15-688「佐々木さん、浴衣に花火は夏の風物詩の巻」

佐々木さん、浴衣に花火は夏の風物詩の巻

佐々木「やあキョン、すまないね。わざわざ呼び出して。
     せっかくの花火大会なのに、皆予定が会わないと断られてしまって」
キョン「別にかまわないぜ。今日はSOS団の活動も、ちょうど休みだったしな」
佐々木「そ、そうかい。
     ……と、ところで、その、僕らしくもないとは思うのだが、一応、こういった催しには、
     女性は浴衣で来るのが好ましいと聞くものだから、母のお下がりなのだけれど、
     思い切って浴衣にしてみたのだけれど、どうだろう、キョン?」
キョン「ん? いいんじゃないか」
佐々木「そ、そういって貰えると嬉しいよ! キョン!!」
キョン「下手に半そでで来ると、蚊にくわれるからな。あー、俺もTシャツじゃなくて、浴衣着てくるべきだったか」
佐々木「『いい』って、そっちの意味か。うん、わかってた。わかっていたさ」
キョン「? どうかしたか、佐々木」
佐々木「何でもないよ。それより、ほら、腕を出して。虫除けスプレー持ってきたから」
キョン「おうすまん。えらく準備いいな」
佐々木「君がそういう格好で来て、これが必要になるだろうとは、容易く予想できたからね」

(花火大会)
キョン「凄え! さすがに間近で観ると、迫力が違うな、佐々木。 たーまやー」
佐々木「本来、「玉屋」「鍵屋」という掛け声は、江戸の花火大会で競った2大花火屋の
     屋号だから、それ以外の地域の花火、なかんずくその両屋が手がけてない花火の
     応援は、それを打ち上げる職人の屋号を叫ぶのが、理屈としては正しいらしいよ。
     まあ、そこまで小難しく考える必要もないのだけれ……(ドォン)きゃっ」
キョン「おお、さすが五寸玉。衝撃が体にビリビリきたぞ。大丈夫か佐々木」
佐々木「ご、ごめん、ちょっとビックリしただけだよ」
キョン「人も多くなってきたからな。はぐれんように、手、しっかり掴まっとけよ?」
佐々木「(どきどきどきどき)う、うん。キョン、君の手、なんだか大きくなったね」
キョン「そうか? いやしかし、人が多いし、TVで観れるからって、近所なのに一度も
    この大会見に来たことなかったんだが、生で見ると迫力が段違いだな。
    誘ってくれてありがとよ、佐々木。いやここまで違うとは思わなんだ」
佐々木「そうだね、こんなに楽しいものになるとは、僕も思わなかったよ、キョン」

ドォン   ドォン

キョン「妹や他の連中も、誘ってやればよかったかな。本当に綺麗だ、なあ佐々木」
佐々木「う、うん。
     ……ねぇキョン。また来年もこうして、二人で花火を見たいものだね」
キョン「そうだな。来年も来ようぜ。今度はみんなも一緒……」
佐々木「そうじゃなくて。僕は、二人で花火を見たいんだ」
ドォン ドォン
キョン「悪ぃ佐々木、花火で聞こえなかった。今なにか言ったか?」
佐々木「僕はね、君と一緒に花火を」
ドォンドォンドォンドォンドォンドォン
キョン「えー!? きーこえなーい?」
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン
佐々木「だから! 私はあなたと二人だけで花火が見たいって言ったの!
     私は、あなたがす
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン
キョン「何だこの花火。クラスター爆弾でも混じってんのか。こんなの初めて見たぜ。凄いな佐々木!」
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン
佐々木「何? 聞こえない!?」
ドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォンドォン


長門「……今年は私と花火大会に行き、屋台のカレーを食す予定だったのに」

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最終更新:2007年07月30日 22:02
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