サブタイトル個別 帰ってきたウルトラマン 第37話


ウルトラマン夕陽に死す
帰ってきたウルトラマン対ブラックキング
帰ってきたウルトラマン対ナックル星人
台座連結可能

解説ブックレットより

●帰ってきたウルトラマン第37話(製作No.37)1971年12月17日放映
●登場宇宙人・怪獣:用心棒怪獣ブラックキング 暗殺宇宙人ナックル星人
●ブラックキング
シリーズが一年に及ぶ場合、メインライターは企画の段階から一年の流れを大まかに作っておく。タテ糸である。それが様々な事情で崩れてしまうことがある。この回で、なぜ坂田兄妹は死んでしまったのか? その唐突とも思える兄妹の死は、アキを演じた榊原るみさんが別の番組に出演することが決まり、降板を申し出たことに始まる。ヒロインが消えては坂田家の存在理由は薄れる。そこで坂田とアキが事故死することになった。ボクは、郷とアキのピュアな恋模様をタテ糸にした青春ドラマを書きたいと考えていた。それが脆くも崩れた。でも坂田工場で、アキが郷をデートをおねだりする場面がある。若い二人の瑞々しい感性が光る。富田義治監督の演出がすばらしい。見事な青春ドラマになっていた。できることなら最終回に取っておきたかった名場面である。
脚本 上原正三氏
●ナックル星人
「ウルトラマン」も「ウルトラセブン」も宇宙からやってきた絶対者。いわば雲の上のヒーローであった。ボクは、それを子供目線に置きたかった。町工場に勤める隣のお兄ちゃん、それが新マン・郷秀樹である。郷はまだ若い。まだ未熟である。ナックル星人の成瀬昌彦さんは一クセも二クセもある個性派俳優である。登場しただけで怪しげなオーラを発散する。ナックル星人は奸知に長けている。シーゴラスやベムスターを登場させて新マンの能力を探る。予想を上回る能力であることを知ったナックル星人は、別の角度から弱点を探る。郷とアキが恋仲であることを知ったナックル星人は、アキと坂田を事故死させる。郷の心は激しく動揺する。ナックル星人はブラックキングと共に新マンの腹背を衝く。心が動揺した新マンは充分の力を発揮出来ない。ついに敵の策略に墜ちた。
脚本 上原正三氏

補足


これまでも立体化の機会が多かったナックル星人とブラックキング。夕景で来ることは予想していましたが…なぜ、ナックル星人には通常彩色の別バージョンを作って、ブラックキングは夕景のノーマルバージョンだけなのだ、と。片方だけなら、人気・需要からして、普通は逆でしょうが、と。
ジオラマは戯画らしくボリュームがあって、台座を連結すると、まさに夕陽が沈むとともに崩れていくウルトラマンの、辛く重苦しい雰囲気が良く再現されています。しかし、ちょっと間延びすると言うか、無駄にスペースを取り過ぎな感も。無理に分割せず、もっとコンパクトに収まるシーン||ブラックキングに羽交い締めにされ、ナックル星人にタコ殴りされるウルトラマン||とかでも良かったんじゃないか、と。(…コレクター的な視点ですけどね)
いろいろ不満を言ってしまうのも、このエピソードの立体化に対する期待値が高いせいですね。




最終更新:2008年08月05日 00:52