催眠標準テキスト@Wiki

分離・結合法

最終更新:

匿名ユーザー

- view
管理者のみ編集可
催眠は,ダブルバインドと分離法が使えれば出来ます,と言った人がいます.それくらい,分離法というのは重要な技法だと言えます.そして,分離法は考え方では,利用法とも考えられます.そう言う意味では,前の章の利用法は現代催眠の基礎の基礎かもしれません.

さて,分離法とは字のごとくあるものを分けます.あるものとは,実は何でも良くて分け方も自由です.それでは,分かりづらいと思うので,例をあげて考えていきたいと思います.

催眠者が催眠誘導をしたところ,被催眠者に全く反応が現れません.通常これは失敗と言われるのですが,分離法では失敗になりません.ここで,本来ひとつである被催眠者を二つに分けます.ひとつは,「催眠にかかりたくない被催眠者」でもうひとつは,「催眠にかかろうとしている被催眠者」です.そう分けることにより,反応がないのは「かかりたくない」方が出てきていて,「かかろうとしている」方は隠れているとなります.

むちゃくちゃだと思われた方もいるかもしれませんが,現代催眠ではこういう方法を使います.他にも,時間を「過去」「今」「未来」に分けます.つまり,「今のあなた」は催眠にかかっていませんが,「未来のあなた」は催眠にかかっています.として,「未来のあなた」に語りかけたりします.

とにかく,催眠者が望まない反応や態度を認め,催眠者の望む反応や態度をを分離して作り出します.

結合法は逆で,関係無い二つのものを結び付けます.例えば,催眠に全く反応が無いときに,左側から暗示をかけているからだ,と理由付けます.これで,二つが結び付きます.そして,右側に座りなおし暗示を言うと上手く行くパターンがあるようです.他にも,被催眠者に椅子を変えてもらい,「催眠にかからなかった自分」をその椅子に置いて移動してもらうなどという方法もあるようです.これは,先の分離法と結合法を同時に使っています.
目安箱バナー