サブタイトル個別 ウルトラQ 第8話


甘い蜜の恐怖
モングラー(カラー)
モングラー(モノクロ)

解説ブックレットより

●ウルトラQ第8話(製作No.10)1966年2月20日放映
●登場宇宙人・怪獣 モグラ怪獣モングラー
●『ウルトラQ』からのシークレットアイテムは、モグラ怪獣モングラー。ローヤルゼリーの何百倍もの効力がある特殊栄養剤“ハニーゼリオン”を摂取したモグラが巨大化したもので、田畑や山林を荒らし回ったため、自衛隊の攻撃を受けることになる。ジオラマはクライマックスの総攻撃シーンより。巣穴を破壊され、顔をのぞかせたモングラーに、集結した戦車隊が集中砲火を浴びせる。モングラーはたまらず一目散に地中に潜り、火山地層に激突してしまうのだった。このエピソードは非常にスタンダードな怪獣映画的作りが魅力で、自衛隊の攻撃シーンやモングラーの出現で地割れが発生するシーンなどには、東宝映画『空の怪獣ラドン』『地球防衛軍』のフィルムが流用されていた。ことにモングラーの激突で火山が噴火するシーンは『ラドン』そのまま。ちなみにモングラーを演じたのは、その『ラドン』にも出演した怪獣演技の第一人者・中島春雄氏だ。
Text by Mizuki Eguchi

補足

●ダイジェスト
嵐の晩、伊佐山農業試験場が何者かに荒らされ、ローヤルゼリーの何百倍もの効果のあるハニーゼリオンを摂取したジバチの幼虫等が失われた。もし野生動物が食べたのなら…研究員たちの心配は的中し、巨大なモグラが出現。田畑を荒らし、家畜を食べ、被害を広げる巨大モグラに対し、自衛隊による攻撃が決定する。その頃、万城目や由利子は、この巨大モグラ事件が人為的に起こされたものであることを突き止めた。
●モグラ怪獣モングラー/身長50メートル・体重2万トン
ハニーゼリオンの影響により巨大化したモグラ。とにかくただデカくなっただけのモグラなので特殊能力はありません。が、物理的攻撃に対する耐久力はまさに怪獣。自衛隊による攻撃シーンは、サム・ペキンパー監督が撮ったのかというくらい、Qの中でも随一の長尺・火薬量ではないでしょうか。

●名鑑で再現された攻撃シーンの前は、至近距離でのダイナマイト爆発にも無傷だったモングラー。山ひとつ吹っ飛ばしそうな自衛隊の砲撃やらミサイル攻撃にも耐え、地下深くに逃げたところ火山地帯に激突し最後を遂げるわけですが…そして地震と地割れが発生、火山は噴火し、周辺一帯には巨大モグラどころではない壊滅的被害が…その光景を前に皆さん高らかに笑いあい、由利子女史は呑気に写真を撮っております。今見返すと、流石に「いいのかオイッ」とツッコミたくなるラストシーンですね。
●そう言えば冒頭の列車事故を目撃した万城目と一平が「帰ってすぐ連絡だ」とか何とか話すシーンも、おい、まず、運転手の救出が先じゃないのか、と。
●ハニーゼリオンや、ゴローの青葉クルミなど、当初はもっと薬品っぽい名称だったようです。なぜ没になったかというと、放送当時のあのスポンサーからのクレーム。まぁ、製薬会社ですから。



最終更新:2009年05月08日 17:11