24-627「たまにはこんな二人でも」

『たまにはこんな二人でも』

「はぁ…」
「盛大な溜息だね。涼宮さんにフラれたでもしたかい?」
「まあな。はぁ~~~、口や態度はどうあれ少なくとも嫌われてはいないと思ってたんだけどな」
「それは自業自得というものだよ。キミは女心というものに鈍感過ぎる。
だからあんなに長い間側にいて、いくらでもあったはずのチャンスをみすみす逃す事になるんだ」
「人が落ち込んでるっていうのに、お前は優しい言葉の一つも掛けてくれないのか?」
「下手な事言っても逆効果になりそうだしね。その代わり僕で良ければ気晴らしくらいは付き合うよ」
「ありがとよ…てまさかお前俺の事
「ストップ。念のため言っておくけど僕に友情以上の感情は無いよ。
もしそれ以上を無理にでも求めると言うのなら、僕は躊躇わず携帯で110を押させてもらうからね」
「と、当然だ。なんせ俺達は『親友』だもんな」
「どうだか」

「よう国木田、ついでに谷口。何やってんだ?」
「例によってフラれて落ち込んでるクラスメイトの愚痴に付き合ってるんだよ。キョンは?」
「家で佐々木に勉強教えて貰ってたんだが、ハルヒの奴が押しかけて来て、
飲み物くらい出せとか言い出したんだが生憎買い置きが無くて、その買い出しだ」
「キョンも大変だね」
「その分退屈はしないで済んでるがな。明らかにデメリットの方が大きいがもう諦めた」
「そうかい。頑張ってね」
「おう。お前も谷口菌に感染しないようにしろよ。じゃあな」


あれ、谷口?

「うおおおお、包丁屋はどこだあ!大工道具でもいい!」

………P!P!P!トゥルルル…カチャ
「あ、もしもし、危ない事を口走ってる男がいるんですけど。場所はですね…」

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最終更新:2007年11月13日 21:40
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