モナー小説掲示板ログ保管庫@wiki(´∀`*)

Nightmare City 博士の愛した街 (数魔)

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
1 2人の博士

2005年11月。2人の博士がある研究を行っていた。
万谷隆(よろずや たかし)と千曲川千太郎(ちくまがわ せんたろう)である。彼らの研究とは、「Nightmare City」といって、コンピューター内に仮想空間を作り出そうというのだ。
「どうだい?その世界は?」
万谷は管理AIたちに尋ねた。
「すごく楽しい!」
そう答えたのは、AIの一人、青木モララーであった。
「面白いモナ!」
白峰モナー(しらみね もなー)も答えた。
「アヒャ!楽しいぜ!」
赤森通子(あかもり つうこ、通称「つー」)も答えた。
「ほんと、楽しいところね。」
桃山椎菜(ももやま しいな、通称「しぃ」)も答えた。
「ハアハア、楽しいよ。」×3
八頭身×3(こいつらだけ苗字なし)も答えた。
「そうか、よかったな。」
「万谷、そろそろ人間がここに行けるようにしないか。」
「何を言ってるんだ千曲川、ここはAIだけの世界にすべきだ。」
「こんなすばらしい世界に人間が行かなくてどうする?」
「われわれには現実世界があるじゃないか!こんな仮想空間に人間が行こうなんてばかげてる。」
「万谷、貴様ぁ!」
ガーン!
ものすごい轟音が響いた。そこには背中をナイフで刺された万谷と、手にナイフを持った千曲川がいた。
「千曲川、き、貴様・・・。」
万谷はそのまま倒れた。
「万谷博士―!」
AIたちは叫んでいた・・・。
「ちっ、うるさいAIどもめ・・・。」
千曲川はモニターのスイッチを切った。
千曲川は証拠を隠滅した後、部屋を出て行った。

「万谷博士が、博士がー。」
AI一同は嘆いていた。
「何を泣いているんだい?」
AIたちは声のしたほうを見た。
「万谷博士、無事だったんですか?しかしなぜここに・・・・。」
「まあいいじゃないか。それより聞いてくれ。千曲川は恐ろしいことを考えている。」
「え?」
「千曲川は人間をここへいけるようにする。そのためには君たちが邪魔になると踏んで、消しにくる。」
「じゃあ、どうすればいいんですか。」
「この町に最初にやってきた人間たちをやっつけるんだ。そいつらは君たちを消しに来るからな。」
「よし!みんな!やっちまおうぜ!」
「オー!」
AIたちは一致団結したが、その中で一人疑問を持つものがいた。しぃである。
(おかしい。この人がここにいること自体。)
「やつらが来るのは1ヵ月後、それまでに戦う準備を整えておくんだ。」
「Yes, I will.」

2 悪夢の招待状

ここは、栄々島夢見村夢見ヶ崎中学校(仮名)。
今、3年生の2学期末テストが行われようとしていた。
流石兄者はあせっていた。
「まあまあ、そうあせるなって。」
そう話しかけたのは、クラスメイトの金村ギコである。
「うるさい、俺はお前ほど安心してられねーんだよ!」
「確かに。3年の2学期の成績は入試に直接かかわるからな。」
キーン、コーン、カーン、コーン。
「やばい、始まった。」
兄者が慌てて教科書をロッカーにしまう。
ガラっ、とドアを開けて入ってきたのは、この3年1組の担任、千曲川一(ちくまがわ はじめ)である。
「はい、号令。」
「起立!」
ギコの声とともに、全員が立ち上がった。
「気をつけ!礼!」
「おはようございます。」
「はい、それでは問題用紙と解答用紙を配ります。」
それらが配られた後、本鈴が鳴って、テストが始まった。

数時間後、
「やっと終わった。」
兄者が言う。
「おいおい、明日もあるんだぞ。」
ギコが言う。
「ゲー!」

ギコが家に帰ると、ポストに妙な郵便物が入っていた。
「・・・・・・・。何これ?面白そう!」

12月25日、万谷研究所の前にギコはいた。
「なんでお前らがいるんだよ。」
そこには、兄者と、彼の弟(中2)や妹(中1)、さらには、
3年2組の茶野房二(ちゃの ふさじ)もいた。
「まあまあ、そういうなよ。俺たちにもちゃんと招待状があるんだぜ?」
「それにしてもほかに人がいないな。」
ギコが言う。
「ぼくたちもいますよ。」
「先生!?」
そこにいたのは、3-1担任の千曲川一と、3-2担任の三角海苔雄(みすみ のりお)だった。
「まったく、受験勉強ほったらかして、こんなところに・・・。」
「そ、それは・・・。」
ギコたちがうろたえている。
「なんてね。君たちをここに呼ぶよう父さんに薦めたのは僕なんだ。」
「先生が?」
「ああ。父さんが、ナイトメアシティをもう一度誰かに楽しんでもらいたいといっていたからね。」
「そうだったんですか。ありがとうございます。」
「それじゃあ入ろうか。」

「すげー。」
驚いているギコたち。
「父さん、準備はいいかい?」
一は千太郎に尋ねた。
「大丈夫だ。それぞれ、招待状の番号と同じカプセルに入ってくれ。」
そこには20個のカプセルがある。
「ちょっと多くないか?」
フサが疑問を口にした。
「ほかにも招待された人がいるんだろ?」
ギコが答えた。
それぞれカプセルに入った。
「それでは、行きます。」
グイイイイイイイイイイイイイイイン。

「所長、残りの方々が到着しました。」
白峰茂(しらみね しげる)が千太郎に言った。
「そうか、それぞれの番号のカプセルに案内してくれ。」
「わかりました。」

「千太郎さん。」
「誰だ?」
「万谷隆二ですよ。あなた、僕にも招待状送ったじゃないですか。」
「ああ。そうだったな。じゃあ君もカプセルに・・・。」
「わかってますよ。」
隆二は3番のカプセルに入った。
「これで全員か。」
千太郎は白峰に尋ねた。
「はい。」

3 悪夢の街

「何じゃこりゃー。」
「猫みたいじゃねえか。」
「サーバの負担を軽減するためです。ちなみに、何かあったら、お手元のパスを使えば、管理AIを呼ぶこともできますし、こちらに連絡することもできます。なお、こちらから連絡することもありますので、パスは絶対に手放さないようお願いいたします。ちなみに私は、白峰茂といいます。よろしくお願いします。」
「20人でサーバ負担って・・・。」
ギコがつぶやいた。
「妹者!何でお前は変わっとらんのだ?」
兄者が叫んだ。
「知らな~い。」

数分後。研究室。
千太郎は外へ出ていて、いまここにはいない。
そのとき突然モニターが切れた。
「どうしたんだ?」
白峰はすぐにモニターのスイッチを押す。しかし、いくら押してもつかなかった。
「大変だ!プレイヤーたちのパスにつながらない!」
そういったのは青木茂良(あおき しげよし)だった。
「なにぃ?」
「大変だ!」
そういったのは、赤森通(あかもり とおる)だ。
「今度はなんだ?」
Player’s List.
No18, Saitama Taiyo, Injured.
No19, Saitama Hidari, Injured.
No20, Saitama Migi, Injured.
「こ、これは・・・。」

そのころ、フサは町の中央を走る地下鉄の1両目に乗っていた。
「おかしい。20人しかプレイヤーがいないとはいえ、乗客が俺以外まったくいない。」
そのとき、照明が落ちた。
「おーい、運転手さん、暗くなりましたよ。」
「それがどうしたモナ?」
「な?」
「いいんだモナ。だって君はもうすぐ死ぬモナからね。」

「アヒャヒャヒャヒャ!」
「くっ!何だこいつは?」
兄者たちはつーの短剣×2をよけるので精一杯だ。
ピチャ!
「アヒャ!」
つーが短剣を落とす。
妹者が水鉄砲を撃ったのだ。
(読者の皆さん、何で本物の銃じゃないのと思われた方もいるでしょう。しかし、よく考えてください。私たちは中学生です。そんなもの使えるはずはありません。兄者がバイクに乗っていないのも同じ理由です。)
「妹者、誰と話してるんだ?」
「別に。」

「まさか三角先生がトラックの免許をお持ちとは・・・。助かりました。」
「千曲川先生。助手席に乗られたほうがよかったのでは?」
千曲川一と三角海苔雄はトラックに乗っていた。
三角はトラックを運転し、一はなぜか助手席ではなく、荷台に乗っている。
荷台に人が乗るのは法律で禁止されているのではなかったか?
「あのキモイのに追いかけられたときは死ぬかと思いましたよ。」
「待て――――――――――!」
「ヤバイ!キタ-------------(゜∀゜)--------------!!」
「にっくき千曲川の息子、殺す!」
「ひええええええええええええええええええ!」

「The Endだモナ。」
「くっ」
フサは武器屋で買った剣でモナーに対抗したものの、モナーの操る光る棒には太刀打ちできなかった。
「落ちるモナ。」
ドスッ。
「うわああああああああああああああああああああああ。」

現実世界。
「管理AIとも連絡は取れないのか!」
研究室ではスタッフが慌てふためき、白峰の怒鳴り声が響き渡る。
「モナーとつながったぞ!」
「貸せ!もしもし、モナーか?」
「茂さん?」
「いったいどうなってるんだ?」
「な、なんでもないモナよ。」
「なんでもない訳ないだろう!」
モナーは一瞬びくっとした。
「事情を・・・話してくれないか?」

「そういうことだったのか・・・。でもな、万谷博士がその場に現れることは絶対に不可能だ。」
「え?」
「その時点ではまだ、人がそっちへ行くのは不可能だったはずだ。」
「え?そ、それじゃあ・・・・。」
「何者かが博士に化けて、お前たちをだましたってことだ。」
「そ、そんな・・・・。」
「とにかく、ほかのやつらを止めるんだ!」
「わかったモナ!」
「俺はこの後、警察に通報して、千太郎さんを・・・・逮捕してもらうから・・・・。」
「ありがとうモナ!」
ダーン!
研究室に響いた銃声。当然モナーも聞いていた。
「フフフ・・・。そんなことをされては困るのでね。」
「千曲川博士!」
そこには千太郎が銃を持って立っている。
床には白峰が血を流してうずくまっていた。
「茂さーん!」
電話からはモナーの悲痛な叫びが聞こえる。」
「茂さん?何があったモナ?茂さ・・・。」
ガチャ。
千太郎が受話器を置いた。
「お前らもよけいなまねをするなよ・・・・。」
(くっ・・・・。)
青木は心の中で舌打ちをした。
(頼んだぞ、モナー・・・・。)
白峰は心でそう思った。

(茂さん・・・・。ごめんモナ・・・・。)
モナーは、電車の進行方向とは反対へ走り出した。
他のAIを止めるため、この街に、再び平和が訪れることを信じて・・・・。

4 Stop them!

モナーは無線でつーに連絡した。
自分たちが間違っていたことを。そして、他のAIをとめてほしいと。
つーは了解したようだった。つーは八頭身を止めに行くといって無線を切った。
(頼むモナ・・・・・。)
モナーは走り続けた。

「フサ、起きろ、フサ・・・・。」
「ん?」
フサは誰かの呼び声で目を覚ました。しかし、体中が痛くて、簡単には起き上がれなかった。
「万谷先生?」
フサの目の前にいたのは万谷隆二である。
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です。先生もここにいらしていたんですね。」
「ああ。父さんを刺した犯人を捜すために・・・・。」
「千曲川だモナ・・・。」
「「!!」」
そこにはモナーがいた。
「てめぇ!何しにきやがった!」
「まあまあ、彼の話を聞いてみよう。」
モナーに飛びかかろうとしたフサを隆二が右手で抑えた。
「で?千曲川博士が犯人だというのは?」

ギコが歩いていると、ピンク色の少女が座っているのが見えた。
「どうしたんだい?こんなところで。危ないよ。」
「君は・・・?」
「俺は、金村ギコだ。君は?」
「桃山椎菜。みんなからはしぃってよばれてる。」
「こんなところにいると危ないよ。」
「・・・・。」
「そうだ!一緒に逃げよう!」
「え?でも・・・・。」
「さあ、こっちだ!」

「なるほどね。それにしても許せんな。父さんの振りしてお前たちをだましたやつは。」
隆二が腕を組みながら言う。
「フサ・・・、さっきはごめんモナ・・・。」
「良いって。良いって。気にするなよ!」
良いのかよ!
「とにかく・・・・。一刻も早く他のやつらを止めないと。」
隆二が怪訝そうな顔をして言う。
「今、つーちゃんが八頭身を止めに行ってるところモナ・・・。」
「他にAIは?」
「モララーがいるモナ。」
「よし!そのモララーってやつを止めに行こう!」
3人は駅の出口へと向かった。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー