サブタイトル個別 ウルトラセブン 第28話


700キロを突っ走れ!
恐竜戦車対ウルトラセブン

解説ブックレットより

●ウルトラセブン第28話(製作No.28)1968年4月14日放映
●登場宇宙人・怪獣:戦車怪獣恐竜戦車
●強力爆薬スナイパーが、輸送中に何者かの襲撃を受けた。地球防衛軍はスナイパーを積んだ車をラリーに紛れ込ませて運搬しようとする。ダンとアマギを乗せた車が謎の敵からの度重なる攻撃をかわしつつ目的地へたどりつき、実験が開始されようとしたとき、地中から突如巨大な恐竜戦車が姿を現した! ジオラマ化されているのは、突進してきた恐竜戦車から防衛隊隊員を守るため、セブンが真っ正面からこれを受け止めた場面。両者の伯仲するパワーが漲る造型だ。下半身が戦車になった恐竜という、ある意味で少年のハート直撃なこのキャラクターのスーツは、日活映画で使用された大きな戦車のミニチュアに、新造の恐竜の上半身を組み合わせたもの。もっとも60年代の恐竜のイメージは現代の解釈とは大きく異なるため、現代の子供たちにとっては普通に“怪獣戦車”なのかもしれない。この恐竜のボディは、後に改修されてリッガー(32話)に生まれ変わっている。
Text by Mizuki Eguchi

補足

ソガ隊員から恐竜“たんく”と呼ばれた恐竜戦車。後の映像作品や図鑑などでは“せんしゃ”と言われることもあり、ちょっと混乱します。
なんとなくやっつけ気味の造型なので、あまり極端に強いというイメージはないのですが、セブンは身体の硬い連中が苦手のようで、腕は轢かれるわ、尻尾で吹っ飛ばされるわと、意外と苦戦します。
この話数、冒頭はいきなりダンとアンヌのデート。顔より大きな煎餅を食べながら映画鑑賞です。いつの間にそんな仲に! 全体的にも楽しく笑える感じで演出されているようです。
一方で、この恐竜戦車やアイアンロックスの誕生経緯が、怪獣デザインや美術を支えてきた成田亨氏の円谷プロ退職の一因になったとも伝えられています。






最終更新:2008年07月03日 16:55