モナー小説掲示板ログ保管庫@wiki(´∀`*)

勇気が欲しかった… (ナス子)

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 俺はギコ 小学5年生。ブラスバンドに入ってんだ。
今日は卒業式なんだけど、俺は今日人生初の告白をすると決めた。
相手は今日卒業したブラスバンドの先輩、しぃ先輩だ。
いつも笑顔で、俺がどんな失敗をしても、「大丈夫!次があるっしょ?」
と、励ましてくれた。
俺はそんな先輩が大好きだった。

 卒業式も終わり、卒業生の見送りになった。

『  チャララ~♪  』


BGMが流れはじめる 最近ヒットした曲だった。
卒業生は多くの人が泣いていた。
先輩も泣いていたが、しっかりと笑顔をつくって俺たちに手をふってくれた。
俺は改めて先輩を好きだと思った。

 全員の卒業生を見送ったあと、俺たち在校生は解散となった。
みんなは卒業生に少し挨拶をしていたが、遊ぶ約束をしてすぐに帰って
しまった。俺はもちろん残って先輩が一人になるのを静かに待っていた。

 先輩は友達と写真を撮ったり、先生たちに挨拶をしたりしていた。
俺は緊張が高まる一方だった。
気がつくと先輩の周りには人が少なくなっていた。
先輩はお母さんに何かを言ってどこかえ移動しはじめた。
先輩のお母さんは帰ってしまったので、「先に帰ってて」とでも
言ったんだろう。俺は先輩の姿を見失わないようについて行った。

 着いたところは、告白の定番である校舎裏。
なぜ今ここに来る必要があるのかがよく分からなかったが、
俺は今が絶好のチャンスだと思い、告白することにした。
深呼吸をし、強い一歩を踏み出そうとした。
……が、俺の足はピクリとも動かない。俺は焦った。
「今じゃなきゃいけねぇんだよ!!頼む!動いてくれ!」
だが、俺の足は言うことを聞いてくれなかった…

 それから数分がたった。先輩の名前を呼ぶ男の声がした。
「わりぃ!待った?」
それは先輩と同学年のモテるモララー先輩だった。
「もう!待ったよぅ」
と、しぃ先輩。
すると、二人は腕を組みどこかえ楽しそうに行ってしまった。
俺はしばらく棒立ちだった。何分かたって、
(あぁ、そうなんだ。先輩付き合ってたんだ)
俺は泣いた。泣きたくはなかった。だが自然と涙が出てきてしまうのだ。

 それから数十分たっていた。先輩を追いかけて、思いだけでも
伝えようかと思ったが、やめた。今の二人の仲を邪魔したくなかった。
身を引くことにしたのだ。

 その日の夜は公園のベンチですごした。涼しくて心が落ち着いた。
心の痛みを除いては…

 俺はもう恋をしないことにした。恋に臆病になったのではなく、
先輩以外愛したくないと思ったのだ。先輩以上に好きに
なれる人はいないと
思ったのだ。
 

 
 こうして、俺の恋は終わりを告げた…
 



  END

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー