ひのじゅつ
武術や方術、学問等、習って修める技術であり人の業。
この世の理に則ったものを指し、その枠内にあるもの。
高度な技術は下位からすれば常軌を逸して見えるものの、あくまで森羅万象から外れておらず、ゆえに出来ることと出来ないことが明確にある。端的に、説明のつく力と言い換えてもいい。
基本、人間である以上、陽の属性は誰もが皆持っている。
鬼道、陰陽道、呪禁道、修験道、巫顕、その他諸々、吉凶の判別や、加持祈祷、降魔、呪殺なども。
これら総て技術であり、あくまでも森羅万象の法則に基づいた業であり、それを超えることはできない。
龍明曰く習えば誰にでも出来るとのこと。これは神仏と宗教の概念が存在しないため、呪術と言っても超越した何者かの力を借りるといった類の、いわば他力本願性がないためである。
気力や咒力といったものを消費することで、こういった術を使用する。なお
解脱したからといって霊感の源である咒力が0になるということはない。
汚染等級で壱から拾までの格付けがなされる。
極めるのに才能と修練ないし経験が必要なのは呪術に限らず武術や学問も一緒であろう。
等級は文と武で分けられているため単純に数値が高ければ強いとは限らない。
壱~肆
市井の町民らも含めた一般枠。もっとも数が多いゆえにピンキリであり、段階ごとの差も激しい。
少なくとも参以上の者は個々の分野で一線級の実力者と言って差し支えないのだが、それでもこの領域を超えられる者はほぼいない。
良くも悪くも、凡人の範囲である。
該当者は
久雅竜胆、
凶月咲耶、
御門龍水、
六条紅虫。
伍~漆
天賦の才に極限の修練、ないし経験を積んだ者だけが辿り着ける達人域。肆以下とは明確な壁があり、選ばれた者たちの領域と言っていい。
技術として可能であるというだけで、一般の者らには到底真似できないことを体現している。
該当者は
坂上覇吐、
凶月刑士郎、
壬生宗次郎、
玖錠紫織、
丁禮、
中院冷泉。
捌~拾
人の頂点。この世の理において無双と呼ばれるに相応しい領域。
ゆえに当代一と表現するのは誤りであり、何時の時代にも存在するというものではない。
達人を超えた絶人と評するのが正しいだろう。
該当者は
御門龍明のみ。
術一覧
龍明は不眠不休で活動しても一切の疲れを見せるどころか、全身から横溢する精気で、他者を癒す活性の咒法を行使していた。
龍明と夜行が敷いた、転移を行う陰陽術の陣。
穢土諏訪原脱出の際使用。
作中で
歪み者以外は気功による肉体強化を使う。
紫織は硬気、貫気で拳足及び武器の強化を行い威力を増加させる。硬気による剛体は打撃や斬撃には強いが絞技などには脆い。
龍明は最高位に達した気力と咒力による感覚強化で高位の歪みに匹敵する身体能力を獲得している。
御前試合において刑士郎が巨大な苦無を四方に撃ち込み、その場における
地脈を絶つことで限定した領域内の自然を殺すことができる。
その効果は術封じ。すなわち結界破壊に他ならない。
空間を捻って繋げる術。
入り口と出口を設けた上で距離を縮め、もしくは広げ。またあるいは角度を狂わす。
それが遁甲と呼ばれる技術であり、御門の屋敷に張ってあったものがその典型。
これを戦闘に応用するなら、拳や剣に穴を潜らせ、別の場所から吐き出させること。つまり空間的な晦ましによる死角攻撃に他ならない。
龍明が残していた咒。天変地異と呼べる出鱈目な天候変化や地殻変動を起こし、対象に害を及ぼす。
通常域を著しく超えた唯我の感情を感知して発動する術式で、目的は唯我の衝動に憑かれた存在の排除。
元々龍明が仕込んでいた結界の内にある者の精神を昂らせる効果がある術と併せて使用。
例えば宇宙が一つの生命だったとしたならば、大地はその皮膚であるとする。であらば当然、垢や糞といった排泄物も出てくる。陽の相でも過剰摂取は相応しい形、森羅万象に近い形へ人を歪ませる。
そしてそれが溜まりやすい場所を用意すれば、その者らしくなっていき、容易く唯我の想に落ちてしまう。
この程度で己を見失うなら東征に赴く資格などないという考えから龍明が使用。
東征当時の西側においては飛行機械は存在せず、落下という下方への死点を消す咒を極め、浮くことができる術師がごく少数存在するのみである。
しかし夜行はどういう理屈か当たり前のように滞空する。彼の
禹歩は重力さえ無視するのかもしれない。
また陽の術ではないが
夜都賀波岐の母禮は西のそれを数百桁規模で逸脱したレベルで、重力無視、高速飛翔、縦横無尽の機動性を実現し、空を飛翔することが可能である。他、夜刀が最速で次点が母禮、宿儺と常世は浮けるだけ。
作中人物の等級
保有者 |
等級 |
備考 |
凶月咲耶 |
陽の壱 |
身体的には常人 |
六条紅虫 |
陽の参 |
文武ともに参。一般的には優秀 |
久雅竜胆 |
陽の肆 |
剣術、弓術、共に水準以上 |
御門龍水 |
陽の肆 |
一般的な陰陽師としてみれば一流 |
坂上覇吐 |
陽の伍 |
類稀なる陽の武 |
凶月刑士郎 |
陽の伍 |
類稀なる陽の武 |
丁禮 |
陽の伍 |
陽に属する総ての技能が伍等級の達人域 |
壬生宗次郎 |
陽の陸 |
武においては覇吐と刑士郎を上回る |
玖錠紫織 |
陽の漆 |
単純な陽の武なら男勢を凌駕する |
中院冷泉 |
陽の漆 |
個人の武力は陽の肆程度 |
御門龍明 |
陽の拾 |
あらゆる面で頂点にある |
+
|
凶月の等級のみ |
保有者 |
等級 |
備考 |
凶月刑士郎(中伝) |
陽の陸 |
幾多の経験により上昇 |
凶月刑士郎(奥伝) |
陽の拾 |
解脱。極限の精神と武技 |
凶月咲耶(中伝) |
陽の壱 |
身体的には常人 |
凶月咲耶(奥伝) |
陽の壱 |
解脱。ごく普通の女性 |
|
- 紫織はぶくの止めろwww -- 名無しさん (2012-02-18 13:45:21)
- 格闘技や剣術だけでなく、咒術のような科学に類するモノや学問も含まれる模様 -- 名無しさん (2012-02-18 14:51:37)
- 各キャラ、中伝以上の陽の術の数値も見たかったなぁ。 -- 名無しさん (2012-02-19 00:20:39)
- これ見ると、解脱後の兄様の凄さが良く分かるわ。 -- 名無しさん (2012-06-09 19:28:53)
- 壱 1 弐 2 参 3 肆 4 伍 5 陸 6 漆 7 捌 8 玖 9 拾 10 -- 名無しさん (2012-10-15 04:36:10)
- イメージ的に陽の拾だけ別枠って感じ。諸々の苦難を超えて人間性極まったら拾になりましたみたいな。 -- 名無しさん (2012-10-15 22:35:59)
- 刑士郎は解脱したから良いとして。龍明の本来の等級は修羅曼荼羅だろうに、寿命の長さからしてズルだわコレw -- 名無しさん (2012-10-16 05:32:43)
- 刑士郎も解脱したからこそオカシイんだぜ。「陰のみが潰えたのではなく、陽からも背を向けたと知るべきだ。まさに孤立無援」なのだから -- 名無しさん (2012-11-02 07:56:41)
- ↑人間である以上、陽の属性は誰もが皆持っている -- 名無しさん (2012-11-02 16:50:57)
- ↑2 夜行の無形・太極説明からして、陽の術は法則に沿った自然界の操作。そういうことはできないってことだろ。でも等級項目の陽の値は武術とかの技量を現す側面もあるから、不思議パワー一切なし純粋な武術だけの評価何だろ。 -- 名無しさん (2012-11-02 16:53:04)
- じゃあ龍明さん凄すぎだな。やはり人間として極まるってのが陽の拾ってかんじかな? -- 名無しさん (2012-11-02 18:46:55)
- ↑陽の値は学問にも当てはまるらしいから、龍明の場合あの世界の陰陽術の基礎を作ったり、天狗道から外れているが故の指導力や軍隊運用といった文官的な面も考慮に入れられているのかな? 総合力なのか一つの能力の絶対値なのかで結構評価変わるよね。 -- 名無しさん (2012-11-03 02:11:12)
- 陽の値は精神面も考慮されてそうな気がするな -- 名無しさん (2012-11-03 14:18:14)
- 何か某小魚ボックスの異常(アブノーマル)もこの部類な気がする。負完全や現実じゃ有り得ないスキルの(「なかったこと」にするとか)は陰で、才能による身体能力や精神の超過など(超反射神経とか)有り得そうな部類は陽って感じ。 -- 名無しさん (2012-12-17 11:56:47)
- 黎明時代のベイやらシュライバーやらザミエル卿やらの戦闘力も、分類するならこれなのかね。当時のシュライバーがどれくらいに該当するんだろう。 -- 名無しさん (2012-12-17 21:30:03)
- 森羅万象から外れておらず、理に則っていないって事は物理法則を超えた動きは出来ないって事でいいんだよね? -- 名無しさん (2012-12-17 21:40:21)
- ↑陰陽術も評価に入っていて、創造を発動した騎士団レベルの戦闘行動が伍という全体の半分レベルなら微妙じゃね? -- 名無しさん (2013-01-05 11:28:53)
- エイヴィヒカイトも一応は習えばできる範囲かな。自滅するのは単に才能が無かったというだけだろう -- 名無しさん (2013-01-05 20:56:54)
- エイヴィヒカイトは陰の異能を獲得させる陽の術みたいなもんだろうか -- 名無しさん (2013-01-06 05:09:29)
- ↑エイヴィヒカイトは回帰する魂をせき止めて聖遺物に蓄える⇒水銀の理(森羅万象)から外れてるってことで陰の異能枠じゃねぇの? -- 名無しさん (2013-01-17 14:42:48)
- 渇望を使えるようになるための補助輪やろ。もはや歪みやで -- 名無しさん (2013-01-17 15:28:51)
- マッキーの陽の等級はどんくらいなんだろう。拾は確実にあるだろうけどさ -- 名無しさん (2016-11-25 21:17:32)
- 根性だけで生き抜くセージも拾かな -- 名無しさん (2017-02-14 22:15:34)
- ↑ ↑2 龍明と兄様、マキナと聖十郎。言葉にするのは難しいけど並べてみるとその2人が拾に達することは絶対ない気がする -- 名無しさん (2017-02-15 02:02:26)
- 陽は説明のつく力だから、セージの学力はともかく、根性で生存は陽じゃない気がするけどなぁ。根性って説明つかないじゃん -- 名無しさん (2017-02-16 07:27:57)
- そうだね(お隣の世界を見ながら) -- 名無しさん (2017-02-16 10:01:33)
- 四四八なら陽の拾だろう -- 名無しさん (2017-02-16 20:05:49)
- 刑士郎だって射干との戦いを、ボロボロになっても根性で戦い抜いたし、根性は陽で良いんじゃない? -- 名無しさん (2017-02-16 20:10:27)
- これって変態の世だと闇は陽の拾かそれ以上扱いになるのか -- 名無しさん (2017-02-19 19:22:42)
- イメージ的には陰まっしぐらwww一応現実にもある概念なんだが、いざ説明しろと言われれば…… -- 名無しさん (2017-02-19 20:02:31)
- なるのかなぁ? -- 名無しさん (2017-04-13 20:20:16)
- わけのわからないものと言えばそうだが、超常現象(=陰)とは言えない不思議 -- 名無しさん (2017-04-13 20:57:22)
- だってこの世界観超常現象(魂とか)が存在してることが確定してるし陰は本当に渇望の覇道や求道で世界に根本から喧嘩売ってるのをかけらでも行使してるなら陰扱いでいいんじゃない? -- 名無しさん (2017-04-13 22:36:28)
- ↑8お隣の世界では気合と根性は半ば世界法則みたいなもんやろ -- 名無しさん (2017-04-14 14:19:52)
- 歴代の理はどれも物理法則を変えるような内容じゃなかったから陽の術で利用される物理法則=我々の宇宙と概ね同じって前提になってるんだよな。だから当然歴代のどの座の世界においても焦熱世界みたいなのは陰の異能扱いされる。もし焦熱世界が座の理になった場合は焦熱世界の法則に基づいた力こそが陽の術でそれ以外はたとえ我々の宇宙と同じ物理法則に基づいた力でも陰の異能扱いされるって感じかね? -- 名無しさん (2017-05-05 20:19:18)
- まあ神座の世界は超常現象が存在すると確定していてそれが理論体系化されていて利用できる世界だから現実と同じ物理法則とは言えんかもしれんが -- 名無しさん (2017-05-05 20:35:10)
- 当代の神座由来の異能は陽扱い(冷泉どのの歪みが0 -- 名無しさん (2017-07-04 23:08:55)
- 途中送信しちゃった 、だからまぎらわしいけど神座構築前からの基底に根ざした超常現象はぜーんぶ陽扱いなんだろう、マリィ時代の魔道科学がいずれ座の解体に繋がるの危険視してご破算にしたんだし -- 名無しさん (2017-07-04 23:19:44)
- マリィの魔法科学もサタナイルの天使関係の科学も科学なら水銀の魔術もまだできないだけで科学で解明できるが渇望関係は絶対にできない、陽術は物理法則をすり抜けるが渇望関係は物理法則ねじまげる スクナは物理法則に従わないものを自滅させるというより神座関係の恩恵を受けたものを自滅させるが基本中の基本である物理法則によってのみ成り立つ体術はさすがに無効にできない こんな感じか? なんにせよやっぱズルいわスクナ -- 名無しさん (2021-03-16 19:48:52)
- ナラカの本質が分かってきたら、あれ要するに神座からのナラカ供給オフにしてるってだけで説明ついちゃうからな……むしろ変換機として機能してる神座がそもそも何で出来てんだよって感じだが -- 名無しさん (2021-03-16 23:05:02)
最終更新:2023年12月15日 21:12