40-203「はつもうで」

「ね、ねぇ、おかさぁーん。こ、この頭おかしくないかな?」
「こんなスカートより、着物の方がいいかなぁ・・・・?」
「あらあら、いつもクールな貴方が、どうしたの?」

朝からこんな感じで僕は、落ち着けない。
今日は、キョンと初詣に行く約束をしてしまったからだ!
元日は、SOS団に取られちゃったけど、キョンは、2日目には、僕との約束があると言って断わってくれた。


とっても幸せ・・・・・・

玄関の呼び鈴が待ち遠しい・・・・・・・
ああ。
どうしてこんなにドキドキするの?
キョン。君を待ってるこの時間が、とても苦しいよ。
そして、とても嬉しい・・・・・・・

君がどんなエスコートをしてくれるのか、ずっと考えていた。
「寒いだろ?」って、コートの中で手を握り合ったり、
肩を抱かれたり、屋台のたこ焼きを二人で分け合ったりして・・・・・・・

私って結構、妄想家よね。キョンがそんなに気を使えるわけがないのに
こんなにはしゃいじゃって・・・・・・・
ああ。もう、約束の時間が来てしまう。

どきどき、どきどき胸が押しつぶされそう。
早く来て。もう、どうにかなっちゃうよ!

「ぴんぽーん」

………………………………………
………………………………………

…………………足がすくんで動けない。(ToT)

そんな私を笑いながら、お母さんが扉を開けてくれた。

「新年明けましておめでとう。佐々木。」
「あ・・・・明けましておめでとうございます・・・・・・キョン・・・・」
きっと今の私は、焼けた備長炭より真っ赤っか。
でも、キョンは、言ってくれた・・・・・・・・

「佐々木。そのスカート、似合ってるぞ」
ヘナヘナと倒れそうな私の手を取って、キョンが優しく笑ってくれた。
こんなの想像してなかった。新年早々、こんなことがあるなんて!!!!
でもきっと、今年は、いい年になるわ。
そんな期待を私は感じていた・・・・・・・。

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最終更新:2009年03月14日 22:53
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