サブタイトル個別 ウルトラセブン 第39話・第40話


セブン暗殺計画(前編・後編)
ガッツ星人対ウルトラセブン
アロン/カラー
アロン/モノクロ
セブン十字架
セブン十字架/クリア

解説ブックレットより

●ウルトラセブン第39話(製作No.38)1968年6月30日放映
●ウルトラセブン第40話(製作No.39)1968年7月7日放映
●登場宇宙人・怪獣:分身宇宙人ガッツ星人 強力怪獣アロン カプセル怪獣ウインダム
●(ガッツ星人/戯画1)
怪獣アロンを使ってウルトラセブンの能力を徹底的に調べ上げたガッツ星人が、満を持してセブンに挑戦。セブンは、ガッツ星人の分身能力で翻弄され、エネルギーを使い果たして、ついに敵の手に落ちてしまう||。シリーズ最大の危機感である前後編、その前編のクライマックスがこのシーンだ。ガッツ星人は劇中複数の個体が登場しているが、“分身宇宙人”という別名の通り、分身や瞬間移動を繰り返すため、実際には戦いに参加したのが何人だったのかは不明。ちなみにスーツ自体は2着作られた(演出上合成で済む気もするので、予算のタイトなシリーズ後期としては結構贅沢なエピソードではある)。また、この断崖の対決シーンは屋外ロケで、カメラは常にローアングルから断崖をナメて被写体を狙っていた。不安を煽るような映像づくりが強く印象に残っている人も多いだろう。このジオラマも、高い所に置いてローアングルから鑑賞することをお勧めします。
Text by Mizuki Eguchi
●アロン(セブン編4)
ウルトラセブン打倒を目論むガッツ星人が、セブンの能力を調査・分析するために送り込んだのが怪獣アロンだ。シリーズ最大の危機「セブン暗殺計画」前・後編の幕開けを飾ったアロンの出現・威嚇シーンをジオラマ化。アロンはセブンでは比較的珍しい、怪獣らしい怪獣といったデザイン。操るガッツ星人ともども鳥をモチーフにデザインされていることに注目したい。本編ではアロンがフィギュアのように両腕をあげて咆哮した直後、セブンが現れて格闘が始まるが、戦いの舞台には白昼の山中や雨の夜間などいくつかのシチュエーションがあり、全てモノトーンで処理されている。この、敵が先鋒を送り込んでヒーローの能力を徹底分析・対策を練った上で抹殺計画を実行する||という魅力的な筋立ては、以降のヒーローものやロボットものの定番ストーリーのひとつとなった。その最も見事なバリエーションが。『帰ってきたウルトラマン』ナックル星人編と言えるだろう。
Text by Mizuki Eguchi
●セブン十字架(セブン編2)
いわゆる十字架とは違いますよといいながら、十字架に見せたいという、だから少しデザイン的にひねったんじゃないですかね。ウルトラセブンを一旦、絶体絶命の危機に追い込むエピソードをやりたいということで、ならば、前後編の続き物にして、「果たしてどうなるのか?」というサスペンスにしたいとのことでした。この夕日のセブンは実体じゃないよいう演出で、みんなが助けようとしても実体は別のところにあったていうお話だったのでストーリーとしても裏がありましたよね。
ウルトラセブン監督 満田かずほ氏

補足

「セブン暗殺計画」は見た年代に関係なく面白い。特撮エンターテインメントとして、まさにセブンを代表する話数です。それだけにラストのガッツ星人のマヌケなやられっぷりが惜しい。しかし、前編のガッツ星人は文句無くカッコ良かった。なかなか名鑑で立体化されずヤキモキさせましたが、戯画ならではのボリュームで崖際の対決シーンが再現され、待った甲斐があったというものです。

本編ではラッシュフィルムのようなものに出てくるだけだったアロン。名鑑で立体化された姿を見て、あぁ確かにこんな奴だったよな〜と思い出した次第です。そんな存在なのにカラバリまで出してもらえるなんて。名鑑的にはかなり恵まれた怪獣です。

「セブン暗殺計画」で最初に出たのがこの十字架でした。ウルトラQのセレクトなど、名鑑は、こちらの予想のちょっと斜め上を行くことがあります。
十字架もカラバリあり。台座がノーマルとほぼ同じでは、空に浮かぶ幻影を表現したクリア素材の意味がないじゃん、という気もしますが。このちょっと変わった形の十字架。セブンだけに七字架だという説を耳にしたことがあります。座布団をあげたくなりました。






最終更新:2008年07月05日 02:12