「ねえキョン」
「ん?」
「相談があるんだけど……」
「おう。 どんな相談だ」
「近々友人が誕生日を迎えるんだ。 それで彼に何かプレゼントを渡したいんだけど……」
「何を渡せばいいのか分からない、ってか。 …ちなみに、彼…っていうことは男か?」
「うん、男性だよ。
そこで、君だったら誕生日に何が欲しい。 これは真面目に答えてほしい質問だ」
「ん…あ、ああ。 佐々木に男友達か……」
「何か言ったかい?」
「あ、いや、なんでもない。
俺が欲しいもの……………あっ」
「何かあるのかい?」
「ああ、洋服なんだが……この前、広告でいい感じのを見つけてだな、なんとなく欲しいなーと思っただけなんだが」
「洋服、か……。 どんなのか見せてもらえるかな?」
「あ、ああ……取ってくる」
「ふう……どうやら上手く聞き出せそうだ。 キョン、君の誕生日の話なんだが……はてさて、いつ気づくのか見物だよ」
「取ってきたぞー。 えーと……あった、これだ」
「ふむふむ」
「佐々木。 分かってると思うが、どんな服が欲しいのかはその友達に直接尋ねるしかないぞ」
「ん? ああ、そうだね」
「そういえば……俺の誕生日ももうすぐだな。 親に買ってもらうか」
「えっ(´・ω・`)」
「ほ、他に欲しいものはないのかい?」
「他に……?」
「ああ、洋服以外にないのかい?」
「……佐々木」
「なるほど僕か……ってえええええ!?」
「ち、ちがっ! 顔が近い、って言おうとしただけだ……っ!」
「ですよねー(´・ω・`)」
「そ、そういう佐々木は誕生日プレゼントに何が欲しいんだ?」
「………キョン」
「なんだ?」
「え? いや、だから………キョンだよ」
「さ、佐々木………。 でも、男友達ってのは」
「だから……そ、それもキョンだよ」
「さっ、佐々木……」
(続かない)
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最終更新:2009年10月17日 17:37