サブタイトル個別 帰ってきたウルトラマン 第41話


バルタン星人Jrの復讐
バルタン星人Jr
ビルガモ

解説ブックレットより

●帰ってきたウルトラマン第41話(製作No.41)1971年1月21日放映
●登場宇宙人・怪獣:宇宙忍者バルタン星人Jr ロボット怪獣ビルガモ
●バルタン星人Jr
初代バルタン星人は絶大な人気があり当時は宇宙忍者怪獣としてナンバーワンを誇る名怪獣でした。まさに宇宙忍者と呼ばれていた通り瞬間移動(テレポテーション)やバルタンが一瞬に多重星人となる(ストロボ効果)手先の爪が開き破壊光線、凝固光線等、連続技が出ました。初代ウルトラマンによって壊滅されたバルタン星人の子供が父の仇を討とうと4代目(初代ウルトラマンにて1、2、3代目が出演)となって現れました。このストーリーの中ではバルタン星人Jrが自ら戦うのではなく影武者役で適時に出現登場します。映像を見ていただければ分かるとおもいますが、初代と4代目の違いは全体的に細部にわたりJrの方がシャープさがあるとおもいます。前面の2つのツメ、両眼の回転と光の強弱、手先のツメを2割強小さめにし、全身に描かれている模様も強調し、昆虫類(セミ)に近い造型をこころみました。バルタンのスマートさとかっこういよさが感じられました。
特殊技術 佐川和夫氏
●ビルガモ
特殊技術監督(特撮)の役目は、映像の表現力と映像の決定力を持つ特撮。ストーリー映像の邪魔にならず、その話数、話数ごとに調和がとれ、つたえるべき情報は確実に視聴者へ伝えなければ特撮映像物語として成りたたない。以上の事柄を考えてビルガモが出現するまでの重要な特撮ストーリーを解説しましょう。
建設中のビルの造型から話します。ミニチュア石膏ビルの普通の建て方は1メートル四方の石膏版を組み合わせて造型しますが、この話のビルは上層部からじょじょに崩壊、足場がゆがみガラガラ崩れるという設定です。1階部分の(高さ3mの1/25→約12cm)石膏版を多数作ります。まず1階を作り2階を作る時、その間に砂をサンドイッチ状に挟み込み次々に重ね仕掛けへ進みます。上層階から下層階に向かって内に引き込まれるようにピアノ線を張り巡らせます。当然1階ごとの見えない部分にガレキを多数載せ、地震と同じ装置を施されたマシーン上にビルを載せカメラ6台(スピード6倍)で撮影と同時にピアノ線を引きますと上層〜下層に向かってビルが崩壊します。崩れる中ビルガモ出現、その途中、途中にストーリーが盛り上げるシークエンスを挿入カットインすることによって特撮のドラマが生きてきます。
特殊技術 佐川和夫氏

補足


バルタン星人Jrは、実写では、その存在にバルタン星人であることの必然性が薄かったことや、直接の戦闘シーンがほとんどなく、最後あっけなくやられてしまったので、いまひとつ印象に乏しいきらいがあります。当時、バルタン星人登場ってだけでワクテカだったので、肩すかしをくらった感じでした。(最終回がバット星人でなく、バルタン星人Jrだったらなぁ…)
帰名鑑のバルタン星人Jrは金属光沢も美しく、赤い目がギラギラとしていて、実写とは逆にその存在を強烈に主張しています。

帰名鑑の怪獣単体で最もボリュームのあるビルガモ。HGと比較しても遜色ありません。リアルな金属っぽさの表現が渋い。ただ、それだけに、けっこう塗装には個体差があるんじゃないかという気がします。(複数所持していないので、正確なことは分かりません。一歩間違うと小汚いと言われかねないかも)。
ビルガモはデザイン的にクレージーゴンを彷彿とさせますが、そこまで突き抜けた感じはしません。なんとなく、最初はメカバルタンをデザインしていたら、結局こうなったという印象を受けます。





最終更新:2008年08月09日 22:13