オリジナルキャラ・バトルロワイアル2nd(ver.2)まとめwiki

Don't think just feel!!

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Don't think just feel!! ◆IjfUSUNsIR9f



―――高校生片嶌俊介の同級生、西城幹事の談話


え?片嶌?…ああ、片嶌ね。知ってるぜ、そりゃあ。
知ってるも何も俺、同級生だし!で、何?

…えっ?片嶌がどんな人間か教えろ、だって?
物好きだなあ。よりにもよってタッちゃんや金村とか、ああいう人気株じゃなくて片嶌だなんてさ。
まああいつは出来る奴だし、隠れ人気は高いとは聞くがね…お、すまんすまん、独り言は俺の悪い癖だ。

んで、なんで片嶌の事を知りたいのか…って、理由は聞かない方が良さそうだな。
今さっき、バツの悪そうな顔しただろ。へへ。凄いだろ俺。
…顔に出てる。分かるんだぜー!俺!

あ、で、片嶌だよな。話戻すか。

片嶌はな、一言で言えばあいつは優れた奴だよ。
何より、勉強も出来るし、スポーツも、性格もなおよし。
ホントは俺らみたいな脳ミソまで筋肉出来ている奴らなんかいる所より、法英とか爽明館とか、鹿瀬とか。エリート階級にいるべき人間なんだよな、アイツ。
ただ、ただアイツはバスケがしたいってだけでこの高校に来たんだっ、て自分で言ってたよ。
意思の固さも、誰にも負けないって事かな。

…ん?他に何か無いのかって?
ああ。無い訳じゃない。ただ、アイツに関しては多すぎるんだ。言うことが。
アイツとあくまでもクラスメイト止まりの俺でもな。

ただ、ただこれだけは言っておきたい。いいか、アイツは………

んっ?ああ、やべ次家庭科じゃーん!!
わり、ちょっと急がなきゃ!ごめんな、また後で!

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「ここまで来れば大丈夫だろ…」

片嶌はそう呟くと額の汗を拭う。
ふう、と一息をつく。早朝故か、妙に肌寒い。
ただ体は火照ってはいる。尚更、気温との差で落ち着いてくる。

また、一息。
すると、襲いかかる疲労。ただ無心のまま、走り続けた為か、片嶌に襲いかかる。
普段なら…そう、高校バスケの名門、秋月高校で二年生ながらPG(ポイントガード)としてスタメン出場している程優秀な片嶌なら、こんなインターバル、屁でも無い筈なのだが。
今の彼に襲いかかるのは、宍岡との闘いや逃走による身体的疲労だけではない。
(…本当に、人が死んだ。俺の目の前で)

宍岡琢磨が死んだ事。
呼吸が落ち着いてくる程、あの光景が頭を過る。
片嶌とて、既に高校生とはいえ17だ。自分の祖父は病気で亡くなった事は、よく覚えてる。
ただ、天寿を全うした祖父の死と宍岡の死は根本的に違う。
死する事の理不尽さ。
急に死を与えられた現実。
祖父のように、愛する人々からも見送られず、死ぬ準備も出来ないまま、死を受け入れるこの状況。

(…俺も、死ぬのか?あんな風に)

片嶌を襲う、『死への恐怖』。
無情さ、やるせなさ、理不尽さ、悔しさ。
それらを押し殺して殺される、現実。
急激に体が固まる様な感覚。

「祢音…」

果たして、俺は守れるのだろうか。
あのいたいけな、純粋無垢な彼女を。
ただの非力な高校生の俺が―――

「ねえ、ちょっといい?」

ハッ、とする。
女の声。いきなり頭の中から現実へと引き戻される声。
声がした方向を向く。
そこに立つのは、ナース服の女。
眼鏡をかけ、髪の毛は黒色のショート。
垂れ目ながらも目は二重で、おっとりとしながらも何処か聡明さを感じさせる。
唇は弾力があり、肌は白い。
ピッチリとしたナース服の上から故か、更にその大きさ、形が分かる大きな胸。
少し汗がにじみ出ている故か、何処かそれさえも見てる者に不純な動機を伺わせる。
何処か庶民的で、でも何処か余裕のある、手の届かない雰囲気。
『白衣の天使』だ。
これでこそ、全男性が思い浮かぶ『ナース像』。

「ねえキミ、色々考えてる前に手を離してほしいなーって」

ナースの女はそう片嶌に言うと慈しみを持った、それでこそ微笑んだ。
それに対し片嶌は、「あっ」と発すると手を放した。
必死で気づいてもいなかった。
全力で逃げてる最中にあった、この女性の手を引き片嶌は逃げてきたのだ。
またこれも無心のまま。

「あ、あのー、すんません。いきなり引っ張っちゃって…俺、片嶌俊介っていいます」

やらかしたのかと不安になった片嶌はとりあえず謝り、名前を告げる。
敵意が無いのは示すため、両手をホールドアップ。
それを聞いた愛沢はクスリと笑う。

「謝らなくて平気だから、ね。片嶌君だっけ?」
「あ、はい」
「固まらないでいいから。気軽にいいわよ」
「…えーと…じゃあよろしく」
「よろしく。私、愛沢優莉。見ての通り看護婦やってるわ。大丈夫よ両手なんか挙げなくて。私も殺し合いはする気無いから」

真っ赤な嘘。愛沢は自分で話しながらも自嘲を覚えた。
本当ならば、この場でも殺せるのだ。自分の手で。すぐにでも。
愛沢の記憶が確かであれば、片嶌はただ人を助けたいが為に自分を引っ張って、ここまで連れてきた。
そんな馬鹿正直な人間は、おそらく人を裏切ったりする事はない、純粋な男。
それに、その時の眼は血走りながらも真っ直ぐであったのも、その一因。
ただ、愛沢優莉は考える。


何もこの場で殺す必要は無いし、一応表向きは友好を示すべきだ、と。

殺しには慣れている。
何人も、いや下手すれば何十人と患者を殺害してきた自分からすれば、別に殺すことなどどうだっていい。
しかし今は違う。
それは殺す相手が少なからず健康であることだ。
目の前の片嶌が今体力を消耗しているからといって、寝たきりの患者達とは違い片嶌は下手すれば逃げられるだろう。
そうしたらどうなる?自分の悪評が広まると少なからずやりづらい。

愛沢優莉は考える。
よく自分の表面上の、この殺し合いを裏で操る主、三城愛理沙が、よく言っていた事を。

『優莉ちゃんは何も考えなくていいの。人をどう殺すのも、用意するのも、根回しも、そして、貴女に人をどう殺させるかも。私が全部してあげるから、ね?』

(いつも、私の本質を見抜いた様な、そんな目であの人は見ていた)

自分が考えないが為に不易な事態に陥る事を、主である三城はいつも見抜いていた。
それは分かってる。だから深く考えなかった故に三城に弱みを握られてしまうのだ。
だからこそ。愛沢優莉は考える。
普段使わなかった頭をフル回転させて。
そして、結論。


片嶌俊介を、利用する。
この純粋な青年を自らの奴隷にする。
丁度三城愛理沙が自分にそうしたように。

(…こんな時まで、まるで二番煎じね)

こんな時に、やはりあの三城の存在が自分を動かしている。
三城が偽善とは思えぬ笑顔と雰囲気で自らに接近した事を思い出して。
不必要になれば、その時に殺せばいい。
この純粋で真っ直ぐな眼を、濁りきった、よどんだ眼にしてみせよう、と。

まずは、無害であることの証明の為に更なる情報交換がいるのかもしれない。だったらまずは。

「あの、片嶌君はこの殺し合いに知り合いは―――」
「お、おい大丈夫か!?しっかりしろ!!」
「…ん?」

片嶌に切り出した瞬間、片嶌は目の前にはおらず、川の沿岸に居た。
川から引っ張るように、1人の男を助けているのだろうか。

「愛沢さん!いきなりだけど手伝ってほしいんだ!運がいいことに看護婦さんらしいし…」
「え、あの片嶌く「くそっ、これどうすればいいんだよ愛沢さん!」

片嶌が、自分に真摯な表情で訴える。
仮にも、全力疾走した人間がどうして人を助ける気力まで残ってるのか。
愛沢は呆れながらも、どこか軽蔑に近い敬意を抱きながら、片嶌と男に近づいていった。

(…あれ?これ上手く行くのか凄く不安なんだけど)









愛沢優莉は、考える。
片嶌俊介は、純粋であると。

【一日目・早朝/F-3ホテル周辺】
【片嶌俊介】
【状態】ダメージ(中)、疲労(大)
【装備】なし
【スキル】『ブレーキ』
【所持品】基本支給品、不明支給品1~3(確認済み)閃光弾×2
【思考】
1.目の前の人を助ける
2.弥音を探す
3.愛沢さんと協力

【愛沢優莉】
【状態】健康
【装備】ナース服
【スキル】『病の呪い』
【所持品】基本支給品、不明支給品1~2
【思考】
0.え?なに?(本日二回目)
1.片嶌を利用…したいなあ
2.殺し合いに乗る
3.F-4病院を目指す
【備考】
※ヨグスは実在せず、この殺し合いの黒幕は三城愛理沙だと思っています。

【篠田勇】
【状態】疲労(極大)、気絶
【装備】なし
【スキル】『重力操作』
【所持品】基本支給品、フラッシュグレネード×4
【思考】
0.……魔王
1.殺し合いを潰す為仲間を増やす


26:目まぐるしく回る事態 時系列順 29:熱き血潮に
27:さよなら、私 投下順 29:熱き血潮に
20:そして彼の受難は続く 片嶌俊介 40:病の呪い
20:そして彼の受難は続く 愛沢優莉 40:病の呪い
22:さよなら、私 篠田勇 40:病の呪い

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