サブタイトル個別 ウルトラQ 第22話


変身
モルフォ蝶(カラー)
モルフォ蝶(モノクロ)

解説ブックレットより

●ウルトラQ第22話(製作No.2)1966年5月29日放映
●登場宇宙人・怪獣:巨蝶 モルフォ蝶  巨人
●番組名が「UNBALANCE」だった時の最初に撮影に入ったSF怪奇色の強い作品である。
撮影自体はテンポよく進んだのだが、第一回作品という事もあり、円谷プロは特撮では世界の円谷であったが、本編の段取りについてはまだ慣れておらず、時間が随分とかかった事を思い出す。
でもこのような時間が、主人公である三人(西条康彦、桜井浩子)が、いろいろな話をする機会にもなり、打ち解けていく始まりだったのだと思う。
モルフォ蝶は残念ながら撮影の時に見ることはなかったのだが、出来上がった作品を見て時、非常に幻想的で見ていてスゥーッと自分までアンバランスゾーンに墜ちていく感じだった。
万城目淳役 佐原健二

補足

●ダイジェスト
長野で雪男騒ぎ! 取材クルーに加われず残念がる由利子のもとに、友人のあや子から連絡が入った。彼女は、雪男の正体は、一年前、一緒に蓼科高原を訪れたフィアンセの浩二だと語る。
●巨人/身長20メートル・体重500トン
昆虫学者・浩二は蓼科でアマゾンにしかいないはずのモルフォ蝶を目撃。後を追った浩二は、巨大モルフォ蝶の毒鱗粉をによって変調をきたし、水を求めて不思議な沼へと迷い込む。行方を追ったあや子は、数日後、山中ですでに巨人と化した浩二を発見した。記憶や人格に多大な障害を負った模様。一年の潜伏期間を経て、さらに凶暴化し人里へと姿を見せた。
●巨大モルフォ蝶/身長80cm(翼長2メートル)。体重100g
毒鱗粉を浴びた人間は、激しい痛みと暑さ・喉の渇きに襲われる。巨人同様、沼の水の影響により巨大化したものと思われる。


●この話、元凶は「沼」ですよね。あれは何だったのか。姿を消すなど、何か異質な存在が、沼という環境に擬態・カモフラージュしていたのでは? それは、ウルトラマンのブルトンのように、まったくの異世界から来た不可思議な存在か? それとも未来から空間転移してきた暴走する実験装置か? 巨大化等は、この「沼」にとっては副産物で、私たちの概念が及ばないところに本来の目的があったのかもしれません。
●モルフォ蝶は、この「沼」とのセット、あるいは機能と考えた方が良いでしょう。おそらく、誘因・捕獲する対象に対し、それが最も興味を示すであろう姿に変化するのでは? だから、浩二の場合、モルフォ蝶だったのです。
●一年間、巨人が何をしていたのか不明ですが、この「沼」の影響・拘束下にあり、そのテリトリーの外には出られなかったのでしょう。巨人出現は、「沼」が別空間への転移・消えてしまい、その拘束力が無くなったためでは。「沼」の水は、巨人の存在維持にとって、ヤバいクスリ同様不可欠なものであり、それが消えてしまったため禁断症状をきたし、より凶暴性が増したものと思われます。
●一の谷博士開発の熱原子X線放射器。数千万オングストロームの波長を持つ光線を放つ。浩二を巨人たらしめていた「沼」の水・身体に残ったその残留物資を浄化する効果があったようです。結果として浩二は元の人間の姿に戻り、メデタシメデタシですが……発射した時点ではブッ殺ス気マンマンだったんじゃないですか?
●それにしても、女って…




最終更新:2009年05月23日 22:56