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弱虫な俺 (アルト)

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匿名ユーザー

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俺はギコ。
弱虫な人間だ。

俺のクラスには、「八頭身」っていう・・・外見がイマイチで、あまり社交的ではない奴がいる。
だからなのか・・・そいつは、俺の友達たちにいじめられてる。
俺の友達は、つー、モナー。
ずっと友達のいなかった俺を、拾ってくれた恩人でもある。
そんなこいつらが、「八頭身を虐めるぞ。」と突然いった。
俺には虐めるほどの理由はない気がした。でも逆らわなかった。
友達を失いたくない臆病者だったから。
「八頭身ってブスだよな」といわれれば、愛想笑い。
「むかつく奴は?」と聞かれれば、「八頭身。」と嘘をつく。
そんな毎日。

俺は正直、つーたちのほうが八頭身より嫌いだった。
でも友達を失いたくなかった。
俺は弱虫。
ある時、学校で「2人組みを作りなさい。」といわれた。
つーとモナーは、俺をおいてさっさといってしまった。
あまったのは、気がついたら俺だけだった。
俺は気づいた。本当の友達なんか俺にはいないことを。
親に相談しようと何度思っただろう。
しかし、親には俺の言葉が通じない。
何を言っても、理解してはくれない。
わかった降りをしながら、俺をちゃんと見ない。
ありもしないことで叱る。俺は俺の周りに壁を作っていた。

俺はもうどうしようもない迷路の中にいた。
ある日、それは起こった―――・・・


学校から帰る時のこと・・・
八頭身の声が聞こえた。
叫び声にも、唸り声にも聞こえる声だった。
俺はぞっとして、その声のほうにいく。

最悪の・・・事件・・・

つーとモナーが、八頭身を取り囲み、蹴っていた。
それだけではない、殴ったり土をかけたり、兎に角酷いものだった。
そこに立ちすくんでいる間に、二人が俺に気づいた。
「お、いいとこに来たな。お前も一緒にやろーぜ」
『やめろ』・・・その一言が喉にでかかった。でもいえなかった。
「おい、これ、バレたらやばいんじゃ・・・。」
俺はそう言う事しか出来なかった。
「何臆病になってんだよ?大丈夫、ここなら俺たち以外知らないし、
 俺たちの顔も割れてない」
俺も実際、ちょうど死角になるところにいたので八頭身には気づかれていなかった。
「・・・」
どうしたらいい?

俺は止めたい。でもそうしたら明日からは毎日が地獄になる。
どうすればいいんだ?俺には「勇気」というものが全くない。
誰かに言うことも・・・できない・・・

「突っ立ってないでさっさと来いよ」
俺はない勇気を振り絞っていった

「やめろよ・・・」

その後何が起こっただろう 俺は詳しく覚えていない


気がついたら知らないところにいた
体中痛かった
自分のものとは思えない、感覚のしない手があった
そうか・・・俺は病院に運ばれたんだ
もうどうでもよくなっていた、すべてが。
きっとあいつらは見舞いに来ないだろうな。
犯人はあいつらだろうから。

しばらくして、ノックの音がした。
「ん・・・?」
「失礼します」
八頭身だった。
手紙と小さな箱をおいて、八頭身は出て行った。
手紙の内容は、こうだった。
『助けてくれてありがとうございました。
 お大事に』
涙があふれた。
コイツはいい奴だったのに。
偽の友達のためにひどいことをし続けていた、俺は。
小さな箱を開けた。
俺の好きな漫画の、キャラクターのフィギュアだった。
俺がすでに持っているものだったが、俺にとってそんなことは関係なかった。
こんないい奴を虐めていた俺は、なんて愚かなんだろう。
目からはただ涙があふれた。自分が情けなかった。

退院の日が来た。
退院とともに、俺は転校することになった。
それでよかった。
すべてが終わり 新しく始まり 続く呪いの糸は 自分で断ち切る

<END>

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