Ubuntu 10.10 からこのページでは,最低限(いつも必ず行っている設定を記述していきます)。他の細かい項目については別ページを設けようと思います。

Ubuntu 10.10 日本語リミックス版のインストールの個人的な設定を書いていきます。リリースノートを読んでからオプションの設定、インストールをするのかを決定すると良いかと思います。

ZDNet Japan にて、図解付きでかつ詳しくインストール手順が紹介されています。http://japan.zdnet.com/news/os/story/0,2000056192,20421397,00.htm

困ったことがあれば、Ubuntu 日本語フォーラムが役に立つかと思います。


インストール直後

インストール直後は、ubuntu のアップグレードから行うのがよいかと思います。
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get upgrade
$ sudo apt-get dist-upgrade
sudo コマンドを実行するときにパスワードが求められますが、これは自分がログインしたユーザのパスワードをタイプします。

sudo 周り

ubuntu では、管理者権限のコマンド例えばapt-get を正しく実行させるためには、スーパユーザ(管理者権限)での実行が求められます。そのため、apt-getコマンドでも
$ sudo apt-get ~
と必ず頭にsudoコマンドを付けます。

このあたりの思想は、Ubuntu Tips/その他/suとsudoについての長所と短所を読むと理解できるかと思います。

root のロックを外す(root の有効化)


以下のコマンドでロックを外せます。
 $ sudo passwd root
これで、パスワードを入力し有効化にします。そのあと、
 $ su -
とタイプし、作成したrootのパスワードを打ち込みます。

sudo コマンドで root になる。

先ほどのルートのロックを外すの方法でも可能ですが、root を有効にしたくないけど root になりたいという場合には、
$ sudo -i
でスーパーユーザになれます。

sudo コマンド時パスワードを求められないようにする


sudo コマンドを打つとき、いちいちパスワードを打つのは面倒だ。という場合には、
$ sudo visudo
とコマンドを打ってファイルを編集します。このとき、特に変更がなければ、一番上には
GNU nano 2.2.4          ファイル: /etc/sudoers.tmp
といった感じになると思います。これは、nanoというエディタでメモ帳のように文字を打つことができます(ただし、マウス機能はサポートされていません)。矢印キーで、一番下に移動して、以下の文面を最終行に追加します。
<ユーザ名> ALL=NOPASSWD: ALL
たとえば、hogeユーザなら
hoge ALL=NOPASSWD: ALL
となります。保存はControl+O、編集終了はControl+Wです。

自分のユーザが明確に分からない、知りたいといった場合は
$ id
uid=xxxx(hoge) gid=xxxx(hoge) 所属グループ=いろいろ
となります。
これを参考にして、自分のユーザ名を見つけましょう。

便利なパッケージ群

様々な便利と思われるパッケージ群がインストールされます。実行しておいて損はないかと思います。主に動画周りがインストールされるみたいです。
$ sudo apt-get install ubuntu-restricted-extras


コンソールを使いやすくする。

様々なパッケージのインストール

インストールするパッケージは以下の通り
パッケージ名 説明とか
mlterm 軽快な多言語ターミナル
mlterm-tools mlterm を右クリックすると設定画面が出てきます
vim Unix系2大エディタ
emacs Unix系2大エディタ
manpages-ja manページ日本語版
manpages-ja-dev manページ日本語版の開発者向け?
lv 多言語ページャー
nkf テキストファイルの文字コード変換
zsh 標準でインストールされている Bash より強力なシェル
screen 一言で言えば、タブ型ターミナルにしてくれる
ibus-mozc google日本語入力のオープンソース版

こいつらを一気にインストールするので以下のコマンドを打ち込みます。
 $ sudo apt-get install mlterm mlterm-tools vim emacs manpages-ja manpages-ja-dev lv nkf zsh screen ibus-mozc -y
-y オプションは同意画面なしでインストール。emacs のバージョンは23です。バージョンなど気になる人は、
$ apt-cache [show|showpkg] <パッケージ名>
で調べる。

ibus の設定

ibus-mozc をインストールして、標準の変換サーバを mozc にしたいときは
$ killall ibus-daemon   # ibus kill
$ ibus-daemon  -d -x &  # ibus の起動
$ ibus-setup
と打ち込み、 ibus-setup を起動させます。
そして、タブのインプットメソッド→インプットメソッドの追加→日本語→mozcを選択し追加をします。そして、mozc を一番上に持ってこれば mozc の優先順位が一番となります。


zsh,mlterm,screen の設定

各ページを設けます。そこで設定を見て下さい。
  • zsh 環境への移行
$ zsh
で zsh が起動となりますが、ログインする度にこのコマンドを打つのは面倒です。そこで、
$ chsh -s /usr/bin/zsh
とデフォルトで使用するシェルを移行できます。この操作は慎重にすべきです。


インストールしたエディタ、ページャーの反映

update-alternatives を活用して、デフォルトで使用される(Windows で言う関連付けに属するもの)エディタ等を変更します。

 $ sudo update-alternatives --config editor  # エディタ
## 実行するとこのような画面が出ます。
There are 5 choices for the alternative editor (providing /usr/bin/editor).

   Selection    Path                優        Status
 ------------------------------------------------------------
 * 0            /bin/nano            40        auto mode
   1            /bin/ed             -100       manual mode
   2            /bin/nano            40        manual mode
   3            /usr/bin/emacs23     0         manual mode
   4            /usr/bin/vim.basic   30        manual mode
   5            /usr/bin/vim.tiny    10        manual mode

## デフォルトで使用するエディタの番号を指定する
## 好みに合わせる。今回は、vim.basic なので、'4'
Press enter to keep the current choice[*], or type selection number: 4
 $ sudo update-alternatices --config pager   # ページャー
## ページャーも同様の手順で設定する。

man 日本語化ページの確認

man コマンドで各種ヘルプを閲覧できます。ls コマンドを閲覧したければ
$ man ls
とタイプします。実は、C言語の関数もみることができて
$ man printf
で分かります。


フォントのインストール

様々なフォントをインストールすることによってより見栄えを良くします。インストールするフォントは、
フォント名 パッケージ名など 備考
M+ Font Bitmap xfonts-mplus フリーフォント
IPA フォント otf-ipafont IPA から提供されている完成度が高いフォント
IPAex フォント otf-ipaexfont IPA から提供されている完成度が高いフォント
IPA モナフォント ttf-ipamonafont IPA にAA(アスキーアート)を見栄え良くするため調整を施したフォント
VL ゴシック ttf-vlgothic M+フォントにいい感じで固定幅フォントにしてくれる
M+IPA http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/ からダウンロード M+ と IPA フォントの合成
MigMix http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/ からダウンロード M+ と IPA フォントの合成

M+IPA フォント以外のインストール

ubuntu では、apt 簡単にインストールできます。以下のコマンドを続けて打ちます。
 ## フォントパッケージのインストール
 $ sudo apt-get install -y xfonts-mplus otf-ipafont otf-ipaexfont ttf-ipamonafont ttf-vlgothic
 
 ## フォントの反映
 $ sudo xset fp rehash   # ビットマップフォントの反映
 $ sudo fc-cache -fv     # 特定の場所にインストールされたフォントの反映
                         # 場所はコマンドログ参照

M+IPA,MigMix,フォントのインストール

とにかくページに行きます。
M+IPAフォントは、 http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/download.html を参照にしてうまいことダウンロードして下さい。MigMixは、http://mix-mplus-ipa.sourceforge.jp/migmix/ を参照にしてうまいことダウンロードして下さい。
さて、ダウンロードがうまくできれば(Firefox でアクセスして保存を選択)、
 $ cd ダウンロード
 $ ls -1
 MigMix-1P-1M-20100626.zip
 MigMix-2P-2M-20100626.zip
 mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1.tar.bz2
となっていると思います。全部解凍してフォントフォルダに移動させます。
 $ unzip MigMix-1P-1M-20100626.zip
 $ unzip MigMix-2P-2M-20100626.zip 
 $ tar jxvf mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1.tar.bz2
と解凍する。まずは、MigMix-1P-1M
 $ cd MigMix-1P-1M-20100626
 $ mkdir MigMix1P1M
 $ mv -v *.ttf MigMix1P1M/
 $ sudo mv -v MigMix1P1M/ /usr/share/fonts/truetype/
 $ cd ../
つぎに、MigMix-2P-2M
 $ cd MigMix-2P-2M-20100626
 $ mkdir MigMix2P2M
 $ mv -v *.ttf MigMix2P2M/
 $ sudo mv -v MigMix2P2M/ /usr/share/fonts/truetype/
 $ cd ..
最後に、M+IPAフォント
 $ cd mixfont-mplus-ipa-TrueType-20060520p1/opfc-ModuleHP-1.1.1_withIPAFonts_and_Mplus/fonts/
 $ mkdir MPlusIPA
 $ mv -v M+*IPA*.ttf MPlusIPA/
 $ sudo mv -v  MPlusIPA/ /usr/share/fonts/truetype/
確認のため、/usr/share/font/truetype/ディレクトリへ行ってみます。
 $ cd /usr/share/font/truetype/
 $ ls -la
drwxr-xr-x  2 hoge hoge 4096 2010-10-19 02:49 MPlusIPA
パーミッションが変なので、
 $ sudo chown -R root:root .
として、もう一回確認
$ ls -la
root root になっていたら、
$ sudo fc-cache -fv
でインストール完了。
$ fc-list | lv
で確認して下さい。

キーボードのキーマップを変更する

Caps Lock と Control(Ctrl) を入れ替えるだけで Emacs,シェルなどの操作がずいぶんと楽になります(シェルは Emacs系のキーバインド)。入れ替えるためには、xmodmap コマンドを使います。ただ単に入れ替えるだけなら、
$ gedit ~/.Xmodmaprc
!!#### gedit 画面 #########
!! Caps Lock と Control キーを入れ替える
remove Lock = Caps_Lock
remove Control = Control_L
keysym Control_L = Caps_Lock
keysym Caps_Lock = Control_L
add Lock = Caps_Lock
add Control = Control_L
~/.Xmodmaprc へ保存します。再ログインするとどの .Xmodmaprc を適応するか尋ねられますので、作成したファイルを選択します(Gnome で確認)。

英字配列に変更する

キー配列を英字配列に変更したい人は、
$ setxkbmap -model us -layout us
と打ち込みます。すると、閉じカッコ(]) や バックスラッシュ(\) キーが人によっては満足しないことがあります(HHKB US 配列を使っている場合など)。
そこで、xmodmap を使ってこれを修正します。
 $ gedit ~/.xmodmaprc.us
!!##### US 配列の細かい設定 #####
!! 日本語キーボードの 「¥」に [\と│を割り当てる]
keycode 132 = backslash bar
keycode 51 =  Return
ここで、どのキーコードがどのキーかを調べるには、xev というコマンドを使って確認してみてください。
$ xev

Shift-JIS,EUC-JP 環境を認識させる。

以下コマンドで一気に確認。
 $ cd /var/lib/locales/supported.d/
 $ echo "ja_JP.EUC-JP EUC-JP" | sudo tee -a ja
 $ echo "ja_JP.EUC-JP EUC-JP" | sudo tee -a local
 $ echo "ja_JP.SHIFT-JIS SHIFT-JIS" | sudo tee -a ja 
 $ echo "ja_JP.SHIFT-JIS SHIFT-JIS" | sudo tee -a local 
 $ sudo  locale-gen
 $ locale -a | grep ja
ja_JP.eucjp
ja_JP.shiftjis
ja_JP.utf8
以下の三つが確認できれば成功してます。
  • ja_JP.eucjp
  • ja_JP.shiftjis
  • ja_JP.utf8

これは、一体どうやって使うかというと。例えば、使用するアプリケーションが EUC-JP 環境に依存しているとします。その際、ターミナル上で入出力の際に EUC-JP で打ち込む必要が出てきます。そのときに、
$ export LANG=ja_JP.eucjp
と打ち込むと EUC-JP 環境へと移行します。このコマンドを入力したターミナルは EUC-JP 環境となります。


日本語ディレクトリ(デスクトップなど)を英語に一括で変更する

ターミナル上で
$ LANG=C xdg-user-dirs-gtk-update
とタイプします。すると、Updatestandardfolderstocurrentlanguage? と問われるので、UpdateNames を選択してディレクトリ名を変更します。

デスクトップなどのディレクトリ名を任意の名前に変更する

前セクションで、ディレクトリを英語にしましたが、接頭が大文字です。これが気にくわないので小文字(任意のディレクトリ名)に変更します。~/.config/user-dirs.dirs を変更します。
 $ cd .config/
 $ vim user-dirs.dirs
### ${HOME}/.config/user-dirs.dirs
XDG_DESKTOP_DIR="$HOME/desktop"
XDG_DOWNLOAD_DIR="$HOME/downloads"
XDG_TEMPLATES_DIR="$HOME/templates"
XDG_PUBLICSHARE_DIR="$HOME/public"
XDG_DOCUMENTS_DIR="$HOME/documents"
XDG_MUSIC_DIR="$HOME/music"
XDG_PICTURES_DIR="$HOME/pictures"
XDG_VIDEOS_DIR="$HOME/videos"
とこのようにすべてのアルファベットを小文字にします。


テキストログインに変更する

テキストログインの方がウインドウマネージャーやらなんやら、柔軟に設定が行えます。次のページを参考に致しました。https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=8223

/etc/default/grub を編集する。
 sudo vim /etc/default/grub
## /etc/default/grub
## GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT を以下のように変更する
#GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash"
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="text"
と変更後
$ sudo update-grub
$ sudo update-grub2
で反映させる。

再起動すると、
hostname login:
などと表示されるが、ユーザ名とパスワードをタイプしてログイン後
$ startx
でグラフィックなインターフェースが開きます。

テキストログイン後の注意点

audio グループに属さなければログインできなくなります。したがって,
$ sudo adduser <you username> audio
とaudioグループに入ります。hoge ユーザならば
$ sudo adduser hoge audio
となります。

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