百年前の街角の
名も無い幼い少年《ディオ・ブランドー》の
誰も知らない
むかしばなし
優しい母の愛は亡く
時に苛立ちの捌け口に
その身に余る 罰《八つ当たり》を受けた
「悲しいだなんて」 「感情もないさ」
二度と戻らない 過去に背を向けて
知らない知らない僕は何も知らない
叱られた後のやさしさも
雨上がりの手の温もりも
でも本当に本当に本当に本当に要らないんだ
負けない負けない誰にも負けない
こいつ《ジョナサン・ジョースター》の全てを奪ってやる
誰も知らない むかしばなしは
夕闇の中に吸い込まれて 消えてった
溢れだすような愛情《慈愛》と
幸せなとき《時間》の毎日に
君《ディオ・ブランドー》はいつしかそこに立ってた
仲良くしたいだけなのに
友達《ダニー》も傷つけられて
僕は、いつしか 取り残されてた
僕の居場所は削られていく《侵略されていく》のに
「一緒に帰ろう」手を引かれてさ
知らない知らない僕は何も知らない
君《ディオ》が抱えている企みも
だけど あの子《エリナ》の名誉だけは
君《ディオ》に痛めつけられたままにはしない！
やめないッ！やめないッ！
君が泣くまでは！
僕にも譲れないものがある
床に落ちていった石仮面
七年後 あの炎の中で 消えてった
陽が暮れて 夜が更けて 文字通り 二人で一人
百年を経て また繋がる 忌々しい血筋の因縁が
星アザが導く 邂逅を
知らない知らない声が聞こえても
「このDIOに仇をなす全人類」
抗う間もなく 時間を止めて
ちから《ザ・ワールド》見せつけて
終わりを知らしめてやろう
知らない知らない僕は何も知らない
いままでとこれから《血筋》も
君《空条承太郎》の名も
でもね、今は「これでいいんだ」と
ただ本当に本当に本当に本当に思うんだ
遠い日々の あの青春《記憶》は
朝焼けの中に吸い込まれて消えてった
最終更新：2015年03月25日 00:02
