21:52:34 jp6a1r1g
『管理人さん・・・私達はどうなるのですか?』
―――・・・力を守るのと引き換えに、記憶がなくなるでつ。
『記憶が?お互いのことも忘れてしまうのか?』
―――その通り。でも、大丈夫でつよ。記憶を失うのは、一時的。時が来ればまた思い出す。
   偽の記憶を植えつけられる前にこっちも努力しまつ。
144 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/03(金) 21:40:26 AWfPrfN2
「(記憶を失う以前・・・そんな会話をしたかな)」
涙が自然に止まる頃、モララーはぼんやりと思い出していた。
145 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/04(土) 12:11:25 7x4VSGo6
「そうだ、思い出した。俺達はこの荒れ果てた世界を救う為にここに居るんだ。」
記憶をなくして力を手に入れたのもその為だった。
146 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/05(日) 06:16:00 bVAnPcLc
だが、メリットもある分、デメリットも存在していた。
147 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/10(金) 19:33:10 9SarjlfQ
「・・くん?モララー君?大丈夫?」
しぃのその言葉に、モララーははっと正気を取り戻した。
「あ、ごめ・・・、大丈夫」
情けない顔を見られまいと、両手で慌てて顔を拭う。
堰を切ったかのように泣き始めてから、ずっと隣で背中をさすっていてくれたらしい。
すっかり雨にぬれてしまったしぃを見て、モララーは情けない気持ちになった。
-今、僕が彼女を守らないで誰が守るっていうんだ・・・-
「有難う・・・、もう落ち着いたから。」
そう言ってモララーはカプセルを拾い立ち上がる。しぃもそれに続いて膝の泥を払った。
148 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/10(金) 20:31:34 T71xYwfo
・・・メリットは「己の中に存在する力を守れる」ことだった。
現にモララー達は記憶を失ったことにより、無意識のうちに結界を作り出し、力を守っていたのだ。
デメリットは・・・今、現状としてギコ自身に起こっていた。
149 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/11(土) 21:39:48 Txtz60IY
頭痛はやまない。やむどころか、ますますひどくなっている。
ギコのあまりの状態に見かねたフサは、ホログラムのウララーのことを気にしながら、彼に近づいて小声で言った。
「ギコ。少し、横になった方がいいから」
彼はただ首を横に振る、「平気だ」という意味だろう。
声を出すことも不可能になりつつあるのだ。
フサは目つきを変え、声を荒立てた。
「何が『平気だ』だ、ええ!?どう考えたって、平気じゃないだろう!?
記憶を失っても、お前は本当に変わらないな!
いつもいつも、何もかも自分ひとりで背負い込もうとして!
モナーも、モララーも、しぃも!なんだよ、必死になりすぎて!
管理人・ひろゆきに命運をまかされたからって・・・辛い顔すんなよ、たまにはとぼけてみろよ・・・」
フサはハァハァと声と共に荒立った呼吸を整えながら、目を伏せた。
「世界がこんな風になってしまった今だって・・・俺達は仲間だから。頼って・・・ほしいから・・・」
150 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/17(金) 21:55:34 VenAAe6A
心から自分達のことを思っているフサの言葉は、ギコの心を打った。
「(フサ・・・)」
ギコの言葉は声にはならない。だが、頭痛が先ほどよりやわらいできている。
無意識のうちにつっぱっていた何かが解けたからだろう。
その様子を見、ホログラムのウララーは歯軋りする。二人と一匹は歯軋りの音にホログラムへと振り向いた。
「よくも邪魔を!あの方の目的を達成するためには、ギコを手中に収めなければならなかったものを!!」
「やはり、そういう類いか」
最初からわかっていたようにフサは言う。ウララーは悪魔の形相でフサを睨み付けた。
完全にフサを敵視したらしい。今はホログラムでここにいるが、やがて、本体がここにくる。
「(二つのうち、一つの『完全体』、ギコ・フッサールでいられる時間はあと少しだ・・・ちょうどいいな)」
ゆっくり、ゆっくりと・・・フサの右頬にアステリスクが浮かび上がる。右手には包丁が存在しつつあった・・・。
151 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/06/24(金) 20:38:23 lJwyB8SI
同時に、彼の中に別の意識が目覚める。
152 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/01(金) 20:05:06 A7bG.pM.
「世界が破滅した」時、ある二つの存在が不祥事により、一つになってしまった。
かといって、シャムではない。
153 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/02(土) 16:43:14 zd13/TUQ
「(ああ・・・どうして、俺とアイツは一つになってしまったんだろう・・・)」
154 名前: (゚Дメ(゚ー゚*)さん 投稿日: 2005/07/03(日) 17:00:36 VQaKeF9w
フサは笑っているのか泣いているのかわからない、奇妙な表情でそう思った。
頭の奥深くで別の声がコダマのように聞こえる。
(フサ・・・ドウシタ・・・?モウ少シデオレノ意識ニ支配サレルガ・・・)
(・・・いや、なんでもないよ。ギコを、頼む)
(マカセトケ!)
155 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/03(日) 22:00:12 TAKZW10c
ギコはやっと周りの状況が理解できるほどになった。
目の前には驚きのあまり目を見開いたジエンがいる。
驚きを通り越して口をワナワナさせてある方向を指している。
ギコはジエンが指す方向に振り向こうとするが、何者かの手によって制される。
茶色の毛並み、フサの手だ。
「ギコ、休めっテ言っタろ?シバラク横ニナッテテクレヨ!」
「(口調が変わった!?・・・!!)」
  バサ・・・バサバサッ!
ギコが驚く間も与えず、フサの毛は抜ける。
その下にあったのは、性別不明のアイツの赤い肌だった。
156 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/10(日) 06:39:25 8.YUbGTs
「アヒャヒャ、久シブリダナ!・・・ッテ言ッテモ記憶喪失ダカラオレノコトモ覚エテネェカ」
157 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/10(日) 15:50:17 e/JgisOA
「(お、お前は・・・?)」
ギコの声は出てない。だが、元フサだったソイツはギコが言いたいことを理解していた。
「オット、驚カセテゴメン。オレノ名前ハ『つー』。『フサ』ノ・・・知リあイッテトコロダ」
ソイツ、つーはフサとは対照的な笑いを見せる。
「モチロン、オマエ達ノ仲間ダゼ!」
158 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/14(木) 17:17:35 7x4VSGo6
ギコはほっと胸を撫で下ろす。
「つー、それよりウララーが…。」
「分かってる。あんな奴俺が倒してやる。」
そして奴はやって来た…。
159 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/14(木) 20:06:34 AbYUHa76
    パチン!
指を鳴らす音が聞こえる。
すると、ウララーのホログラムが消え去り、青いカプセルはギコの手中に収まった。
つーは音のした方へ包丁を投げた。
「ソコカ!」
160 名前: kuroneko 投稿日: 2005/07/21(木) 14:49:52 9vKoNTdg
だが、つーの投げた包丁は途中で空中に静止してしまった。
「!!」
驚くギコとつーの目の前に包丁を空中に止めたAA、「3月ウサギ」は姿を現した。
161 名前: kuroneko 投稿日: 2005/07/29(金) 22:34:36 lmB9MD8U
「クソ!!」
つーは包丁を構え、走り出した。一直線に3月ウサギめがけて!
「無駄だ」
3月ウサギは足元に向かい、手を広げた。
ガクン!途端につーの足は前に進まなくなった。
「我が起源は『静止』、全てのモノの動きを『静止』させることにその存在意義がある」
162 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/07/30(土) 05:56:28 EXap14JY
「・・・つー!」
やっとギコは声を出せるようになった。
すぐさま、つーの方へと駆け寄る。つーは自嘲するように笑う。
「ハハ、チットモウゴケネエヨ・・・ギコ」
163 名前: kuroneko 投稿日: 2005/08/01(月) 16:18:15 RySezybE
コッコッコッコッ
3月ウサギが近づいてくる。
足音が響く。しかし気配というものが一切感じられなかった。
そのだけ、何も存在していないかのように―――――――
彼はギコとつーまであと数歩いうところで、歩みを止めた。
「私はすでに『静止』している。即ち、存在が『静止』しているということである。
 よって私はこれより、変化はしない。変化しないのであれば当然、モノは死ぬこと
 が無い。何故なら、『死』も『存在の消失』という変化だからである」
164 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/06(土) 15:38:12 QcjhdKsE
「どういうことだ?」
「・・・わからなければ、それでよい。だが、お前の体内ではすでに大きな変化が起こっている」
165 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/08(月) 23:34:14 yhtoumNw

「何なんだよ!!小難しい事ばっか喋りやがっ・・・・!」
どなりかけたギコが途中でそれを止めたと思うと、
次の瞬間にはガクリとヒザをついて頭を抱えこんでしまった。
「オ・・・オイッ、ギコ!!ドウシタ!?」
「あ、あ、頭・・・が・・・、痛・・・・・」
苦しみ悶えるギコの尋常ならざる様子に、つーが青ざめて三月うさぎをにらみ付ける。
「オマエ!!ギコニ・・何ヲシヤガッタ!!」
166 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/09(火) 14:42:56 xOvPEEEY
「私は何もしていない。言ったはずだ、私はすでに『静止』していると。
ギコという存在は変化している。それは、よい方向でも悪い方向でもない、狭間の存在に」
そう淡々と言った三月ウサギはつーを鋭い目で見つめる。
「・・・お前は知らない。当の本人は自分自身で記憶を封じてしまったが、『ギコ・フッサール』がなぜ、【世界の消滅】と名づけられたあの日にお前に自分の体を譲り渡したのか!」
167 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/13(土) 23:12:49 yhtoumNw
「―――ッ!!」
フッサールの名前が出た途端、つーは言葉に勢いを失くしてうつむいた。
「ダマレ、オマエニ・・・・オマエニ何ガワカル・・・!!!」
動かない足を見つめコブシを握り締める。
168 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/14(日) 07:39:34 Cs.dFuxE
「ならば、お前にはわかったというのか?」
172 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/15(月) 19:22:50 mrROo6eQ
その言葉を聞いてつーの頭にぼんやりと昔の記憶が蘇ってきた。
まだ町が賑わっていた頃、街頭の店やビルの光が輝いていて夜を明るく照らしていた頃の記憶が。
そう、あの時つーはギコ・フッサール……つーの片思いのAAが一緒に町中から近くの海へ歩いている時の記憶が蘇ってきたのである。
173 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/22(月) 15:42:27 opB2tRY6
つーはフサの後を追い駆けていく。
するとフサは浜辺にある公共の椅子に腰をかけた。
フサは今にも沈みそうな夕日をぼーっと眺めている。
つーは思い切って「おーい!」と声を掛けてみた。
174 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/27(土) 18:51:53 7uGzeKwI
「・・・ん?つー・・・?」
175 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/08/29(月) 20:49:31 PYo5t0.6
その時のフサは・・・後々、今になって考えてみれば、「知っていた」んだ。
「ドウシタンダ、フサ。イツモノオマエラシクナイゾ?」
「まあね・・・」
176 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/11(日) 06:53:04 p6K40s8s
めったに見せない憂いの表情で、フサは沈む夕日を眺め続ける。
「あのさ、つー。もし…俺がいなくなったらどうする?」
177 名前: 美怜 投稿日: 2005/09/11(日) 11:53:42 j393PYKE
 突然の質問で、つーは驚きを隠しきれなかった。
「ナ・・・ナニイッテンダヨ、イキナ・・・」
「答えてくれ」
 つーの追求を遮り、フサはさっきより強い口調で言い放った。
178 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/11(日) 18:35:40 ddW1m0FI
「ソレハ・・・」
つーは、フサからの視線をとても痛く感じていた。
なんで、いきなりこんな質問をしてきたのだろう。
フサから目をそらして、顔をうつむかせて小声で答える。
「ワカラナイ。・・・デモ、オマエガキエルノハ・・・イヤダ」
179 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/12(月) 19:32:56 xYX17OOI
「そうか・・・ありがとう」
フサは、軽く微笑みそういった
180 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/18(日) 20:15:54 gvaZl5oA
(アノトキ、フサハワカッテイタ。セカイガ「ハメツ」スルコト。
・・・ソシテ、ドウジニケツイモシテイタ。コノオレヲタスケルタメニ・・・アノバカフサハ・・・)
181 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/19(月) 15:58:34 tNJ2/ftg
「わかっていなかったのだな・・・?」
フッとつーは三月ウサギの言葉に現実に連れ戻された。
182 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/09/23(金) 21:26:28 Yht/T/32
「チガウ・・・」
「いや、お前はわかっていなかった」
「チガウ、チガウ!オレハ・・・アイツハ・・・!」
183 名前: 美怜 投稿日: 2005/09/24(土) 15:20:44 j393PYKE
「・・・言えないことが唯一の証拠。
分かっているのなら、今の私の質問にも容易に答えられるはずだ。
要は、分かっていなかった」
 戸惑うツーの顔を鋭く見つめ、3月ウサギは冷たく言い放った。
184 名前: 名前がまだ無い 投稿日: 2005/09/24(土) 17:46:48 lGMEDjSc
「ヤメ、ロ・・・三月・・・」
途切れ途切れの言葉が二人の耳に届く。
声の方へ向くと、そこには必死に頭・・・いや、体全身をかけめぐる痛みに耐えながらも立ち上がるギコの姿があった。
185 名前: 名前がまだ無い 投稿日: 2005/10/10(月) 11:36:06 qllyc7nc
「立つな。命に関わるぞ」
表情も声色もまったく変えず、三月ウサギはギコに言った。
ギコは余裕を見せるかのように口元を吊り上げる。
「ヘッ・・・俺はこれくらいじゃ死なねぇぞ・・・」
186 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/10(月) 18:48:55 xYX17OOI
そう言ってギコは、三月に空中回し蹴りをくらわせた。
本来なら、ギコなんかにできる芸当ではないのに、今は、何かすっきりしていた。
「な…なぜだ…」
途切れ途切れの声で言う三月、その時三月の顔が割れ始めた。
187 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/10(月) 22:02:31 0S1cKqHk
ギコがただ冷たく視線をやる中、
亀裂はさらに大きくなり、やがて、その中身が見えるようになった。
「・・・!」
つーは驚く。
本来あるべき場所に顔が無かった。先ほどまで三月ウサギだった物は、ただの黒い塊だった。
もう少し詳しく言えば、黒いオーラを発している―――闇を凝縮した物だった。
どこともなく、キッと顔を上げるギコ。
彼にはもう激痛など走ってはいない。あらんばかりの大声で叫ぶ。
「こんなチマチマはもうやめやがれ・・・近くにいるんだろ・・・?
 早く出て来い!!『タカラ』ァァァァ!!」
188 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/11(火) 14:39:34 xYX17OOI
「あははっ見つかってたんですなギコ先輩!」
そう声がしてビルのうえからタカラが飛び降りてきた。
189 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/11(火) 22:32:45 vSqiowhw
彼はギコの目の前へと降り立つ。
ギコは口元では笑っていたが、目はまったく笑っていなかった。
「ああ。あの激痛の中、どうしてかお前の気配を強く感じたからな」
相変わらず、タカラは笑顔を絶やさずにいる。ただ、
「・・・そうですか・・・」
とつぶやいた。

二人の間でさまざまな思いが交差する。

―――さっきの作り物といい、気配といい・・・何なんだ・・・?
   まるで、ワザと俺に気づかせたような気が・・・。

―――・・・ギコ先輩・・・気づいてください・・・
   早くしないと・・・!
190 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/26(水) 21:33:20 qslIDXOQ
対峙して、そのまま黙ってるわけにもいかない。

「まあ、一番気になることはさておき、まさか・・・こんな形でお前と再会するとは思わなかった」
「ええ。僕もそう思いますよ」
191 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/27(木) 14:04:11 IGMc4SOA
ドン!!突然タカラとギコの間に大地を突き破り、ギコと同じ型のAAが現れた。
「やっと見つけましたよ……タカラさん」
マントを羽織っているため、その顔つきはわからない。が、その声は少年のものだった。
「悪いがIRIS君、僕は君の計画に付き合っている暇はないんだ」
「あなたに拒否権はありません」
ギコは突然のことにしばし呆然としていた。しかしすぐにはっ、となった。
「一体、お前は誰だ!」
「私?私はクリエーターですよ。それとも創造主と言った方がいいですかね。この世界を管理するマザー・コンピューター“IRIS”。つまり、この世界そのものなのです」
そしてIRISはギコを凝視すると、
「ほう、“GEKOEL”プログラムですか。しかもOSクラッシャーを標準装備とは。いえ、こちらの話です。私の目的はタカラさんを回収すること。これからの私の計画に必要不可欠なエンジニアですからね」
ニッ、と笑った。そして、ぎこに向かい、暗黒の光線を放った。

OSクラシャー・・・・・
192 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/28(金) 20:37:46 xYX17OOI
「・・・・・・っつ」
ギコは、あのなぞのAAが放った技、OSクラッシャーをうけた・・・はずだった・・・
そっと目を開けると、そこにはつーが原形もとどめずに死んでいたていた、どうやら自分を庇ってくれたようだ・・・
そこまで考えたとたん、頬に涙が走った、足もがくがくする。
「つ・・・つーちゃん?お・・・おい・・・止めてくれよ・・・お前には・・・フサが、居るんだろ・・・
ギコは自分の無力感に泣いた・・・そして何かが自分の体の中から開花してきた。
「絶対ゆるさねぇ・・・あのやろう」
193 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/29(土) 22:11:14 7RjFKEWU
「先輩・・・!・・・何!?」
タカラがギコに近づこうとした途端、彼の周りに光が渦回った。
その力の発生源は謎のAAの手から――IRISはクククと小さく笑う。
「これは・・・!?ワープライト!?」
「その通りです、タカラ君。今は手が込みそうです。細かい話は後ほどにいたしましょう」
「何ですって!?」
「ギコさんの開花した能力を見たいですし、それに・・・フサ君の真意も知りたいですしね」
194 名前: 名前はまだ無い 投稿日: 2005/10/29(土) 22:53:33 g1RNcwU2
そう言うと、IRISとタカラは時空の穴の中に消えていく。
だが今のギコにはそんな事どうでも良かった。
急いでつーの死体に駆け寄ろうとしたが・・・
「あれ?つーが居ない・・・」
「つーならここだから」
ギコに話しかける

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