高位北国人
L:高位北国人={
t:名称=高位北国人(人)
t:要点=涼しげな服装,白い肌で美しい人材,白い髪,頭環
t:周辺環境=雪の中の王宮
t:評価=体格2,筋力2,耐久力0,外見2,敏捷0,器用0,感覚1,知識1,幸運0
t:特殊={
*高位北国人の人カテゴリ = 高位人アイドレスとして扱う。
*高位北国人は根源力25000以下は着用できない。
*高位北国人は一般行為判定を伴うイベントに出るたびに食料1万tを消費する。
}
→次のアイドレス:・呪術師(職業)・吟遊詩人(職業)・船乗り(職業)・藩王(職業4)}
詩歌藩国の冬は長く、日は短く夜は深い。
ニューワールドの中でも最果てに存在するこの藩国で、吹雪吹きすさぶ夜に人々の無聊を慰めるのは物語であった。
通りを出歩く事も適わぬ暮らしの中、この国の人々は屋内での生活に特化していく。
日に焼けることのない肌は抜ける様に白く、人工の光を反射して輝く髪もまた白く。
地下通路が整備され、雪の日にも人々が交流するようになれば頭輪や指輪、腕輪や首飾りといった装飾品が持て囃されるようになっていった。
(雪の中で歩く人々には、凍傷の危険があるだけの不要な品だ)
地熱の高さを利用して温水を家庭に引き込み、暖房を確保した人々は室内生活に特化した服装に変わっていく。
分厚く着込んだ布は減り、いっそ涼しげな衣装が一時期流行り、共同ホールでは華美な衣装を自慢しあうような風潮も見られた。
──全ては昔のことだ。
一説によると、気まぐれに目を覚ましたへびがみ様が人々を戒め、そういう服はとっておきの時以外は仕舞っておくようになったとか。
温水の循環に異常をきたしたという説もあるが、さりとてその時期に生まれた文化は今でも確実に受け継がれている。
涼しげな服を着た、美しく高貴な人々。
彼らは羨望を込めて、高位北国人と呼ばれている。
~王宮にて~
「それでは子供達、夜ももう遅い、そろそろ……何? まだ早いって?」
この国の王宮には身寄りのない者達の暮らす一角があり、そこでは夜毎物語が紡がれている。
それはある時は遠い昔の伝説であり、ある日には昨日終わったばかりの戦闘の話である事もあった。
その中で神々は大地を創造し、古き王は覚悟を持って剣を取り、大いなる勇士たちが舟をこぎだし、人は愛憎の果てに悲劇を紡ぎ、優愛を持って感動を呼ぶ。
「では、今夜は次のお話を最後としよう。一羽の鳥が銃を取り、世界を越えて旅をする。
その鳥の名は……」
文:九音・詩歌
絵:駒地真子