Roman

Roman
5th Story CD

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朝と夜の物語


生まれて来る朝と 死んで行く夜の物語(Roman)… Laurant
嗚呼…僕達のこの寂0302(し)さは 良く似た色を0302(し)た《宝石》(Pierre)

生まれて来る意味 死んで行く意味 君が生きている現在(いま)
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

「Roman...」

「嗚呼…其処にロマンは在るだろうか?」

泣きながら僕達は来る 同じ苦0302(し)みを抱き0302(し)めて
笑いながら僕達は行く 遥か地平線の向こうへ

廻り合う君の唇に嗚呼…僕の詩を灯そう…人生(La vie)
いつの日か繋がる《物語》(Roman)──

泣きながら僕達は来る 同じ哀0302(し)みを抱き0302(し)めて
笑いながら僕達は行く 遥か地平線の向こうへ

廻り逢う君の唇に嗚呼…僕の詩を灯そう…人生(La vie)
僕達の繋がる《物語》(Roman)──

生まれて来る朝と 死んで行く夜の物語(Roman)… Laurant
嗚呼…僕達のこの刹那さは 良く似た色を0302(し)た《美花》(Fleur)

太陽の風車 月の揺り籠 彷徨える《焔》(ひかり)の物語(Roman)
壊れた人形 骸の男 時を騙る《幻想》(やみ)の物語(Roman)

右腕には菫の姫君…(C'est mademoiselle violette, qu'il est dans le bras droit...)
そ0302(し)て…(Et...)
左腕には紫陽花の姫君…(C'est mademoiselle hortense, qu'il est dans le bras gauche...)

嗚呼…僕の代わりに廻っておくれ…其の世界には──
僕が生まれてくるに至る物語(Roman)はあるのだろうか?

「さぁ、行っておいで」
「はい、御主人様(Oui, monsieur)」

廻り来る生の騒めき 太陽の風車
廻り行く死の安らぎ 月の揺り篭

我等は彷徨える 追憶に揺れる《風車》(Moulin a vent)
廻り行く何の地平にも 詩を灯すで0302(し)ょう……

此れは──
生まれて来る前に 死んで行く僕(「Hiver」)の物語(Roman)… Laurant
嗚呼…僕達はもう逢いなくても 現在を生きて行く《憧憬》(Roman)
──詠い(「探0302(し)」)続けよう → 君が迷わぬように……

『朝と夜』の狭間… 『焔』の揺らめき…
『宝石』を掴む… 『腕』を伸ば0302(し)…
『風車』は廻れば… 『星屑』は煌めき…
『天使』が別れ0302(し)… 『美0302(し)き』の幻想を…
『葡萄酒』の陶酔(ゆめ)に… 『賢者』も忌避する…
『伝言』の真意… 『地平線』は識る…

右手の死を 左手の生を
傾かざる冬の天秤

「Roman...」

「其処にロマンは在るのか0302(し)ら?」「其処にロマンは在るのだろうか?」「其処にロマンは在るのか0302(し)ら?」

「嘘を吐いているのは誰か?」

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幾許かの平和と呼ばれる光 其の影には常に悲惨な争いが0101(あ)った
葬列に参列する者は 皆一様に口数も少なく
雨に濡れながらも 歩み続けるより他にはないのだ……

瞳を閉じて暗闇(やみ)に 吐息を重ねる
そっと触れた温かな光は 小さな鼓動
否定接続詞(Mais)で綴じた書物(かみ)が 歴史を操る
そっと振れた灼かな光は 誰かの『焔』…

気付けば道程は 常に苦難と共に0101(あ)った
耐えられぬ痛みなど 何一つ訪れないものさ…

歓びに咽ぶ白い朝 哀しみに嘆く黒い夜
我等が歩んだ此の日々を 生まれる者に繋ごう…
瞳に映した蒼い空 涙を溶かした碧い海
我らが愛した此の世界(ばしょ)を 愛しい者に遺そう……

嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 煌めく砂が零れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 愛した花が枯れても…
嗚呼… 朝と夜 は繰り返す 契った指が離れても…
嗚呼… 朝と夜 を繰り返し 《生命》(ひと)は廻り続ける……

美しい『焔』(ひかり)を見た 死を抱く暗闇の地平に
憎しみ廻る世界に 幾つかの『愛の詩』を灯そう…

何(ど)れ程夜が永くとも 何(いつ)れ朝は訪れる──

独りで寂しくないように 《双児(ふたご)の人形(La poupee)》を傍らに
小さな棺の揺り籠で 目覚めぬ君を送ろう…
歓びに揺れたのは《紫色の花》(Violet) 哀しみに濡れたのは《水色の花》(Hortensia)
誰かが綴った此の詩を 生まれぬ君に贈ろう……

歴史が書を創るのか 書が歴史を創るのか
永遠を生きられない以上 全てを識る由もなく
朝と夜の地平を廻る 『第五の旅路』
離れた者が再び繋がる日は 訪れるのだろうか?

懐かしき調べ 其れは誰の唇か──
嗚呼…《物語》(Roman)を詩うのは……

「其処にロマンは在るのかしら?」

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見えざる腕


眠れぬ宵は路地裏の淫らな牝猫(Chatte)に八つ当たりして…
嗚呼…見えざるその腕で首を絞める…
《夢幻影》(Fantome de reve)壊れゆく自我(Ego)の痛み…

狂えぬ酔いは屋根裏の小さな居城(Chateau)を転げ回る…
嗚呼…見えざるその腕の灼ける痛み…
《幻肢痛》(Fantome de douleur)安酒をあびて眠る…

「…アルヴァレス将軍に続け!」

黄昏に染まる古き獣の森に…戦場で出会った二人の男…
金髪の騎士(Laurant)…赤髪の騎士(Laurant)…
争いは廻り…屍を積み上げる…
加害者は誰で…被害者は誰か?
斜陽の影に刃は緋黒く煌めいて──

片腕と共に奪1001(わ)れた彼の人生(Sa vie)
仕事は干され恋人は出ていった…
何もかも喪った奪1001(わ)れた最低な人生(La vie)
不意に襲う痛みに怯える暮らし……

「大抵の場合(Le plus, souvent)…貴方はうなされ殴るから…
私は…この侭じゃ何れ死んでしまう1001(わ)…
さよなら(Au Revoir)…貴方を誰より愛してる…
それでも…お腹の子の良い父親(Pere)には成れない1001(わ)……」

葡萄酒(Tu Fine)…発泡葡萄酒(Tu Champagne)…蒸留葡萄酒(Tu Eau De Vie)…
嗚呼…眠りの森の静寂を切り裂き…また奴が現れる──

馬を駆る姿…正に 悪夢 …赤い髪を振り乱して…振う死神の鎌…
首を刈る姿…正に 風車 …緋い花が咲き乱れて…奮う精神の針…
闇を軽るく纏った──

夢から醒めた現実は 其れでも尚も悪夢(ゆめ)の中
故に…その後の彼の人生は 酒と狂気…廻る痛みの中
左の頬に十字傷 赤く燃える髪に鳶色の瞳(め)
奴を…殺せと腕が疼くのだ 『見えざる腕』が疼くのだ……

誰が加害者で…誰が被害者だ…死神を搜し葬ろう……

「…殺してくれる!」

騎士(Chevalier)は再び馬に跨がり…時は黙したまま世界を移ろう──
異国の酒場で再び出逢った二人の男(Laurant)…

隻眼にして隻腕 泥酔状態(アルチュウ)にして陶酔状態(ヤクチュウ)
嗚呼…かつての蛮勇 見る影も無く……

不意に飛び出した 男の手には黒き剣(Epee Noir)

「退け…」

周囲に飛び散った液体(Sang) まるで葡萄酒(Pinot noir)

「何者だ貴様…!」

刺しながら…供された手向けの花の名(Nom)──「こんばん1001(わ)」(Bon Soir)

「こんばん1001(わ)…(Bon Soir...)」

抜きながら…灯された詩の名──「さようなら」(Au Revoir)

「さようなら…(Au Revoir...)」

崩れ落ちた男の名はLaurant…走り去った男の名はLaurencin…
もう一人のLaurantは…唯…呆然と立ち尽くしたまま……

誰が加害者で…誰が被害者だ…犠牲者ばかりが増えてゆく…
廻るよ…廻る…憎しみの風車が…躍るよ…躍る…焔のように…
嗚呼…柱の陰には…少年の影が…鳶色の瞳で…見つめていた……

「人生は儘にならぬ…されど、この痛みこそ、私の生きた証なのだ…!」

復讐劇の舞台を降ろされ…男は考えはじめる…
残された腕…残された人生…見えざるその意味を──

杯を満たした葡萄酒…その味1001(わ)いが胸に沁みた……

「其処にロマンは在るのかしら?」

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呪われし宝石


「失敗(へま)すんじゃねぇぞ、Laurencin」
「お前こそな、Hiver」

母なる大地が育んだ奇蹟 世界最大と謳われし貴石 30ctの赤色金剛石(Trente carat, Diamant Rouge.)
所有者を変え渡り歩いた軌跡 特典は予約済みの鬼籍 30ctの『殺戮の女王』(Trente carat, Reine Michele.)

鎖された硝子(Verre) 優雅に眠る宝石(Pierre) 過ぎ去りし日の 夢 の中
厳格なる幻喪(Deuil) 傳かざる矜持(Orgueil) 死神さえも 腕 の中
『彼女』こそが女王(Reine) 抗う者は皆無 檻の外へは逃がさない……

狡猾な少女(Fille) 影と踊った老婆(Vieille) 幾つもの首を彩った
派手な娼婦(Courtisane) 泥に塗れた王妃(はな) 幾つもの首を刈穫った
廻り巡る情景(Scene) 色鮮やかな幻夢 喪うまでは逃がさない……

【祝い】が【呪い】に変わる 運命の皮肉
『彼女』の誕生にまつわる 知られざる《物語》(Roman)

男は掘った 薄暗い穴を 墓穴と知らずに
男は掘った 奈落へと至る 洞穴と知らずに

鎖された闇の中で 運命(とわ)に抱かれ
寝食さえも忘れて 掘った
灯された詩の中で 躍るように
侵蝕された歯車 斯くて狂ったように廻り(Et il tourne follement)……

──男を誘う不思議な霧…
眼前に現れたのは かつて見た事の無い美しき原石
その魔力に引き寄0304(せ)られるかのように 男は震える手を伸ばした……

【幸運】(Chanceux)…嗚呼…これまで苦労をかけた 可愛い妹(Noel)よ
【幸運】(Chanceux)…嗚呼…これなら胸を張って 送りだ0304(せ)よ……

← 欲に眼が眩んだ鉱山(Mine)の管理者(Concierge) ←
← 眼の色を変えた鷲鼻の宝石商(Commercante) ←
← 我が眼を疑った隻眼の細工職人(Artisan) ←
← 廻るよ廻る…死神(Dieu)の回転盤(Roulette) →
堅牢に見える倫理の壁にも 時に容易に穴が空く…

【不運】(Malheureux)…嗚呼…帰らぬ兄を待ってる 嫁げぬ妹
【不運】(Malheureux)…嗚呼…変らぬ愛を待ってる 冬の夜空……

「もう、Hiverお兄様」

頬杖…溜め息…人形師の娘…窓辺に佇む《双児(ふたご)の人形》──

「はぁ…いつお戻りになるのかしら?」

鎖された硝子(Verre) 優雅に眠る宝石(Pierre) 過ぎ去りし日の夢の中
忍び寄るの影(Ombre) 溶け込む緋の闇(Tenebres) 盗賊達は部屋の中
失敗(へま)をすれば刑罰(Peine) 命を懸けた任務 狙った獲物(もの)は逃がさない……

「やばい…ずらかるぞ!」
「おい、待ってだよ!」

白馬に乗らず王子(Prince) 些か乱暴な接吻(Baiser)
嗚呼…『彼女』が再び世に解き放たれる……

母なる大地が育んだ奇蹟 世界最大と謳われし貴石 30ctの赤色金剛石(Trente carat, Diamant Rouge.)
所有者を変え渡り歩いた軌跡 特典は予約済みの鬼籍 30ctの『殺戮の女王』(Trente carat, Reine Michele.)

「其処にロマンは在るのかしら?」

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星屑の革紐


「こん0502(に)ちわ、はじめまして!」(Salut, Enchantee!)
差し出した手を──
嗚呼…可愛い私のお姫様(Etoile) 小さな指で懸命0502(に)握り返してくる
あなたの歩む道程が 輝くよう0502(に)『星』(Etoile)と……

ある雨の朝…いつものよう0502(に)少女が目を覚ますと…
寝具(ベッド)の横0502(に)は優しい父親…そして大きな黒い犬が居た…
雨の匂い…くすぐったい頬…どこか懐かしい温もり…
小さな姉と大きな妹…二人と一匹…家族となった特別な朝……

嗚呼…私は星を知らない 遠過ぎる光は届かないから…
嗚呼…僅かな視力でさえも 何れ失うと告げられている…

ごめんなさい…お母さん…この名前…(Excuse moi... mon mere... ce nom...)
どうしても好き0502(に)なんてなれないよ…(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer...)
嗚呼…ごめんなさい……(Ah... excuse moi......)

勇気を出して──
嗚呼…Pleutと屋外(そと)へ出たけど 歩く速度が抑違うなら…
嗚呼…暗闇0502(に)沈む世界では ちょっとした段差でも転んでしもう…

ごめんなさい…父さん…この両眼…(Excuse moi... mon pere... ces yeux...)
どうしても好き0502(に)なんてなれないよ…(Je ne peux pas, c'est absolument de m'aimer...)
嗚呼…ごめんなさい……(Ah... excuse moi......)

細い革紐(Harnais)じゃ──
心までは繋げないよ…愛犬(Pleut)が傍0502(に)いたけど…私は孤独(ひとり)だった……

別々0502(に)育った者が…解り合うのは難しい…
ましてや人と犬の間であれば…尚更の事である…
それからの二人は…何をする0502(に)も何時も一緒だった…
まるで…空白の時間(とき)を埋めようとするかのよ0502(に)…

姉は甲斐甲斐しく妹の世話を焼き…妹は姉を助けよく従った…
父の不自由な腕の代わり0502(に)なろうと…何事も懸命0502(に)…
其れは…雨水が大地0502(に)染む込むよう0502(に)しなやかな0502(に)…
根雪の下で春を待つよう0502(に)…小さな花を咲かせるよう0502(に)…

急0502(に)吹いた突風0502(に)手を取られ…革紐(Harnais)を離したけど…
もう何も怖くなかった…『見えない絆』(ほしくずのHarnais)で繋がっていたから…

弱い姉だ──
それでも嗚呼…ありがどうね…妹(Pleut)が傍0502(に)いたから…
私は何処へだって往けた……
大好きだよ…妹(Pleut)が傍0502(に)いたから…私は強くなれた……

星空0502(に)抱かれて夢を見た…あなたが産まれてきた朝の追憶(ゆめ)を…
銀色0502(に)輝く夢の中…零れた砂が巻き戻る幻想(ゆめ)を…
嗚呼…何の為0502(に)遣って来たのか…最期0502(に)判って良かった──

忘れないよ…君(「母」)と歩いた…暗闇(「苦しみ」)0502(に)煌(「揺ら」)めく世界を…
いつだって…嗚呼…人生(せい)(「愛」)は星屑の…輝(「瞬」)きの中0502(に)在ることを……

祈りの星が降り注ぐ夜 → 黒犬(Pleut)は静か0502(に)息を引き取った…
悼みの雨が降り注ぐ朝 → 冷たくなった彼女の腹から取り出されたのは
光を抱いた小さな温もり → 黒銀の毛並みを持つ子犬だった →

──そして《物語》(Roman)の翼は地平線を軽々と飛び越えるだろう
やがて懐かしくも 美しき あの《荒野》を駈け廻る為0502(に)……

「其処0502(に)ロマンは在るのかしら?」

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緋色の風車


廻る回る《緋色の風車》(Moulin Rouge)綺麗な花を咲かせて
躍る踊る《血色の風車》(Moulin Rouge)綺麗な花を散らせて

小さな掌に乗せた硝子(Glass)細工…
其の宝石を『幸福』と謳うならば…
其の夜の蛮行は時代にどんな爪痕を遺し…
彼等にはどんな傷痕を残したのか…

運命に翻弄される弱者の立場に嘆いた少年は…
やがて『力』を欲するだろう…
其れは…強大な力から身を守る為の『楯』か?
其れとも…より強大な力でそれをも平らげる『剣』か?

何が起こったのか 良く解らなかった…
泣き叫ぶ狂乱(Lune)の和音(Harmonie) 灼けた屍肉(にく)の風味(Saveur)…
何が襲ったのか 良く解らなかったけど…
唯…ひとつ…此処に居ては 危ないと判った…

僕は一番大切な《宝物》(もの)を
持って逃げようと → 君の手を掴んだ……

嗚呼…訳も解らず息を切らせて走っていた二人
欲望が溢れだすままに暴れて奴等は追い掛けてくる……

星屑を辿るように…森へ至る闇に潜んだままで…
訳も解らず息を殺して震えていた二人
絶望が溢れだすことを怖れて強く抱き合っていた──
不意に君の肢体(からだ)が宙に浮かんだ →
怯え縋るような瞳(め)が ← 逃げ出した僕の背中に灼きついた……

「待って、ま…」

狂0105(お)しい《季節》(とき)を経て…少年の《時》は流転する…

廻る回る《緋色の風車》(Moulin Rouge)灼けつく《刻》(とき)を送って
躍る踊る《血色の風車》(Moulin Rouge)凍える《瞬間》(とき)を迎えて

嗚呼…もし生まれ変わったら 小さな花を咲かせよう…
ごめんね…次は逃げずに 君の傍で共に散ろう……

《緋色の風車》(Moulin Rouge)…

「其処にロマンは在るのかしら?」

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天使の彫像


後の世に【神の手を持つ物】──
と称される彫刻家『Auguste Laurant』
戦乱の最中に失われ 平和と共に姿を現したとされる
未だ神秘の薄布(ベール)に包まれた彫像 彼の稀代の傑作
『天使』(Angel)に秘められし 知られざる《物語》(Roman)……

「物言わぬ冷たい石に 生命(いのち)を灯せる等と
俗人達が謳うのは 唯の驕りに過ぎぬ
在る物を唯在る様に 両の手で受け止めて
温もりに接吻(くちづ)けるように 想いを象るだけ……」

《風車小屋》(Moulin a vent) 空を抱いて 廻り続ける丘の上
工房(Atelier)は他を拒むように 静かに佇む影…

彼は唯独りで描いた 我が子の表情(かお)も知らずに……

【足り0501(な)いのは小手先の素描力(Dessin)では0501(な)い──現実をも超える想像力(Imagination)】
「嗚呼…光を…嗚呼…もっと光を…『即ち創造』(Creation)…憂いの光を……」

生涯逢わぬと誓い0501(な)がら 足げく通う修道院(Monastere)
子供達の笑い声 壁越しに聴いている…
「君の手が今掴んでいるであろう その《宝石》(いし)はとても壊れ易い
その手を離しては0501(な)ら0501(な)い 例え何が襲おうとも……」

彼は日々独りで描いた 我が子の笑顔(かお)も知らずに……

【必要0501(な)のは過ぎし日の後悔(Regret)では0501(な)い──幻想をも紡ぐ愛情(Affection)】
「嗚呼…光を…嗚呼…もっと光を…『即ち贖罪』(Expiation)…救いの光を……」

如何0501(な)る 賢者 であれ 零れる砂は止められ0501(な)い
彼に用意された銀色の砂時計 残された砂はあと僅か……

母親の灯を奪って この世に灯った小さ0501(な)《焔》
その輝きを憎んでしまった 愚か0501(な)男の最期の悪足掻き…

想像の翼は広がり やがて『彫像』の背に翼を広げた──
「嗚呼…もう想い遺すことは0501(な)い やっと笑ってくれたね……」

「もういいよ…パパ」

「其処にロマンは在るのかしら?」

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美しきもの


君の大好きなこの旋律(Melodie)…大空へと響け口風琴(Harmonica)…
天使 が抱いた窓枠の画布(Toile)…ねぇ…その風景画(Paysage)…綺麗かしら?

其れは(C'est)──
風が運んだ…淡い花弁…春の追想…
綺麗な音…唄う少女(Monica)…鳥の囀0902(り)…針は進んだ →
其れは(C'est)──
蒼が繋いで…流れる雲…夏の追想…
綺麗な音…謡う少女(Monica)…蝉の時雨…針は進んだ →

綺麗だと…君が言った景色…きっと忘れない…
「美しきもの」…集める為に…生命(ひと)は遣って来る……

君が抱きしめた短い季節(Saison)…痛みの雨に打たれながら…
「心配ないよ」…笑って言った…君の様相(Visage)忘れないよ……

其れは(C'est)──
夜の窓辺に…微笑む月…秋の追想…
綺麗な音…詠う少女(Monica)…虫の羽音…針は進んだ →
其れは(C'est)──
大地を包み…微眠む雪…冬の追想…
綺麗な音…詩う少女(Monica)…時の木枯…針は進んだ →

綺麗だね…君が生きた景色…ずっと忘れない…
「美しきもの」…集める為に…生命(ひと)は過ぎて行く……

君が駈け抜けた眩い季節(Saison)…病の焔に灼かれながら…
「嗚呼…綺麗だね」…笑って逝った…君の面影(Image)忘れないよ……

君が生まれた朝…泣き虫だった私は…小さくても姉となった──
嬉しくて…少し照れくさくて…とても誇らしかった……

苦しみに揺蕩う生存(せい)の荒野を
「美しきもの」探すように駈け抜けた
果てしなき地平へ旅立つ君の寝顔
何よ0902(り)美しいと思ったよ……

君の大好きなこの旋律(Melodie)…大空へと響け口風琴(Harmonica)…
天使が抱いた窓枠の画布(Toile)…ねぇ…その風景画(Paysage)…綺麗かしら?

「私は、世界で一番美しい焔(ひか0902(り))を見った…その花を胸に抱いて、Laurantの分も、詠い続けよう…」

「其処にロマンは在るのかしら?」

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歓びと哀しみの葡萄酒


其れは…歓びに揺らぐ《焔》…哀しみに煌めく《宝石》…
多くの人生…多くの食卓に…彼女の『葡萄酒』(Vin)があった──
横暴0501(な)運命に挑み続けた女性「Loraine de Saint - Laurent」
大地と共に生きた彼女の半生…其の知られざる《物語》(Roman)

嗚呼…彼女は今日も畑に立つ 長いようで短い《焔》(ひかり)
得たモノも喪ったモノも 多くが通り過ぎた…
嗚呼…季節(Saison)が幾度廻っても 変わらぬ物が其処に在る
優しい祖父(Grand-pere)の使用人(Employe) 愛した彼との『葡萄畑』(Climat)

嗚呼…追想はときに ほの甘く
熟した果実を もぎ穫るよう0501(な)悦び(Plaisir)…

嗚呼…葡萄樹(Vigne)の繊細0501(な)(Delicat)剪定は 低温で少湿が理想
造り手達(Vigneron)の気の早い春は 守護聖人の祭(Saint Vincent)の後に始まる…
嗚呼…無理0501(な)收量(Quantite)を望めば 自ずと品質(Qualite)が低下する
一粒…一粒に(Un grain... et un grain)充分0501(な)愛情(Amour)を それが親の役割……

嗚呼…追想はときに ほろ苦く
傷した果実を もぎ穫るよう0501(な)痛み(Peine)…

嗚呼…女は政治の道具じゃ0501(な)いわ…
愛する人と結ばれてこその人生(La vie)
されど…それさえ侭成るぬのが貴族(Noble)
そん0501(な)『世界』(もの)捨てよう……

「残念だったね…」

権威主義を纏った父親(Per)…浪費する為に嫁いで来た継母(Mere)
名門と謂えど…派手に傾けば没落するのは早く…
斜陽の影を振り払う…伯爵家(Le comte)…最後の《切り札》(Carte)…娘の婚礼…
嗚呼…虚飾の婚礼とも知らず──
継母(おん0501(な))の《宝石》が赤(Rouge)の微笑(えみ)を浮かべた……

地平線 が語らざる詩(おと)…大切0501(な)モノを取り戻す為の…逃走と闘争の日々…
その後の彼女の人生は…形振り構わぬものであった……

私はもう誰も生涯愛さ0501(な)いでしょう 恐らく愛する資格も0501(な)い…
それでも誰かの渇き(Soif)を潤せる0501(な)ら この身0501(な)ど進んで捧げましょう…

樫(Chene)の樽の中で 眠ってる可愛い私の子供達(Mon enfant)
ねぇ…どん0501(な)夢を見ているのかしら?

果実(Pinot)の甘み(Sucre)果皮(Tanin)の渋み(Astringent) 愛した人が遺した大地の恵み(Terroir)
『歓び』(Joie)と『哀しみ』(Changrin)が織り成す調和(Harmonie) その味わいが私の『葡萄酒』(Mon vin)
──そして…それこそが《人生》(──Et... C'est "La vie".)

「其処にロマンは在るのかしら?」

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黄昏の賢者


彼の名(Nom)は『賢者』(Savant)──
正確にはその呼び名も通称…本名は全く以って不詳…
私が初めて彼と出逢ったのは…ある春の日の黄昏…寂れた郊外の公園だった……

今晩和(Bon soir)──

お孃0301(さ)ん(Mademoiselle)…そんな浮かない顔をして何事がお悩みかな?
先ほどから君がその噴水の周りを廻ったの回数は11回…
歩数にしておおよそ704歩…距離にして実に337メートル…
愚かな提案があるだがどうだろう?私で良ければ君の話し相手になりたい……

まずは誰もいない → 其れが零(Zero)だ…
其処に私(Moi)が現れた → 其れが壱(Un)だ…
そして君(Toi)が現れた → 其れが弐(Deux)だ…
単純な数式(しき)にこそ ← 真理が宿る…

そんな容易なことに0301(さ)え自らを閉ざして 気づけない時もあるのだ……

やぁ、御機嫌よう(Salut)──

お孃0301(さ)ん(Mademoiselle)…先日の悩み事に対する解答はでたのかな?
君と別れてから今日で丁度一週間…
時間にして168時間…分にして10080分…秒にして604800秒…
と言っている間にも…23秒が過ぎてしまった…今日も君の話し相手になりたい……

朝と夜との地平線(Horizon) → 其れは弐(Deux)だ…
時の王(Roi)が眠る墓所 → 其れは参(Trois)だ…
煌めく永遠(とわ)の星屑 → 其れは伍(Cinq)だ…
単純な素数(かず)に0301(さ)え ← 真理は宿る…

どんな容易なことに0301(さ)え自らを閉ざして 気づけない時もあるのだ……

君の哀しみを因数分解(バラ)してみようか?
幸福(しあわせ)の最大公約数(かず)を求めてみようか?
涙を拭って…0301(さ)ぁ…お立ちな0301(さ)い…君の途まだ続くのだから……

なるほど(En effet)──
産むべきか ←→ 産まざるべきか…
それが最大の…謂わば問題だ…

歓びの朝も…哀しみの夜も…全ては君の物…
未見ぬ者へ…繋がる歌物語(ものがたり)…詩を灯す物語(Roman)…

『風車』が廻り続ける度に 『美しき』幻想が静かに紡がれ
「Le "Moulin rouge"... La "Belle chose"...」
『焔』の揺らめきの外に 『腕』を伸ばす愚かな者達は
「La "Flamme"... Le "Bras invisible"...」
『宝石』をより多く掴もうと 『朝と夜』の狭間を彷徨い続ける
「Le "Bijou rubis"... Le "Conte d'un matin et nuit"...」
『星屑』の砂の煌めきにも 『葡萄酒』は仄甘い陶酔を魅せ
「Le "Ficelle d'etoiles"... Le "Vin Rouge Joie et pathetique" ...」
『賢者』が忌避する檻の中から 『伝言』の真意を彼等に問うだろう
「Le "Savant Crepuscule"... La "Message de onze lettres"...」
『天使』が別れを告げし時 『地平線』は第五の物語を識る
「La "Statue de l'ange"... Le "Cinq"...」

「Roman...」

繰り返え0301(さ)れる『歴史』は…『死』と『喪失』…『楽園』と『奈落』を廻り…
『少年』が去った後…其処にどんな『物語』(Roman)を描けのだろうか?

傷つく事は怖いかね?失う事は怖いかね?真実の事は怖いかね?
だからこそ…私はそんな君の話し相手なりたい……

君が来た朝を後悔するなら…更なる痛みを産むべきではない…
君が行く夜を肯定するなら…その子もまた《人生》(せい)を愛すだろう……

お孃0301(さ)ん(Chloe)──君の哀しみを因数分解(バラ)してみようか?
幸福(しあわせ)の最大公約数(かず)を求めてみようか?
埃を払って…0301(さ)ぁ…お発ちな0301(さ)い…君の旅まだ続くのだから……
0301(さ)ようなら(Au revoir)──

お孃0301(さ)ん(Mademoiselle)…もう心は決まったようだね…
ならば…0301(さ)ぁ…胸を張れでお行きな0301(さ)い…君は君の地平線目指して……

「ありがとう、賢者0301(さ)ん(Merci, M.Savant.)」

「探しだぞ…Christophe」

「其処にロマンは在るのかしら?」

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十一文字の伝言


嗚呼…昨日のことのように憶えて0102(い)ます──
それは冬の朝──
呼び声は温かく手を握り諦め──
天使(Angel)の金管(らっぱ)を聴きました…

ありふれた人生だったと…我ながらに憶0102(い)ます
それでも…アナタを産めたことは『私の誇り』でした……

嗚呼…昨日のことのように憶えて0102(い)ます──
寒0102(い)冬の朝──
産声は高らかに天を掴み取り──
橙色(Orange)の光を射しました…

つ0102(い)てな0102(い)人生だったと…我ながらに憶0102(い)ます
それでも…アナタと出逢えたことは『最高の幸運』でした……

嗚呼…どんな苦難が訪れても…諦めず勇敢に立ち向か0102(い)なさ0102(い)…
愚かな母の最期の願0102(い)です…アナタは──
『0302(La)・0101(La)・1001(Lu)・0304(Lu)・0502(La)・0105(La)・0501(La)・0902(La)・0501(Lu)・0301(La)・0102(Lu)』

「…ごめんなさ0102(い)」 「…さようなら」
生まれて来る朝 死んで行く夜 君が生きて0102(い)る 現在(0102(い)ま)
「…ごめんなさ0102(い)」 「…ありがどう」
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

「嗚呼…其処にロマンは在るのだろうか?」

アナタを産んだのが…誰であれ…
本質は変わらな0102(い)…何一つ…
アナタが望まれて産まれて来たこと…
それさえ忘れなければ…0102(い)つか繋がれると──

嗚呼…傍で歩みを見守れな0102(い)のが…無念ですが…どうか…凛と往きなさ0102(い)
愚かな母の唯一の願0102(い)です…アナタは──
『0302(La)・0101(La)・1001(Lu)・0304(Lu)・0502(La)・0105(La)・0501(La)・0902(La)・0501(Lu)・0301(La)・0102(Lu)』

アナタが今生きて0102(い)る──それが『私が生きた物語の証(Roman)』
この地平線(せか0102(い))愛してくれるなら──それが『私の幸福(Bonheur)』
──それが『私の物語の意味(Roman)』

「其処にロマンは在るのかしら?」

生まれて来る意味 死んで行く意味 君が生きて0102(い)る 現在(0102(い)ま)
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

ふたつの風車は 廻り続けるだろう
愛する者と再び 繋げ時間(とき)まで
生と死の荒野を流離う人形は 廻り行く夜 どんな詩を灯しただろうか?

そして…地平線を統べる銀色の光…今…幾つの朝が訪れる──

「嗚呼…其処にロマンは在るのだろうか?」

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真実の伝言


嗚呼…昨日のことのように憶えています──
それは冬の朝──
呼び声は温かく手を握り諦め──
天使(Angel)の金管(らっぱ)を聴きました…

ありふれた人生だったと…我ながらに憶います
それでも…アナタを産めたことは『私の誇り』でした……

嗚呼…昨日のことのように憶えています──
寒い冬の朝──
産声は高らかに天を掴み取り──
橙色(Orange)の光を射しました…

ついてない人生だったと…我ながらに憶います
それでも…アナタと出逢えたことは『最高の幸運』でした……

嗚呼…どんな苦難が訪れても…諦めず勇敢に立ち向かいなさい…
愚かな母の最期の願いです…アナタは──
『しあわせにおなりなさい』

「…ごめんなさい」 「…さようなら」
生まれて来る朝 死んで行く夜 君が生きている 現在(いま)
「…ごめんなさい」 「…ありがどう」
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

「嗚呼…其処にロマンは在るのだろうか?」

アナタを産んだのが…誰であれ…
本質は変わらない…何一つ…
アナタが望まれて産まれて来たこと…
それさえ忘れなければ…いつか繋がれると──

嗚呼…傍で歩みを見守れないのが…無念ですが…どうか…凛と往きなさい
愚かな母の唯一の願いです…アナタは──
『しあわせにおなりなさい』

アナタが今生きている──それが『私が生きた物語の証(Roman)』
この地平線(せかい)愛してくれるなら──それが『私の幸福(Bonheur)』
──それが『私の物語の意味(Roman)』

「其処にロマンは在るのかしら?」

生まれて来る意味 死んで行く意味 君が生きている 現在(いま)
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

ふたつの風車は 廻り続けるだろう
愛する者と再び 繋げ時間(とき)まで
生と死の荒野を流離う人形は 廻り行く夜 どんな詩を灯しただろうか?

そして…地平線を統べる銀色の光…今…幾つの朝が訪れる──

「嗚呼…其処にロマンは在るのだろうか?」

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屋根裏物語


今晩和(Bon soir)──

親愛なる地平線の旅人よ…
生と死の荒野が流離う内に…この地平に辿り着いしまったようだね…
残念ながら此処は行き止り…不毛の世界だ…

少女が白いキャンバスに描いた幻想…
屋根裏で紡がれし《物語》(Roman)…
折り合わさった死んだ十三人の少年達…

嗚呼…其の檻の中彼女の笑い声は支配する…

「はい、奥様(Oui, madame)」

「さぁ、生まれておいでなさい…Hiver」

生まれて来る《物語》(Roman)…死で行く《物語》(Roman)…
君が聞きている現在(いま)…もう一つの《伝言》(Message)…

廻る『風車』…煌く『宝石』…
巡る『焔』…『双児(ふたご)の人形』…
灯される『第五の詩篇』…

「Roman...」

君が望む地平に繋がるまで…何度でも巡り尚せばいい…
約束されし無慈悲な夜が明ければ…また新しい朝が訪れるだろうか?

「現実、幻想、物語(Roman)の世界…嘘を吐いているのは誰か?」
「其処にロマンは在るのかしら?」

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朝と夜の物語 ~Another Roman Mix~


「現実、幻想、物語(Roman)の世界…嘘を吐いているのは誰か?」
「其処にロマンは在るのかしら?」

「壊れた人形」

生まれて来る朝と 死んで行く夜の物語(Roman)… Laurant

「骸の男」

嗚呼…僕達のこの寂しさは 良く似た色をした《宝石》(Pierre)

生まれて来る意味 死んで行く意味 君が生きている現在(いま)
十一文字の《伝言》(Message) 幻想物語(Roman) 『第五の地平線』

「Roman...」

「嗚呼…其処にロマンは在るだろうか?」

泣きながら僕達は来る 同じ苦しみ(「哀しみ」)を抱きしめて
笑いながら僕達は行く 遙か地平線の向こうへ

廻り合う君の唇に嗚呼…僕の詩を灯そう…人生(La vie)
僕達が繋がる《物語》(Roman)──

生まれて来る朝と 死んで行く夜の物語(Roman)… Laurant
嗚呼…僕達のこの刹那さは 良く似た色をした《美花》(Fleur)

右腕には菫の姫君…(C'est mademoiselle violette, qu'il est dans le bras droit...)
そして…(Et...)
左腕には紫陽花の姫君…(C'est mademoiselle hortense, qu'il est dans le bras gauche...)

嗚呼…僕の代わりに廻っておくれ…其の世界には──
僕が生まれてくるに至る物語(Roman)はあるのだろうか?

「さぁ、行っておいで」
「はい、御主人様(Oui, monsieur)」

廻り来る生の騒めき 太陽の風車
廻り行く死の安らぎ 月の揺り篭

我等は彷徨える 追憶に揺れる《風車》(Moulin a vent)
廻り行く何の地平にも 詩を灯すでしょう……

此れは──
生まれて来る前に 死んで行く僕(「Hiver」)の物語(Roman)… Laurant
嗚呼…僕達はもう逢いなくても 現在を生きて行く《憧憬》(Roman)
──詠い(「探し」)続けよう → 君が迷わぬように……

『朝と夜』の狭間… 『焔』の揺らめき…
『宝石』を掴む… 『腕』を伸ばし…
『風車』は廻れば… 『星屑』は煌めき…
『天使』が別れし… 『美しき』の幻想を…
『葡萄酒』の陶酔(ゆめ)に… 『賢者』も忌避する…
『伝言』の真意… 『地平線』は識る…

右手の死を 左手の生を
傾かざる冬の天秤

「Roman...」
最終更新:2008年05月03日 01:50
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