アポルオンの概要
アポルオンは、
カブラールの
クリスタル回収から登場し、次々とクリスタルを奪って回っている。彼の鎧が
ユニットの
メタルと材質が一致することから、当初は
降臨者の先兵と推測された。
もしそうであれば、
降臨者にとって危険な地球生物の完全抹殺が目的となるはずであるが、
ゾアロードを駆逐するだけでなく、クリスタル粉砕せずわざわざ保管するという不可思議な行動を取っている。その後、
ギュオーや
クルメグニクらを知っていることが判明し、降臨者関係ではなく、
クロノス内部の誰かである可能性が高くなった。
仮に降臨者が先兵を送るにしても、破壊したはずの地球の存在を何らかの形で探知する必要がある。考えられるのは、
方舟の起動か、方舟の元となった生きた
遺跡宇宙船が殖装体との連結で動いたときに、異空間ネットワークでどこかの降臨者宇宙船とリンクした場合などで発覚する可能性などがある。
ちなみに、雑誌ではアポリオンとなっていたが、単行本でアポルオンに変更された。アポルオンは聖書の黙示録にある破壊者を意味する。
アポルオンの能力と正体
アポルオンは、
ゾアロードと同じ思念波支配が可能で、さらにゾアロードはそれぞれ異なる技を持つはずなのに、そのゾアロードと同じ技をそれ以上に使いこなしていた。そのことから、この地球ではアポルオン=
アルカンフェルという見解でおおよそ間違いではないと思われる。
後に、アルカンフェルと精神的に繋がっている
イマカラムが、シラー島にて「バルカスめ何か感づいたかもしれん(27巻P139)」との言動から、休眠のアルカンフェルを操縦している可能性が高まっている。ただ、
バルカスがシラー島にちょいちょい帰ってくるたびに、操られて外出したアルカンフェルを元の寝室に戻さねばならないため、多少面倒ではある。アルカンフェルを完全に操縦できるなら、異空間から瞬間移動ですぐにシラー島に戻ることも可能だが、そこまで操作可能かは今のところわからない。
よくわからないのは、忠臣的なカールレオンも犠牲にしてクリスタルを奪ったことである。方舟を動かすためには12個のクリスタルが必要で、かつそれを操る人間が必要になる。裏切り者ならともかく、そうでないゾアロードからクリスタルを奪うことは理屈にあわない。もしかしたら偏見でカールレオンも裏切る可能性があったから誅殺したかもしれないが、そのあたりはよくわかっていない。明らかに裏切者のカブラール、クルメグニク、ジャービルはいつ奪われてもおかしくないが、村上では彼らのアジトを把握していないせいか、まだ急襲に至っていない。代わりに、巻島に襲われている状態である。
ゾアロードが12体いなくても、クリスタルを駆動させる方法を知ったイマカラムがアルカンフェルのためにクリスタルを集めて回っているとも考えられるが、裏切者の誅殺、あるいは完全にアルカンフェルを守るために他のゾアロードを信用できない村上の勝手な行動か、または他の目的があるのかはよくわからない。
あと、アルカンフェルを操っただけでここまで強力に技を使いこなせるかという疑問も残るが、強くリンクしてる村上なら操れそうでもある。
しかしながら、32巻ではアポルオンとアルカンフェルの同時描写があり、村上がアルカンフェルを操っていたことは否定される。もし、アルカンフェルが一時的に操られた後に鎧を村上に渡し、何事もなかったかのようにしたかもしれないが、島には瀬川兄妹しかおらず、正体がバレても特段影響がない上では、それも不自然である。
アポルオン=村上であるなら、他のゾアロードと同様の力を操る可能性としては、アルカンフェルのクリスタルを借りて身につけた村上の可能性がある。村上、つまりミラービリスは、バルカスによりアルカンフェルと深く繋がる何らかの改造を受けた。であるなら、アルカンフェルのクリスタルさえあれば、その力を行使できる可能性はある。ただ、その出力はアルカンフェルより落ちると思われる。
アポルオンが出現したときは、降臨者の手先と考えられたが、個人的にはそれはないと考えている。それは、ゾアロード各位(ギュオーなど)に関する情報を、地球から遠方の地にいる降臨者が知るよしもなく、それを普通に知っていたアポルオンは少なくとも地球のものであり、クロノスの関係者としか思えない。
降臨者が何らかの方法で地上の情報を詳細に仕入れられる可能性もあるが、それにしてはその情報がちぐはぐで、特にギュオーが生きていたことや、ジャービル・クルメグニクらの所在地を知らないなど、降臨者が関わってるにしては情報の得方が微妙な点もある。アルカンフェルと同等の力をもった調製体が残された可能性はあるかもしれないが、今になって急に出現した理由が解明されないとなんとも言えないところである。
アポルオンがミラービリスである場合に、アプトムのことを知らない感じの描写があった(29巻P124)。もしくはアプトムが進化しすぎて、形からすぐアプトムと分からなかっただけだろうか?だが言動からアプトムとわかりそうでもあり、完全にアプトムを知らないならミラービリスとはちょっと考えにくいかもしれない。
また、ミラービリスがカールレオンと同じような能力を行使できる理由もわからない。アルカンフェルと繋がっているなら、ギガンティック・ダーク戦においてその力を行使できたはずである。もしかしたら、バイタルポッドに格納されたときに、調製に近い能力の開花があったのかもしれないが、バイタルポッドにそのような性能があるかは未知数である。
やはり、降臨者の先兵か、もしくはアルカンフェルに比肩する地上の隠された調製体なのか、そう考えた方が自然かもしれない。
まとめると、
- カールレオンと同じ能力が使えることで、地球の調製体で同じ技を使えるのはアルカンフェルぐらい
- アポルオンとアルカンフェルは同時に現れているため、アルカンフェル=アポルオンではない
- アルカンフェルのクリスタルは奪わない(すでに外されてる可能性があり、それが現在の弱体化の可能性がなくもない)→弱ったアルカンフェルを抹殺しないあたり、降臨者の先兵ではない気がする
- アポルオン=ミラービリスであるなら、どうやってカールレオンの技を使用できるようになったのか→鎧が技の行使できる効果をもっているのか?
このあたりを満たすことがアポルオンの正体には必要となる。アルカンフェルをどう操っているのか、アルカンフェルのクリスタルを借りたミラービリスがアポルオンとして行動しているのか、考察の域を出ないところである。